愚魔さん

時たま、自作の詩などを載せています。グマさんだよ。

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最近の記事

引越しの日の窓の外

2024.11.24「引越しの日の窓の外」 寂しい、寂しいと言って 周りの勇者たちのように踏み出さず 言い続けるだけで そのまま私は生きて死んでいくのかと思う そうした不安が常にある そんな人生でも良いじゃないかと囁きが聴こえる あの日別れた、私に素晴らしい言葉をかけてくれた人達に会いたくなる 帰ってきたよと言いたくなる それは逃げなのかもしれない だが、それほどまでに美しい一日だった 良いひとときだった それだけで、良かったのだと、今となって思う 嗚呼、さよなら、私の愛

    • 芸術祭は年に一度のせんたく日

      2024.10.26 今日は母校の芸術祭だ。 嫌な顔をして文句を言いまくるベテランカメラマン(ババア)を振り切って、 私はこの日のために 繁忙期真っ只中の土日に休みを取っていた。 昨年までは母校近くの自宅から、徒歩で芸術祭へ行けていたが、 今回からは 私は完全にお外からの客である。 毎年芸術祭を訪れるようになってから初めて、 近くの駅から、同じく芸術祭目当ての大勢の客たちと共に、 大学行きのバスに乗り込んだ。 乗客の格好や会話を見るに、 やはり在校生やOB・OG、受験生も大勢

      • 今日というクソッタレな一日に

        10/5(土) 今日は酷い一日だった。 まず私は今日出勤日だった。 職場である写真館は 繁忙期に差し掛かり タダでさえこの頃職場がピリついている。 そんな中で。 見るからに、 いわゆるDQNでチンピラで馬鹿でド低能な一家が 初宮参りの撮影のため来店した。 開口一番タメ口で 高圧的に文句を言われた受付のマダムは 気分を害して早退。 そんな事情を バックヤードで店長から聞かされた直後 私が送り込まれた。 気分はさながら カオナシの相手に座敷へぶち込まれる千尋であり、 店長が湯婆婆

        • ネットワークワーク

          2024.8.26「ネットワークワーク」 何も言わなければいいのに 余計なお言葉だらけで 諍い 要らない お前の本音 勃発 ですらセンシティブワード ですか? 汚染されていく思考 汚れてもいいさ はじめから期待していないから それでもと言うのなら 反例を私の前に 出してみろ今 言わなくちゃ気が済まない? 聞かなくちゃ問題ない だろに 誰に思わされてんのだ お前の強い善意 正義は我等にあり と背中押す皆みな様は お部屋でもうそろティータイム はじめから頭の片隅に 潜んでいた凶

          ツアーの話

          2024.8.16「ツアー」 私は、地元の2車両しかない小さな電車の床に座り込んで揺られていた。 目的地は分からないまま。 周囲を見遣ると、老若男女いるが乗客もまばらで、座って居たり立って居る者もいる。 馴染みのない場所と人々の顔に、どこか居心地の悪さを感じながら電車に揺られ続けていると、 徐に、ある小さな無人駅の前で電車が止まった。 するとこれまでじっと乗っていた客達がぞろぞろとその駅で降り始め、私もそれに付いて降りていく。 空は薄曇りの、夕方頃だろうか。 駅の周りは枯れ草

          ツアーの話

          暫くの方針

          2024.7.9「暫くの方針」 誰の悪口も言わず一見優しい人ほど 人に興味の無い冷酷な人物であると言う。 ならば私はそれになろうと思う。 人のストレスの大方は人間関係にあるらしく つまり人に興味が無ければ最初からストレスは増えることがない。 好きな道に生きて自分のために時間を使おうとしている人間が一番やってはいけないことは 負・闇の世界を覗き込み それ等で頭をいっぱいにしてしまうことだ。 自分のためだけにあるはずの時間を わざわざ不快な負の世界で無駄に消費してしまうことにな

          暫くの方針

          つれづれ近況報告(写真スタジオ編)

          この頃の私は 産まれの故郷へ帰郷し 神社の境内にある写真室で働くこととなった しかしあくまで本業は画家である 作品制作を進めては油絵具を乾かし 乾く間に金を稼ぐ それを今3週間ほど繰り返している 職場がほど近く どこぞの誰とも知らぬおっさんと肌をくっ付けて 揉み合いになりながら悪臭に耐え乗る電車などの 公共交通機関を使わずに出勤できるのが何より良い 前職の美術館よりかは遠く 覚えることも業務内容も膨大であり 長期の休みもないが 田舎にしては給料も良く バタバタと慌ただしく忙し

          つれづれ近況報告(写真スタジオ編)

          友人たちとのギャップに苦しんでる話

          誰も私のことなんか分かってくれない。 今はそういう気分です。 今しがた飼い猫にも怒られたし。 昨日、高校時代からの友人たちと旅行行ってきたけど あんま心から楽しめなかった。 というのも、 友人2人が私のことをどう思ってたのか分かったから。 大抵のクラスメイトや友人は 学校を卒業したら次第に付き合いが減っていって フェードアウトしていくのだと思うが、 卒業から7年経っても未だに自分と関係を続けてくれている 2人のことは感謝している。 しかし、これだけ付き合いが長くなってもな

          友人たちとのギャップに苦しんでる話

          ポジティブコーナー(4~5月編)

