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読書感想文

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日々綴る読書感想文をまとめてみました
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2021年3月の記事一覧

「夏目漱石」読み解き一覧

「夏目漱石」読み解き一覧

「坊っちゃん」は下敷きが「ファウスト」と認識されず、「草枕」は冒頭のみ有名で、「二百十日」は人気がなく、「野分」はしばしば意味を逆に取られ、「虞美人草」は完読する人すら少なく、「坑夫」は提言の重要性を受け止めてもらえず、「夢十夜」は全体構造踏まえた鑑賞をされず、「三四郎」はタイトルに数字使うも経済ドラマとは認識されず、「それから」は「ニーベルングの指環作品群」に含まれると思われず、「門」は時間が主

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それから…

それから…

夏目漱石の「それから」を読みました。

僕の独断と偏見で漱石の小説とは、人の心の深淵を覗き込むような描写にジリジリする感覚を楽しむ心理サスペンスだと思っています。

漱石の前期三部作の二作目です。「門」は読みましたが、何故かまだ「三四郎」は読んでいません。多分心のどこかでハツラツとした漱石の青春小説を読みたくない気持ちが心のどこかであるかも知れません。

さて今回読了した「それから」も僕の期待を裏

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文鳥

文鳥

我が家にも文鳥がいるので親近感がわき夏目漱石の「文鳥」を購入しよんでみました。
短編だから1時間もあれば読めましたが、しかし…

なんという悲しく切ない話なんだろう!

あらすじは、主人公は小説家で弟子の三重吉が文鳥を飼うことを勧め、最初のうちは可愛がって世話をしていました。文鳥の「千代、千代」という鳴き声を聞くうちに昔主人公が帯の上や鏡で顔に光を当てたりして悪戯をした女性を思い出して懐かしんでい

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バズる書き方読んでみました

バズる書き方読んでみました

文章がとっても下手くそなので、「文章力はいらない!」と言い切る帯のキャッチフレーズに惹かれてこの本を購入。

読了してみて文章に対する価値観が180度変わりました。うまい文章とは文章表現はもちろん大切。でも「バズる」決めてとなるのは、文章をデザインして作品として仕上げていく「文章作り」が大切だとこの本が教えてくれました。

若い頃、絵を描く事が好きで暇があれば一日中描いてました。自分の表現したかっ

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【読書感想文】ロング・グッドバイ

【読書感想文】ロング・グッドバイ

「もし『これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本を三冊あげろ』と言われたら、考えるまでもなく答えは決まっている。この『グレート・ギャツビー』と、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』と、レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』である。」

『ロング・グッドバイ』について村上春樹先生も書いています。

僕は村上春樹先生の熱狂的なファン、いわゆるハルキニストではありませんが、村上春樹先生翻訳の

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