ディミトリはいつも優しかったし、私達が青と黄だけは識別できることも教えてくれた。宇宙に飛ばされるって聞かされた時、泣いたのは私じゃなく彼の方だった。船は大気圏再突入には耐えられない。これは片道切符の旅になる。 私は空を見ていた。青い青い地球を想像した。街の灯りも見えるのだろうか。
イヤやなぁとか、逃げ出したいなぁと思うことがあります。 そんな時には宇宙への片道切符と共に、訳もわからず狭い宇宙船スプートニクに乗せられて、たった一匹で打ち上げられたライカ犬がどれだけ不安で、怖かっただろうかを想像してみます。 そして、もう少し逃げずに頑張ってみようと思います