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10_片側顔面痙攣の手術_術後経過

2020年7月29日に片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の手術をしました。その経緯を綴っています。

退院したのが8月6日。

私は無職になる前はレストランで働いていた。コロナの影響をまっさきにくらって、4月初旬に会社都合の解雇になった。それから長い自粛生活をしながら、恋人の住む海外へ会いに行くタイミングを見計らっていた。仕事のある人は緊急事態宣言が解除されたあたりから、在宅勤務であれ出勤であれ仕事を開始したのに、私は引き続き自粛せざるを得なかった(精神的にかなりキツかった)。

退院後、一番辛かったのは、こちらの記事でも書いた、左耳の奥に詰まっている水による耳のこもりだった。文字通り、耳の奥に水が詰まっていて、聞こえが悪いし不快感がすごい。新幹線や飛行機などに乗った時のように、耳がキーンとなる感じもたまにする。声の大きい人に左側から話されると響いて辛かった。この水はしばらくしたら蒸発してしまうとのことだったが、経過は人によるらしく、ずっとこのままだったらどうしようと不安だった。

あとは、喉の違和感とむせ感!声もかすれて喋ってるとすぐにケホケホするし、飲み物も一気にグビグビとはいかなくなった。少し多く飲んでしまっただけでムホッ!!!って感じでむせてしまう。何度も飲み物をダラダラと口からこぼしてしまった。これは全身麻酔の際に酸素の通り道を確保するため喉から管を入れたことによる後遺症。退院から一週間ぐらいすると自然に治った。今は普通に水をグビグビ飲める。声も普通に出る。

頭の皮膚を一度切ってそれをまたつなぎ合わせているので、盛り上がった皮膚がなじむまではしばらくつれた感じがあった。後ろから声をかけられて、振り向こうとすると皮膚が引きつれてしまって、声をかけた人と目があう角度まで振り向けなかった。

8月19日に、耳の詰まりが気にならなくなっているのに気づいた。つまり、手術から3週間。そして、頭の皮膚の引きつりも、同じぐらいのタイミングでだんだん気にならなくなっていた。今は、後ろを振り向くときに多少つれ感というか、違和感があるくらいで、これも生活に支障はない程度。

そして一番大事な左目の痙攣ですが、退院前夜にかなり大きな痙攣があった。涙袋のところがググググッって感じで大きく痙攣し、そのあともブルブルと小刻みに震えていた。

入院中は吐き気がおさまってしまうとひたすらに暇で、スマホ中毒みたいになっていた。イタリア語の参考書も持参していたので、身体が楽になると起き上がって参考書を開いたりもしていた。ずっと寝ているより、身体を動かしたほうが回復しますよと看護師に言われていたので、気が向けば起き上がって自販機にジュースを買いに行ったり、勉強したりもした。

無理をしすぎたのか、目を酷使しすぎたのか…。先生は、生活上で特になにも制約はありませんとおっしゃってはいたが、目の酷使が良いわけがない。しかし、あれだけ大きな痙攣はこの退院前夜だけだった。その後は口を動かしたりすぼめたりしたときに少しだけ震えたりしたこともあったが、微小なもので、長続きもせず、だんだん症状が消えていくことを確信できた。今は全くと言っていいほど、片側顔面痙攣の症状は出ない。

※閲覧注意!記事後半、頭の傷跡写真あり

9月17日は、はじめての術後診断だった。MRIも慣れたものだ。顔に当たる送風を止めてもらい、あとは目をつぶって考え事をしていればいい。ただ、どうしても最初の数分は軽いパニックみたいになるのは致し方ない。MRIの写真を見ながら執刀医の診察。手術前は、顔面神経に触れている血管を離してのりでどこか(近くの骨とか?)にくっつけてしまうか、神経と血管の間にスポンジを入れることで離すと説明されていて、実際どちらの方法で手術したのかはこの日まで知らされていなかったが、スポンジ方式だったみたいだ。小さな四角いスポンジが写真に写っていた。それから、水も少しまだ残っているらしいがこれも自然になくなるとのこと。耳の詰まり感はもうまったくないが。

普通、術後検診は手術から3ヶ月後ということで10月末の予定だったが、スイス渡航予定があるので1ヶ月早めてもらったのだ。飛行機に乗ることは大丈夫なのか、あえて聞きはしなかった。聞いてダメだと言われても行くしかないのだし、入院中の医師との診断の際もスイス渡航の話はすでにしているし、まして検診日を早めることも許可してもらっているぐらいだから、問題はないのだろう。また、再度、生活上で特に何も制約はないと言われた。ただしコレステロール、高血圧に気を付けるように言われた(血管に影響するので)。

これは、9月30日の写真。自分で撮っているので何度がんばってもボケてしまい、わかりにくくすみません。

うっすら赤い傷跡になっている。私は髪が長いので、おろしてしまえば傷は完全に隠れるけれど、ポニーテールにすると、生え際に沿っていない部分の傷が見えてしまう。彼氏は「傷、大きい」と顔をしかめていた。けれど顔面痙攣がある顔と闘っていたストレスがなくなったと思えば、これくらい私にとっては何でもないのだ。

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願わくば、この赤い傷跡も消え去ってしまえばいいのだが。

術後の症状の治り方は3パターンあり、

①術後すぐ症状なくなる
②術後症状が消失していたが再び出て、数週間~数か月でだんだん症状が減少し、しだいに完全になくなる
③術後も症状が変わらず出ているが次第になくなる

私は①の部類に入れてもいいのだと思う。あの退院前夜の大きな痙攣からとくに気になる症状はない。口の動きとともに目が震えることが数回あったが、それも今はほとんどと言っていいほどない。先生からは、完治までは最大2年見てくださいと言われていた。すぐ治ってしまう人、半年くらいかけてゆっくり治っていく人、1年以上かかる人、それぞれらしいのだ。今のところ、私は完治と言っていい状態だと思う(今後再発などなければ)。

今後、片側顔面痙攣のことで何か変化があればまた書こうと思うが、一旦ここで終わろうと思う。記憶をたどって書いてきたつもりだが、何か書き漏れはないだろうか。また何か思い出したことなどあれば追記するかもしれません。最後までお読みいただきありがとうございました!


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