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【本の感想・書評】『ラン』 著:森絵都/角川文庫


天国に行くため、40km走る。


『ラン』著:森絵都 (角川文庫)


「カラフル」という小説で、一世を風靡した森絵都さん。今作は、読めばポカリスエットの味が口いっぱいに広がるような、そんなお話です。

「死と生」いや「死と青春」を題材にした本作は、簡単にいえば主人公の女の子が死んだ家族に会うため、40km走れるように努力し葛藤します。

家族全員を事故で失った主人公『環』

彼女が生きる希望を見いだし、目的も性格も年齢もバラバラな大人たちとともにフルマラソンに挑みます。

フルマラソンと、天国。

一見、まったく関係ないものを違和感なく繋げてしまう森絵都さんの天才的なインスピレーション。そして手に汗握りながら、応援したくなるような没入感。そして一体感。これが凄い。

大人も一生青春なんですよね。

汗でちょっぴりしょっぱく感じたポカリスエット。

あの味を記憶を思い出させてくれる最高の1冊です。

しんどい時また読み返そう、そう思わせてくれる
珠玉の1冊、ぜひ読んでみてください📖´-

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