複数のケアマネジャーが集まる意義
前回は、ケアマネジャーとして事業運営していく負荷が増えてきたこと、それによってなり手が少なくなってきたことについて触れました。
また、やりたいという人が少なくなってきたからか、新たな法改正ではケアマネひとりが受け持つ担当者数の上限が増やされました。
今ではひとりで40名の介護保険のお客様を担当するまでになっています。本当に大変なことです。
当社でも、数カ所のみ「ひとりケアマネ」で事業運営をしている拠点がありますが、現在は多くの拠点が複数名のケアマネジャーを擁しています。
こうしたところに確認してみますと、やはり複数人の専門職が所属しているからこそのメリットというものが伺えます。
大きなメリットとしましては、業務の負担を分担できたり、チームとしてさまざまな視点からの意見を取り入れることができたりすることにより、サービスの質向上にもつながっているという点。
具体的には以下のようなことが挙げられます。
チームで働くことで得られるサポート体制について
チームの中で意見交換やアドバイスを受けることができ、問題解決がより円滑になります。
急な体調不良や休暇時にも、他のケアマネジャーがカバーしてくれるため、安心して休むことができます。
チームで働くことでの成長機会
異なる経験や専門知識を持つケアマネジャーとの協働は、自己成長の大きなチャンスとなります。
定期的な研修や勉強会を通じて、最新の知識や技術を共有することができます。
相互に学び合うことによる知識や技術の向上
多様なバックグラウンドを持つケアマネジャー同士が協力することで、お互いの強みを活かし合い、学び合うことができます。
お客様に対するメリット
異なる視点からのアプローチを取り入れることで、お客様に最適なケアプランを提供できます。
お客様に対する対応が迅速になり、サービスの質が向上することが期待できます。
ワークライフバランスの向上
チームでの勤務により、業務の負担が分散されるため、プライベートな時間をより充実させることができます。
休暇取得がしやすくなり、心身の健康を保ちながら働ける環境が整います。
新しいアイデアや改善策が生まれやすい
異なる経験を持つメンバーが集まることで、新しいアイデアや改善策が自然と生まれやすくなります。
チームでのディスカッションを通じて、より良いケアプランを作成することが可能です。
情報共有
チーム内外でのネットワーキングを通じて、業界全体のトレンドや最新情報や地域の情報を共有しやすくなります。
他のケアマネジャーと連携することで、地域における影響力や知名度も向上します。
経済的なメリット
複数人で運営することで、運営コストを分担でき、経済的な負担が軽減されます。
チームでのサービス提供により、営業範囲が広がり、収益性の向上が見込まれます。
専門性の深化
チーム内で役割分担を行い、それぞれが特定の分野に特化することで、より高度な専門性を持ったサービスを提供できます。
段階的な勤務形態の導入
最初からフルタイム勤務でなくても、まずはパートタイムや時短勤務で他のケアマネジャーと協力するところから始めて、その後フルタイムでの勤務に移行することなども可能です。
特段、自社の宣伝をするつもりはありませんが、複数人のケアマネジャーで運営している事業所は上記と同じような状況にあるかと思っていますし、ひとりでの運営しかされたことがないケアマネさんからすると環境の差は随分と大きいのではないかと思っています。
今後増え続けていくお客様のためにも、「正しい介護計画」という自立支援の基盤となる要素が、ケアマネ不足という理由で立案できなくなると介護保険制度は崩れかねません。
ひとりで事業運営をされるメリットもあるかと思いますが、専門職が集まるメリットがこれだけあるということももっと認知されてもいいと思っています。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。