なぜ、トレーニング初心者も中級者もBIG3をまずやるべきなのか
筆者は一貫して、
「筋トレの基本はBIG3。初心者はBIG3をすべきだし、中級者以上もBIG3をすべき。」
と主張しています。
BIG3=スクワット、ベンチプレス、デッドリフト
自分がパーソナルトレーナーとして指導するときも、基本的にはBIG3を中心としたメニューを組みますし、BIG3の動きを重点的に見ます。
それだけBIG3は重要ですし、ボディメイクの戦略を立てる上で最も効率がいい必須種目だと思っています。
今回は、【BIG3のメリットとデメリット】についてお話しようと思います。
●なぜBIG3が大事なのか?
「昔からある種目なのはわかるけど、今はもっといろいろなトレーニングが発明されている。もっと効率がいい種目もあるはずだ!」
という意見も、一理あります。
まずはBIG3のメリットとデメリットを整理してみましょう。
BIG3のメリット
・古くから親しまれてきた種目である
・安定して高重量を扱える
・全身をバランスよく鍛えることができる
BIG3のデメリット
・飽きる
・フォームの習得が難しい
・細かい部位にフォーカスできない
●BIG3のメリット①古くから親しまれてきた種目である
BIG3は古くからトレーニング種目として親しまれてきました。
今でこそダンベルやマシン等いろいろなトレーニング器具がありますが、バーベルしかなかった時代にはこの3種目をやるしかなかったという背景もあります。
第二次世界大戦で半身不随などになった兵士のリハビリとしてベンチプレスが盛んに行われていたという話もあり、1964年の東京オリンピック後に開催されたパラリンピックでは、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目の合計重量を競う競技、「パワーリフティング」が公式種目となりました。
歴史が古い=良い、とは必ずしも言えませんが、他の種目に比べて多くの研究が行われているのは事実。
手幅、足幅、体の角度、バーベルを降ろす位置など、本当にいろいろな角度で研究がなされており、バーベルトレーニングの世界的名著として「スターティングストレングス」という本がトレーニーのバイブルとされています。
歴史的には、特に資本主義的には「良いものは残り、そうでないものは淘汰される」という法則があります。
例えば、馬車は自動車の登場によって淘汰されましたし、5年前に書かれたビジネス書で今も売れ続けているのは本当に名著とされるものだけで、全体の1%以下です。
BIG3が今でも行われているということは、「絶対にBIG3よりも効率がいい種目」が存在していないということになります。
だって、ベンチプレスをやっている人よりもダンベルフライをやっている人のほうが圧倒的な成果を出しているのであれば、みんなダンベルフライをやるはずでしょう?
でもベンチプレスをやる人がまだいるということは、それなりに効果があると考えていいと思います。
●BIG3のメリット②安定して高重量を扱える
BIG3をはじめとするバーベルトレーニングは、高重量を扱うことができます。
バーベルはマシンに比べて軌道が安定しないため、筋肉がスタビライザー(軌道を安定させる)的な働きをすることで、筋肉を動かす神経の活動(モーターユニット)の数が多くなります。
そうなると稼働する筋肉の量が増えるため、効率よく運動ができます。
一方、ダンベルはバーベルより不安定ですが、最大挙上重量に近くなるとトップポジションに持っていくことが難しくなってしまいます。
ということで、安定性と高重量の2点を両立していることがバーベルのメリットになります。
●BIG3のメリット③全身をバランスよく鍛えることができる
これは「高重量を扱える」という点にも絡んでくることなのですが、、、
稼働する筋肉の量が多いので、一度に多くの筋肉を鍛えることができます。
BIG3で稼働する主な筋肉
スクワット…大腿四頭筋、殿筋群、ハムストリングス、骨盤底筋群、脊柱起立筋群、腹筋群
ベンチプレス…大胸筋、上腕三頭筋、三角筋(前部、中部)
デッドリフト…ハムストリングス、脊柱起立筋群、広背筋、僧帽筋、腹筋群
ここに書いてあるだけではなく、使わない筋肉はないんじゃないかってくらい、いろいろな筋肉が稼働します。
「脚を鍛えよう!」というときに、レッグエクステンションを選ぶと大腿四頭筋しか鍛えることができませんが、スクワットを選ぶと上記の筋肉全部が同時に鍛えられます。
どっちにしろきついのは同じであれば(笑)、少しでも効率がいい種目を選んだほうがよくないですか?
