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著…博多大吉、高尾美穂『ぼくたちが知っておきたい生理のこと』

 生理の話題ってタブー視されがちですよね。

 女性から男性に対して生理について具体的なことを話す機会はそうそうありませんし。

 男性から女性にわざわざ聞いたらセクハラになってしまうし。

 かといって男性が自分の体で経験出来るわけではないし…。

 男性にとっては「女性は月に一回生理というものがあるらしい」というぼんやりした知識しかない場合もあります。

 しかし、だからといって「自分には関係ないことだから生理について知る必要は無い」と考えるのでは無くまず興味を持つことの大切さを、この本は気づかせてくれます。

 生理のメカニズム、生理痛、更年期、閉経、社会的な課題(「生理の貧困」含む)について書かれています。

 博多大吉さんが男性目線の素朴な疑問を投げかけ、産婦人科医の高尾美穂先生が答えて、その答えを聞いた大吉さんが更に素朴な疑問を抱いて投げかける、という対談形式の本です。

 会話のラリーが続くので、「勉強している」というよりは「二人の話を読むうちに自然と学べる」という感覚で読みやすいです。

 わたしは男性だけでなく、女性にもこの本をおすすめしたいです。

 なぜなら、必ずしも「女性同士は理解し合える」というわけでは無いから。

 心も体も、一人ひとり違うのです。

 生理痛が重い人もいれば軽い人もいます。

 生理前にひどくイライラしたり情緒不安定になる人もいれば、特に変化の無い人もいます。

 「自分の体は〇〇だから他の女性の体も〇〇だろう」とか「休みたいというのは怠けだ」とか勝手に決めつけるのでは無く、「もしかしたらあの人は〇〇かもしれない」といった風に、身近な人の心と体について想像力を働かせて、さりげなくサポートすることが大切ですよね。

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