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だら
2020年10月23日 08:06
上記一文は、私が本書を手に取った理由にもあたる。私も、村上春樹氏のこの発言に、疑問を持つ者の一人だ。そんなはずがないのだ。読んでいないはずがないのだ。村上春樹『ノルウェイの森』と夏目漱石『こころ』このふたつの作品は、似ていると私は感じた。・死を内包しながら生きる主人公・アイデンティティの喪失・まるで人間味のない人形のような女性(ヒロイン)の描かれ方などが、そう考えた要因
2020年10月12日 07:24
純文学以外に好きなジャンルが2つある。1つは、"青春ミステリ(ジュブナイル・ミステリ)"もう1つは、"百鬼夜行(日本の昔話のようで少し不思議な小説)"だ。特に2つめが曖昧な表現になったので、具体的に好きな作家や作品を例として挙げさせていただくと、"青春ミステリ(ジュブナイル・ミステリ)"恩田陸『六番目の小夜子』『ネバーランド』『黄昏の百合の骨』『麦の海に沈む果実』辻村深月
2020年10月6日 07:47
天高く馬肥ゆる秋、すでに朝晩の空気に冬の気配が溶け込んでいる。そんな空気に触れた時、思い出す1冊の本がある。『冬の本』、夏葉社という出版社より刊行された書籍だ。夏葉社とは島田潤一郎氏という男性が、たった一人で起業した出版社である。「何度も、読み返される本を。」という理念のもと2009年に創業された。起業した理由は、ある1冊の書籍を世に出すため。彼は2年の歳月をかけ実現させた