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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~88


世の中では、社会では、人と関わって生きていかなければならない。だとしたら、人との関わりの中で、自分の思い通りになることなんてほとんどなくて、思い通りにならないことばかり。自分のことだって、完璧にコントロール出来ることなんて、もしかしたらないのかもしれない・・・そう思うことで、出来た時は嬉しくて、喜んで、自分を褒めることが出来る。そう考えることが、もしかしたら幸せな生き方なのかもしれない・・・

完璧主義、完璧を追い求める私・・・

0か100か、みたいな極端な思考・・・

どっちも、摂食障害を克服しようとする私を、邪魔する存在だった。

そんなことは、いい加減わかり切っていた。でも、それでも完璧主義を手放したり、0か100かみたいな考え方をやめる、ということがどれだけ大変で、実現することが難しいことだということも、同じようにいい加減わかり切っていた。

答えは、もう、すぐそばにあるのに、最後の一歩が果てしなく遠いような、出来そうで出来ないような、そんなもどかしさ、掴みどころがないような虚しさを感じていた。

「自分のことさえ、完璧にコントロール出来る訳ではない・・・そのことは、頭では十分わかってるつもり。でも、でも、でもやっぱり、どこかで完璧を追い求める自分がいる。そんな自分自身とどうやって話し合って、折り合いをつけるか、落としどころを探るか、妥協点を見いだせるか・・・全ては、そこにかかっているのかも」

どうしたら自分自身と話し合って、折り合いをつけたり、落としどころを探ったり、妥協点を見いだせるか・・・由希の言葉を借りれば、多分その(どうしたら)に気付くことが出来るのは私しかいない、ということになる。それがわからなくて悩んでるのに、一体どういうことなんだろう・・・でも一方で、答えは、もう、すぐそばにあるような感じもしている。

「何か最近、難しいこと考えてばっかりで、頭がパンクしそう・・・誰か答えを教えて・・・」

でも、きっと答えは誰かが教えてくれるものじゃなくて、自分自身の中にあるはず。難しいけど、もどかしいけど、そこに辿り着くまで諦めないで、今出来ることを続ける。それしかないのかもしれない・・・


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