コーヒーのあとひとくちを飲まぬまま3月の雪片付けられずに
愛がある憎しみがあるこの部屋のカビの匂いにうずくまる恋
はじめてのおしゃべりの日にやらかした思い出しては嗚呼!と叫んで
ほんとうは一人の夜が嫌なだけ恋していたい追い疲れても
最後の日友達みたい手を振った笑い合えたら後悔はなし
君の手になでられた夢ほそながく本当はごつい働き者の手
いいところ沢山見せてバラードの優しい夜は手をつなぎたい
私ならいい嫁になるくだらないジョークも真顔で水に流すよ
会えぬから短いあいだ刷り込んだ千の情景君のまなざし
本当はお時間ですとわかってた君が気づくのひきのばしてた
ぐらぐらの気持ちスーツに押し込めて笑顔で行くわこれも自分だ
自分自身に戻りたいやまずは靴とスカートを買う。
マウントを自己肯定でシカトする携帯閉じてなかったことに
生意気な小娘わずか二十余年いつかのわたし通る道かな
ただ君が幸せならばいいのですそんな気持ちを愛というなら
腹立つな上から目線のエージェント辛酸舐めたシジュウの含蓄
荷ほどきにもう帰らないあの部屋の消えゆく香り君の直筆
会いたいと100回言っても叶わない今年の春の妄想腐る
40年生きてるだけのプロフィール書いても足りず嘘はなくとも
履歴書に溢れるドラマ泣いた夜強みに変えて今日もアピール