【読書感想文】谷川俊太郎「かっぱ語録」
こんばんは!
人生を単純で明確にする本をこれから紹介する男、小栗義樹です。
さぁ本日は読書感想文を書かせて頂きます!
好きな本、最近読んだ本を感想文という形でご紹介する試みとなっております。
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谷川俊太郎「かっぱ語録」
詩人:谷川俊太郎の過去の書籍から「こころの栄養になる78の言葉」をピックアップ。その言葉の数々を千と千尋の神隠しの主題歌「いつも何度でも」を担当した事で有名な覚和歌子さんがインスピレーションを大切にした切り口で深掘りしてくれるという贅沢な本です。
本の構成は基本的に「谷川俊太郎さんの詩やインタビューの一節」に対して「覚和歌子さんの能書き」となっています。
こちらの本は妹に貸してもらいました。
先週借りて、昨日2時間で読み終わりました。
そうです。
文字量が少なめです。
非常に読みやすくて、気づいたら読み終わっていたという感じでした。
ただ、サクッと読めるからといって侮ってはいけません。この本は「言葉の力」で成り立っています。短い言葉の中にエネルギーが満ちていて、いつの間にか引き込まれ、読み終わったときには元気をもらえるというタイプの作品になっていると思います。
自分で言うのもなんですが、僕は多分話が上手な方です。営業として賞を獲得できたのも「話すのが上手かったから」だと思っています。資料なんてほとんど作らず、言葉による納得を重ねて契約していました。
話がうまくなるコツは3つだと思っていて、
・言葉をたくさん知っている
・結論→根拠の順番で話す
・相手の話すスピードに合わせつつ、相手の言葉をよく聴く
が重要です。
僕が読書をする理由は、この3つの重要な力を養う事が出来るからで、これさえあれば「生き続ける」という方針だろうと「勝つ」という方針だろうと成立すると思っています。
要するに「説得力」を身体全体で伝えて、確信に近い納得を与えることが、言葉を使う上でとても大切だと思っているということです。
小説だろうと自己啓発だろうとエッセイだろうとビジネス書だろうと、言葉を使って「説得」する事が大事になってきます。
ところが「詩」はそうじゃありません。
短い言葉で「瞬間」を鮮明に印象付ける必要があります。その言葉が、まるで脳みそに焼き付いたように反復し、言葉の反復が新たなイメージを脳内にもたらす。
詩は、説得力よりも言葉が持つ「もっと単純な力」「素数的な可能性」を使った表現だなと僕は思っています。
そんな詩を何十年も書き続け、詩人として巨匠となって谷川俊太郎さんの言葉が詰まった本に「パワー」が宿っていないわけがありません。
簡単な言葉、誰でも使う言葉なのに、組み合わせや発し方だけで「エネルギー」が宿ったように見えます。それは明らかにポジティブなエネルギーで、読めば読むほど元気になり、今この瞬間を生きていることが尊いと思えるようになるのです。
僕は言葉で説得を試みてきた人間です。もちろんそれが大いに役立っていますし、役立つ場面を知っています。
ただ同じだけ「説得が意味を持たない場面」というのも知っていて、言葉は重ねすぎると反発してしまうという経験も沢山してきました。
谷川俊太郎さんの語録を読んで思ったのは、説得力だけでなく発する言葉そのものにパワーが宿るような人間になりたいなということです。
短い言葉で相手を共鳴することができるなんて、とても素敵なことだと思います。僕がこの本の短くて温かみのある言葉に共鳴したように、僕も誰かと自然と共鳴できるようなエネルギーに満ちた言葉を使えるようになりたいと思います。
この本はそんな言葉の可能性に満ちた本です。読むと元気になれますし、人生がよりシンプルで分かりやすくなります。分かりやすくなればより生きやすくなりますし、自分の生きる道が明るいと思えるようになるはずです。
ぜひお近くの本屋さんで探してみてください。生きる上での選択肢が増えると思います。
というわけで本日はこの辺で失礼致します。
また明日の記事でお会いしましょう!
さようなら〜