          最近ネガティブなことばかり書いているので、 たまには最近あった良かったことを列挙してみます。 とりあえず投稿するので、 またなにか思い出したら書き足します。 しばらくして覗いたら増えているかもしれません。 最近嬉しかったこと 高校時代からの友人たちとカラオケに行ったとき、TK from凛として時雨のunravel歌ったら、後ろで小さい声で「うまっ…」と聞こえたこと。 ⤴︎のカラオケ中、急にみんな居なくなったと思ったらサプライズで歓迎&お祝い会やってくれたこと。 東京の

          ポジティブコーナー(4~5月編)

          パラサイト同居

          東京から祖母の家に引っ越してきて 早3週間。 相変わらず祖母は 「どうして一緒に飯を食わないんだ」 (あなたの咀嚼音がヤバ過ぎるからだよ〜) 「自分が居るときには来ないで、自分が寝室に引っ込むと居間に出てきて大声で騒いでる、なんだアイツは」 (そうだよ意図的に避けてんだよ〜あなた隙あらば皮肉とか言ってくるし、どうせ長時間同じ空間にいるとすぐ喧嘩になるから、こっちから距離取ってるんだよ〜 あと大声でうるせぇのはあなたもだし、毎日のようにアポ無しで朝からやってくるあなたの友人

          パラサイト同居

          関わりたくない人たち

          私は日本の田舎によくいる、 地域おこしや慈善活動にやたら熱心な活動家、 もといそういった類の連中が嫌い という次元でなく サブイボが立つほど生理的に無理である。 トラウマレベル。 その理由は、なんと言っても彼等という生き物の 関わったら最後という厄介さに尽きるだろう。 やたら地域おこしに意欲的な連中の厄介さは、 自分たちを「良いことをしている」 正義の味方・100%善良でしかない人間だと 信じて疑わないことだ。 私がMARVELヒーローやX-Menが嫌いな理由も全く同じで

          関わりたくない人たち

          さよなら東京

          2024.4.11 明日、私は東京を出る。 地元へ引越すのだ。 思えば、高校3年で志望大学に無事合格し 上京してから早7年経った。 丸々、ちょうど7年である。 この7年間、 勉学と制作に夢中だったのと 都会のコンクリートジャングルと電車が苦手という理由で、 東京の東京らしい場所など 見向きもしていなかったのに、 いざこの地を去るとなると急に名残惜しくなって、 ここ1ヶ月で狂ったように東京の名所や 気になっていた場所へ足を運びまくった。 神保町、中野ブロードウェイ、六本木、奥多

          さよなら東京

          こんな瞬間がきっと

          2024.3.30 大学時代の友人たちと集まり、 引っ越す私と海外留学から帰ってきた友人のために 送迎会というほどのものではないけど、 都内で遊んだ。 気心の知れた友人たちと 軽く20代真っ盛りのふざけ方をしながら 展示されている私の絵の前で撮影会を始めたり、 ビル群に囲まれる大都会のど真ん中で スタバの茶をしばきながら 恋愛について聞きあったり、 閉館した美術館を過ぎて、 すっかり暗くなった空と駅を見上げた、 こんな瞬間がきっと 遠い未来で、胸の奥がキュッとなるような 大

          こんな瞬間がきっと

          彼女と私の人生についての会話

          先日の話。 大学時代の友人と会った。 はじめはお互いの家族の話や旅行の話などで盛り上がっていたが、 いつしか人生の話になり 最近会社を退職した彼女の話を聞いて、 自分も最近やっと進む方針を定めたことを話した。 これから新しく、もう腹を決めて己が道を突き進まんという気持ちで。 すると話の終わりに 「でも愚魔さんは、 きっとまたどっかで迷ってぶつかって、 真っ直ぐは進めないんだよ」 と彼女に言われた。私は思わず なんでそんな事言うの? と聞いてしまった。 彼女は両の人差し指をくっ

          彼女と私の人生についての会話

          初めて入選を頂いた。

          2024年3月 ある絵画の公募展に初出品し、 ありがたいことに入選いたした。 会友推挙の速達通知がまず届き、 次の日に入選の速達通知が届いた。 本日、 出品するにあたって額縁を頂いたりアドバイスを頂いたり公募展について詳しく教えて頂いたり等などめちゃくちゃお世話になった高校の恩師に電話でお聞きしたところ、 一発会友推挙は稀らしい。 先生もびっくりしていた。 とても、 とてつもなく、 めちゃくちゃ激しく嬉しい。 叫びながら真っ直ぐの道路を爆走したい 心持ちだ。 「やったァァァァ

          初めて入選を頂いた。

          ある画家との対話

          (ある画家) 私は老人のちょっとした所作が嫌いだ。 たとえば、 マスクを着けた口をムグムグと忙しなく動かし、入れ歯をチュウチュウ音を立てて吸う様。 震える脚に言うことを聞かせ、ノロノロふらふらと移動する様。 将来はお前もこうなるのだから嫌悪するな という問題ではない。 理屈では無いのだ。 ある者は昆虫を見ても触っても平気であるのに対し、 ある者は見るのも受け付けない、 それと同じである。 私は今まで、介護を必要とした自分の祖父母を見てきたが、どうしても好きにはなれない。 むし

          ある画家との対話