
【反戦詩】「あの旗」
青空の下 翩翻と日の丸
マンションのベランダに吊るされて
日の丸が担ってきた意味を
ぼくは知っている
日の丸のはためく下で
多くの血が流れたことを
ぼくは知っている
日の丸だけではない
あちら こちら 昔も 今も
その旗の名の下で
多くの命が消費されたことを
本当は 誰もが知っている
だのに
旗を掲げよ 高く掲げよ
と
言えるのか
日の丸には罪はない
他の旗も またそのとおり
旗を掲げよ
と
大声で発する者が
この国には長くいないままだ
それはひとつの平和
よいではないか