2025年1月の記事一覧
昨今の潔癖なテレビには映らない、鬼気迫るパンク魂。 『ひらく夢などあるじゃなし(1972)』 / 三上寛
「批評は関西。詩は東北」
と昔から言われているが、さもありなん。
別に関西を腐してるわけではなく、東北という地域は、関東や西日本に比べて圧倒的に母数は少ないが、散発的にド級の作家を輩出している。
宮城から志賀直哉、岩手から宮沢賢治、青森から太宰治と寺山修司。漫画界まで拡げると石ノ森章太郎も。手塚治虫が「東北から良い漫画家は出ない」と言ったそばから大友克洋が颯爽と登場し手塚は嫉妬に狂った。芥見下
沖縄民謡とブレイクビーツの融合が織りなす魅惑の「沖縄バレアリック」。琉球アンダーグラウンドの知名度の低さに一石を投じたい。
琉球アンダーグラウンドについてまず思うのは、ほんのちょっだけ後のタイミングでデビューしたRYUKYUDISKOに座席を奪い取られてしまったなぁ、という印象である。
RYUKYUDISKOの音楽性がよりキャッチーだったのでしょうがなかったと理解できる反面、琉球アンダーグラウンドの知名度がその魅力に反してあまりに低い現状に一石を投じるべく、ぜひここで紹介しておきたい。
琉球アンダーグラウンドは、イ
「二人の天才」がせめぎ合ってギリギリ共栄共存していたSUPERCARの儚い魅力と、「オルタナティブロック」について。
福岡県出身のNUMBER GIRL(ナンバーガール)、京都府出身のくるり、そして青森県出身のSUPERCAR(スーパーカー)。
1990年代後半の日本において、スタジオ音源の完成度の高さ、ナーディーな佇まい、ヒットチャートへのカウンターアイデンティティといった素養を兼ね備えて颯爽と現れたこの3バンドの登場以降、明らかに日本語ロックシーンの「空気感」は変わった。
この3バンドは後に「97年デビュ
トラップにシーンの主流を奪われても、ビートに雪が積もるGAGLEのカッコ良さは変わらない。
KOHH改め千葉雄喜の魅力を感じ取れているうちは、まだ現行の音楽を聴いていよう、と思う。
甲本ヒロトの歌詞をさらに素因数分解したような千葉雄喜の紡ぐ言葉の数々は、コンテクストが欠如したSNSに晒されながら育ってきた現代の若者たちの、刹那的な世界認識の代弁のように聴こえてくるし、若者たちを狂信的にフックするのは当然な気がする。そして同時に、この手の短絡的で針小棒大な自身への批評を一瞥して通り過ぎそ