今日というクソッタレな一日に

10/5(土)
今日は酷い一日だった。
まず私は今日出勤日だった。
職場である写真館は
繁忙期に差し掛かり
タダでさえこの頃職場がピリついている。
そんな中で。
見るからに、
いわゆるDQNでチンピラで馬鹿でド低能な一家が
初宮参りの撮影のため来店した。
開口一番タメ口で
高圧的に文句を言われた受付のマダムは
気分を害して早退。
そんな事情を
バックヤードで店長から聞かされた直後
私が送り込まれた。
気分はさながら
カオナシの相手に座敷へぶち込まれる千尋であり、
店長が湯婆婆にしか見えなかった。
その時から嫌な予感はしていたが、
案の定お馬鹿なDQNは
店のシステムや料金相場も理解しないで
「たかが写真が高すぎる」
だの
「こういうのは店頭で全部説明するべきだろ
ねぇ?オネエサン??」
だの
ぬかしはじめた。
そこで毅然とした態度で
「それは大変失礼致しました」
と謝りつつも、
「ではこの写真データはそのままにしておきますので
本日は一旦保留にして
後日改めてご検討なさるのはいかがでしょう?」
と提案して
DQN一家を退店させた私を
ものすごく褒めたい。
褒める。
偉い!
偉すぎるぞ私!!
20余年しか生きてないのに
こんな冷静な対応できる人間なかなかいないぜ!
しかも入社4ヶ月目なのに!?
凄すぎるぞ私!!!
良お〜〜〜〜し よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし
そしてその後、
その場にいた全スタッフに
愚痴を聞いてもらい慰めて頂き、
帰りには皆で神社へ参拝へ行って
神へ
「良いご縁がありますように(二度とこんなクソ客寄越すな)」
と祈願し
それでこの件は落着した。

だが、
そもそもこの件で問題だったのは
この店の、
というより店長の営業方針だ。
今の店長になってからは、
客が来たら
マニュアルに沿ったポーズ数の写真を
何十〜何百枚撮って、
それを間髪入れずに客に見せながら
気に入った写真を選ばせ、
それらが済んで初めてプランと料金の説明をする
というやり口になっている。
なので、
合計金額が幾らくらいになるか
分からないまま事がどんどん進んでいき、
最後に料金表を見て
金額にビックリする客も多い。
ここでキレ散らかす
今日のようなDQNは多くないが。
家庭用プリンターと違い、
印刷所が一枚一枚チェックしながら
手刷りしているから
とは言え、
決して安くはない買い物の金額を
事前に説明されないのは
やはりおかしい。
私も先輩カメラマンもそう思っている。
が、湯婆婆こと店長の前で
事前に料金の説明をしようとすると、
「余計な事は言うな!」
と怒られるのだ。
黒確定だろうコレは。
先輩カメラマンが以前、
2人きりのときに教えてくれたのだが、
「お宅はそうやって何も知らない客を騙したり、
外堀を埋めて売り付けるような、
そんな商売をされてるんですか!?」
というようなクレームが
以前にも入ったらしい。
ド低脳なDQNは
何を言ってもやっても
どこへ行っても結果は同じかもしれないが、
こういった事例が前々からあったにも関わらず、
一切改善しないまま
事前に料金プラン説明があれば防げたかもしれない
面倒事を防げなかった店長にも
問題があるのは確かな話だろう。

それともう一つ。
お昼休憩の際に
なんか奇妙な音がする
と思い、ふと横を見遣ると
先輩カメラマンM氏(35歳女性)が
口先を嘴みたいにとんがらせて
クチュクチュクチャクチャちゅぽちゅぽ
と卑猥な音を立てながらガムを噛み、
そのガムを他人が洗うコップの中に
吐き捨てていた。
私の心の声「嘘だろMさんッ…!」
なんか、
なんだろう。
すごく呆気にとられてしまい、
一部始終をガン見してしまったのだが。
正直、
ドン引き。
一瞬、
直前までのDQNの件が頭から吹き飛んだ。
逆にどうやったら人間は
あんなガムの噛み方ができるのか聞きたい。
なぜカワハギのように口をとんがらす?
なぜ定期的に音立てて唇を開閉する?
え待って前歯だけで噛んでる?
もしかしてフェr……
ダメだこれ以上は。
一日に作っていいトラウマの量を
完全に超えた。

ということで、
場所は変わり。
這う這うの体で帰宅して
「早く画家として売れて、
こんな仕事すぐに辞めてやる!!」
と言った私を
母は鼻で笑って
「社会はそんなに甘くない」
だの
「そんなんでバイト辞められたら困る」
だの
「社会には色んな人間がいるんだから、
これくらい何だ」
だの言い始めた。
あ〜らビックリ
落ち込んだり疲れている人間に
一番言ってはいけない返答
その全てをメドレー。
数年前に
親だけは子を一生応援するんだ
と言ってくれたあの言葉は嘘だったのか?
怒りが収まったあと、
私は悲しくなった。
(時間を置いてもやはりモヤったままだったので、
LINEで問い詰めたら
「そりゃ応援したいさ」
と返ってきた。)

なんなんだよもう。

嗚呼〜〜〜
帰りたいな。
何処へ?
どこって、
家だよ。
この家じゃない。
どこか、
もう帰れない
きっともうない
あの頃の家。

嫌な思いなんてしなくていい、
怖いものから守ってもらえる、
ただ勉強だけしていれば
褒めてもらえたあの頃へ。
私は帰りたい。
あの頃だって、
親父は怖くて、
低学年のときは虐められてて、
高学年になってもクラスに馴染めなくて、
中学も黒超えて闇歴史だし、
高校も居ずらい学校の中にやっと自分の居場所見つけたかなって感じで、
さしてそんな
楽しい思い出ばかりではないけれど。
こんなとき
思い出すのは
いつもこんな頃。
みんな優しかった頃。

私はまだ
帰れていない迷子の幼子のまま
だから、
帰りたい。
大人のふりして知らねぇ子供等に
優しく振る舞っているけれど、
優しくなんかねぇよ。
優しくされたいのはコッチの方だわバーカ。
おい日中の赤子。
本当に泣きてぇのは絶対私の方だからな。
嗚呼、
子供をスコップで叩きたい。
幼稚園生の頃のように。

親父、見ているか?
お前の子はこんな立派にやっているよ。
大人のふりが
まぁ上手いもんだろう。
女社会での遣り繰りは
母譲りだろうけど、
外ヅラ(だけ)が良いのは、
たぶん親父譲りなんだよ。
あとはさ、
親父みたいに
腕っ節が強くなりてぇな。
暴力でも勝てるようになりたい。
とにかく、
強くなりたいよ。

明日も仕事だ。
私はまだ強くなれるかな?
それか、
いつか帰れるだろうか
あの暖かな頃に。
でもきっと、
その日があるなら
それは私が死んだときだろうな。
悲しいな。
帰りたい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集