●BIG3のデメリット①飽きる
身も蓋もない話ですが、、、
BIG3はあまりに優秀すぎるので、効率を求めるとBIG3ばかりのトレーニングになり、飽きます笑
飽きることへの対処方法は次回の記事でお話しようと思います。
●BIG3のデメリット②フォームの習得が難しい
やはり最大の障壁はこれ。
バーベルを触ったことない人に、
「はい、じゃあまずはBIG3から始めましょうか」
というのはハードルが高すぎます。
特にデッドリフト。
スクワットは誰でも知っているでしょうし、ベンチプレスも見ればわかる人が多いと思います。
でもデッドリフトだけ知名度が圧倒的に低い。笑
その上、フォームを間違えると最も怪我のリスクが高いのもデッドリフト。
そのため、本を読む、YouTubeを見る、トレーナーに見てもらう等の方法でしっかりとフォームを勉強する必要があるでしょう。
またしっかりとしたフォームだろうと、度重なる高重量への挑戦は、筋肉だけでなく関節、腱、骨などに負担をかける可能性があります。
結論としては、まずはフォームを固めること、そして過度に高重量を追い求めないことも大事になってきます。
●BIG3のデメリット③細かい部位にフォーカスできない
先ほどは多くの筋肉を動員すると言いましたが、とはいえ全身を完璧にカバーできる訳ではありません。
例えば上腕二頭筋や下腿三頭筋はBIG3のどの種目でもほとんど使いませんし、フィジーカーに大事な広背筋や三角筋への負荷も十分とは言えません。
そのため、ボディメイクをしたい場合は、BIG3を軸としつつ、弱点を補うような種目を入れたトレーニングメニューを組む必要があります。
●メリットとデメリットの天秤
基本的に意思決定をするときは、メリットとデメリットどちらが大きいか?で決めることになります。
そしてメリットとデメリットの天秤を、メリット側に傾かせていく作業が必要です。
BIG3のメリットは把握できたと思うので、BIG3のデメリットを振り返りながら、デメリットを潰していきましょう。
・飽きる
→次回の記事で対処法を伝授します。
・フォームの習得が難しい
→本を読む、YouTubeを見る、トレーナーに見てもらう等をしましょう。
オンラインパーソナルトレーニングも募集しているので、興味のある方はnoteのコメントかTwitterのDMまで。
・細かい部位にフォーカスできない
→とはいえこれはBIG3をやらない直接的な理由にはなりません。
BIG3以外の種目を追加すればいいと思います。
●まとめ
BIG3のメリット
・古くから親しまれてきた種目である
・安定して高重量を扱える
・全身をバランスよく鍛えることができる
BIG3のデメリット
・飽きる
・フォームの習得が難しい
・細かい部位にフォーカスできない
結論:筋トレ初心者と中級者はBIG3をやりましょう。
●おわりに
このnoteは、筋トレを始めたばかりで、しっかり身体のことについて勉強したい人をターゲットに、健康的な生き方に関する情報を論理的に発信しています。
過去にもいろいろな記事を投稿しているので、もし気になったら読んでみてください。
また、記事にしてほしいトピックのリクエストもコメント欄から募集中です。
筋トレについてそこそこ詳しい方や、実際にトレーナーとして活動されている方にとっても、「こんな考え方、こんな表現があったんだ!」という発見になってくれれば幸いです。
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