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#クラシック音楽

プログラムノート公開第二弾! 「ヴィヴァルディとゼレンカ 18世紀の教会音楽」

プログラムノート公開第二弾! 「ヴィヴァルディとゼレンカ 18世紀の教会音楽」

先日のプログラムノート公開第一弾の、小池耕平リコーダーリサイタル「ヴィヴァルディとその周辺」に続く第二弾です。
今回は、青木洋也さんの合唱器楽アンサンブル、コレギウム・ムジカーレの演奏会「ヴィヴァルディとゼレンカ 18世紀の教会音楽」のために書いたものです。
どうぞお楽しみください。
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<ドレスデンとフィレンツェ、そしてゼレンカとヴィヴァルディ>今日の演奏会でとりあげられるゼ

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文章にする前にclubhouseで話してみるってあり?

以前からこういう古楽や音楽史に関する本って可能かなぁと思っているアイディアがあったんだけど、(でも実現するなら同人誌というか薄い本系で)文章だと書くのが面倒だしと思っていたら、clubhouseなんてものがはやりだした。これは、言語化してみるってのが自分の中での感触を知るために手っ取り早いんぢゃない?って思ったので、気が向いたら、以下の内容でclubhouseで話してみようかと思う。

予定として

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作曲家と演奏家の関係性とはなんだろう

作曲家と演奏家の関係性とはなんだろう

作曲者はどこまで守られているのか(編曲や楽曲改変とはなにか)、そして演奏者はどこまで自由に許可なくふるまえるのか。
●話の発端すっごくとっちらかった多様な話を書いてみたい。(なので読む人は覚悟して読んでくださいw)

本村さんが提起した話題はとてもいろんなことを考えさせてくれる問題でとても面白い。私と本村さんでは考えは違うけど、でもできたらいいなと思っていることは一緒なのでなおさら。

私も何年も

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ラヴェルってこんな面倒な人だったんだろうなぁと心底思わされる小説

ラヴェルってこんな面倒な人だったんだろうなぁと心底思わされる小説

エシュノーズ「ラヴェル」を読む

ラヴェルという作曲家に対するイメージは、いろいろありそうです。
絢爛としたオーケストレーションから「オーケストラの魔術師」と呼ばれたり、ドビュッシーと並べられて音楽の印象派の代表的な作曲家とされたり、エッジが効いた何かの宝石か鉱石であるかのような硬質なピアノ曲が愛されたり、いろんな好まれ方をしていつつ、でも、何か本質は捕まえられてない感じがします。

あくまでも個

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日本人の国際的ピアニスト第1号の小倉末子がマイナーなのはなぜか?

日本人の国際的ピアニスト第1号の小倉末子がマイナーなのはなぜか?

小倉末子というピアニストをご存知でしょうか?(なんか別のところでも似たようなかきだしをしたような、、、
とりあえず、6年ほど前にNHKの「歴史秘話ヒストリア」の「ぴあのすとおりい」の中で紹介されていて、これ自体がまだ小倉末子の事績を再評価する最初期の頃って感じだったようです。

日本の西洋音楽史上でいえば、日本人で初めて海外でも評価されたピアニストといってよいでしょう。生まれたのは1891年(

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ズィーバーとイタリア、その時代と作品、影響力

ズィーバーとイタリア、その時代と作品、影響力

ズィーバーという名前を聞いてピンとくる音楽ファンはどれだけいるでしょう?いや、ファンに限らず、音楽家を含めてもどうでしょう?このほとんど知られていない作曲家は6曲からなるリコーダーソナタ集を残しており、さらに当時の作曲家に大きな影響を残した可能性があるのです。

ズィーバーとは誰?イグナツィオ・ズィーバー(Ignazio Sieber, 1680-1757/1761)はバロック時代後期の作曲家

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