創作大賞感想【北風のリュート/deko】
「空を見上げている」
視線をスマホやPCに向けていながらいつも空を見上げる自分を思い描いている。そんな物語だった。
見知らぬ土地の見知らぬ空の小さな異変を皮切りに、まるで夏空の入道雲のように、町から県、県から国、国から世界へと恐怖と問題が巨大化していく。
問題を解決するのは主に、身なりに無頓着で天才肌の気象研究官・流斗、実直な好青年の戦闘機パイロット・迅、そして特別な力を持った内気な女子高生・レイ。
脇を固める登場人物達も十分に魅力的。陸自のお偉方や市長や国の官