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note クラシック音楽の普遍化を達成する

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クラシック音楽の歴史や作曲家、作品について、哲学的な視点から分析し、その普遍性や深さを探求する和田大貴のnoteです。クラシック音楽について語り合えることを楽しみにしています。参…
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2021年5月の記事一覧

音楽の国の冒険②(全7回)

音楽の国の冒険②(全7回)

ヴォルフガング=アマデウス=モーツァルト
 ウィーン大司教区の司教座がおかれていた教会─要は、この地域において最も権威ある教会である、シュテファン寺院を訪問する。

 ウィーンのランドマークであり、14世紀の建設以来、この都市の数奇な歴史を見届けてきた。オーストリアの至宝モーツァルトが妻コンスタンツェと結婚式を行ったのも、またその葬儀が執り行われたのもこの教会であった。教会の裏手には、モーツァルト

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グレン・グールド フェスティバル

グレン・グールド フェスティバル

毎日「感染者5,000人以上」あったトロントですが、5月24日現在で1,000人代まで落とすことができました。これも長引く自粛生活とワクチンによる集団免疫獲得の成果と思われます。

ワクチンに関しては賛否両論ありますが、政府は一回目の接種を終えた人数を約20,000,000人で65%と発表し、6月末までには一回目の接種を終えた人を75%まで引き上げる目標です。

そのような状況の中で大変喜ばしいニ

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【勝手におすすめ本➂】シューマン著『音楽と音楽家』

私の独断と好みで選ぶ音楽書を、勝手に紹介するシリーズの第3回。

今回はシューマン著の『音楽と音楽家』です!

【シューマン著 吉田秀和訳 『音楽と音楽家』; 岩波文庫】

この本は非常に有名なので、
読んだことある方も多いのでは、と思います。

シューマン(1810-1856)は、作曲家としての活動の他に、
音楽評論家としての顔も持っていました。
「新音楽時報」という音楽評論の雑誌に批評文を寄せ

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ラフマニノフとクライスラー演奏のグリーグ「ハ短調ソナタ」を聴く

ラフマニノフとクライスラー演奏のグリーグ「ハ短調ソナタ」を聴く

HMV163蓄音機を修理・調整し、独エレクトローラ78rpm盤(3枚組・6面)でピアノのセルゲイ・ラフマニノフとヴァイオリンのフリッツ・クライスラーが共演した珍しい録音を聴きました。

この78rpm盤は何年か前に個人の蒐集家の方から譲ってもらいましたが、音溝の状態は極めて良好で、煤竹の竹針で大変きれいに鳴ります。もともと独エレクトローラ78rpm盤は針音も極めて少なく、聴きやすいです。

蓄音機

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フルトヴェングラー & ベルリン・フィルのワーグナー「トリスタンとイゾルデ~前奏曲と愛の死」を聴く

フルトヴェングラー & ベルリン・フィルのワーグナー「トリスタンとイゾルデ~前奏曲と愛の死」を聴く

https://youtu.be/gKm_MQzW4vY?si=qnPZrB7ARnsTezsN
スタイラスが縦に振動しない真性モノラルカートリッジ による
再生

戦前のベルリン・フィルとフルトヴェングラーが演奏したワーグナーのトリスタンとイゾルデ「前奏曲と愛の死」を78rpm盤で聴いた。

1944年の爆撃で崩壊した、今はなき旧ベルリン・フィルハーモニー・ホールでの貴重なセッション録音である。

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メニューインとエネスコのバッハ・ドッペルコンチェルトを聴く

メニューインとエネスコのバッハ・ドッペルコンチェルトを聴く

J・S・バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043
ユーディ・メニューイン (1st Vn)  ジョルジュ・エネスコ (2nd Vn)
ピエール・モントゥー(cond) パリ交響楽団
仏VSM 78rpm 1932年6月4日
師エネスコがドッペルコンチェルトのセカンドを担当し、少年メニューインと仏VSMに録音したものです。
すでに今は存在しない「パリ交響楽団」が、常任指揮者であ

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グリュミオーのJ.S.バッハ無伴奏ヴァイオリンソナタを聴く

グリュミオーのJ.S.バッハ無伴奏ヴァイオリンソナタを聴く

アルテュール・グリュミオー(Vn)
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ(全6曲)
 ソナタ第1番ト短調 BWV1001 パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
 ソナタ第2番イ短調 BWV1003 パルティータ第2番二短調 BWV1004
 ソナタ第3番ハ長調 BWV1005 パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
蘭PHILIPS 33rpm 1960年11月、1961

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アーヨ & ネグリ のヴィヴァルディ「四季」を聴く

アーヨ & ネグリ のヴィヴァルディ「四季」を聴く

ヴィヴァルディ:四季
フェリックス・アーヨ(Vn)  ジェフリー・テイト(cemb)
ヴィットリオ・ネグリ指揮 ベルリン室内管弦楽団 
蘭PHILIPS 33rpm 1975年10月20日~25日 PHILIPSと当時の東ドイツ人民公社との共同制作による

アーヨの四季はイ・ムジチとのものがあまりにも有名ですが、ネグリの指揮によりベルリン室内管弦楽団と70年代半ばに録音されたこちらが僕の四季の原

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楽曲: ♪~久遠の命~♪ 現代人の皆様、たまには命の来し方・行く末に思いを馳せてみませんか?  (初投稿)

楽曲: ♪~久遠の命~♪ 現代人の皆様、たまには命の来し方・行く末に思いを馳せてみませんか?  (初投稿)

副題:「仏教にもっと音楽を!」初めます0
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そして今、「仏教にもっと音楽を!」と叫ぶ私の目指すところは、日本の仏教音楽が、アジアの中国語圏(註)での仏教ポップスのように、日常的に生活の中に仏教音楽が聴かれるような日本社会になってゆく事であります。

それによって、仏教も葬式仏教と言われるような偏見がなくなり、人々の日常に仏教音楽が浸透し、日常の中に信

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