東京の夕暮れ。見たことのないリズムで点滅していた灯りが、消えちゃった。と思ったら、次の瞬間、はじめからここにあったかのような凡庸な灯りが、ともされた。貴方しか灯りはともされていませんよ、と言うひとは誰もいません。いつの間にか、そうやって灯りがついている。街の現実はそうやって動く。
向田邦子エッセイ「放送作家」は読むのに一分もかからないが、 一編のエッセイを読んだだけで、一本の映画を見終わったかのような余韻が残る。 『向田邦子 ベスト・エッセイ』 (向田和子編/ちくま文庫)
今日の東京の風景 吉祥寺・先手屋さんの フルーツサンドたち