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【ミステリー・恋愛以外の小説】

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#オールカテゴリ部門

(第1話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第1話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第1話依存症の自覚:なぜデジタルデトックスを決意したのか朝日が差し込む部屋で、私は目を覚ました。習慣的に枕元のスマートフォンに手を伸ばす。画面を開くと、たちまち無数の通知が飛び込んでくる。SNSの更新、未読メール、ニュースの速報。指が自動的に動き、それらを次々とチェックしていく。気がつけば、起き抜けの30分が過ぎていた。これが私、佐藤健太の日課だった。

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(第2話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第2話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第2話 準備と不安:デトックス開始前の心境と対策デジタルデトックスを決意してから一夜が明けた。目覚めた瞬間、習慣的にスマートフォンを探す手を止める。引き出しにしまったそれが、まるで私を呼んでいるかのように感じられた。深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。30日間の挑戦を成功させるには、綿密な準備と強い心構えが必要だ。

ベッドから起き上がり、久しぶりに紙とペ

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(第3話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第3話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第3話 初日の衝撃:スマホなしの生活の始まりデジタルデトックス1日目の朝、目覚まし時計の鋭い音が静寂を破った。半ば無意識に、ベッドサイドに手を伸ばす。しかし、そこにあるはずのスマートフォンはない。その瞬間、これから始まる未知の生活への期待と不安が押し寄せてきた。

深呼吸を繰り返し、心を落ち着かせる。ゆっくりと体を起こし、カーテンを開ける。朝日が眩しく部

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(第4話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第4話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第4話 一週間経過 初期の困難と予想外の発見」デジタルデトックスを開始してから一週間が経過した。最初の数日間は不安と戸惑いに満ちていたが、徐々に新しい生活リズムに馴染んできた感覚がある。しかし、依然として困難は多く、特に最初の数日間は自分の習慣の根深さを痛感させられた。

朝、目覚まし時計の音で目を覚ます。カーテンを開けると、柔らかな日差しが部屋に差し込

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(第5話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第5話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第5話 人間関係の変化 オフラインコミュニケーションの復活
デジタルデトックスを開始してから2週間が経過し、最初の頃の不安や戸惑いは徐々に薄れ、新しい生活リズムに順応しつつある。しかし、最も顕著な変化を感じているのは、人間関係の面だ。スマートフォンを手放したことで、オフラインでのコミュニケーションが増加し、周囲の人々とのつながりが予想以上に深まっているこ

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(第6話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第6話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第6話 スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記デジタルデトックスを開始してから3週間が経過した。この期間、人間関係や日常生活の変化を強く感じてきたが、今週は特に仕事面での変化が顕著だった。スマートフォンを手放すことで、予想外にも集中力が高まり、創造性が刺激されているのを実感している。

月曜日の朝、いつもより早く目覚めた。スマ

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(第7話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第7話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第7話 心身の変化:睡眠と健康への影響デジタルデトックスを始めてから4週間が経過した。この1ヶ月間、様々な変化を経験してきたが、今週は特に心身の変化に焦点を当てて振り返ってみたい。スマートフォンを手放すことで、睡眠の質が向上し、全体的な健康状態が改善されていることに気づいた。

月曜日の朝、目覚まし時計の音で目を覚ますと、体が驚くほど軽く感じられた。ここ

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(第8話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第8話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第8話 情報との向き合い方:ニュースや知識の取得方法の変化
デジタルデトックスを始めてから5週目に入った。この1ヶ月余りの間、生活のあらゆる面で変化を感じてきたが、今週は特に情報との向き合い方に大きな変化があったことに気づいた。スマートフォンを手放すことで、ニュースや知識の取得方法が劇的に変わり、それが私の思考や世界観にも影響を与えていることを実感してい

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(第9話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第9話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第9話 20日を過ぎて:習慣化と新たな挑戦
デジタルデトックスを始めてから20日以上が経過し、最初の不安と戸惑いは徐々に薄れ、新しい生活リズムが習慣化し始めている。スマートフォンなしの生活に順応してきた今、さらなる成長と新たな挑戦への意欲が日に日に高まっている。

月曜日の朝、目覚まし時計の穏やかな音で目を覚ます。以前はすぐにスマートフォンを手に取ってい

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(第10話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第10話)スマートフォン依存症からの脱出:30日間のデジタルデトックス体験記【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

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第10話 30日間の総括:学んだこと、変わったこと、これからの展望
デジタルデトックスの最終日を迎えた。30日前、不安と期待が入り混じる中で始めたこの挑戦が、ついに終わりを告げる。目覚めた瞬間、心に広がる感情は30日前とは全く異なっていた。不安は消え、代わりに達成感と新たな生活への期待で胸が膨らんでいた。

朝日を浴びながら、この1ヶ月を振り返る。最初の

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(第1話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第1話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024     #オールカテゴリ部門

第1話 夢への第一歩1950年、東京。戦後の混乱が収まりつつある中、佐藤美樹は法学部を卒業したばかりの22歳だった。彼女の夢は、女性初の弁護士となり、女性の権利を守ることだった。

美樹が暮らす下町の長屋では、まだ戦争の傷跡が生々しく残っていた。空襲で焼け落ちた家々の跡地には、今も瓦礫の山が残る。そんな中で、人々は必死に日々の生活を営んでいた。

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(第2話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第2話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第2話 法廷の荒波1951年、東京。美樹が弁護士として活動を始めて半年が過ぎていた。戦後の混乱が少しずつ落ち着き始め、日本社会は新しい時代への歩みを進めていた。街には活気が戻りつつあり、復興の兆しが見え始めていた。しかし、女性の権利に関しては、まだまだ多くの課題が残されていた。

美樹は小さな法律事務所で、日々奮闘していた。彼女の評判は少しずつ広がり、女

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(第3話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第3話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第3話 新たな同志1952年、東京。サンフランシスコ講和条約の発効により、日本は独立を回復した。街には活気が戻り、人々の表情にも希望の光が見え始めていた。しかし、女性の権利に関しては、まだまだ多くの課題が残されていた。

美樹の事務所には、日々多くの相談が寄せられるようになっていた。前年の労働裁判での勝利が、彼女の名を広く知らしめたのだ。

ある日、一人

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(第4話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

(第4話)女性の戦い【創作大賞2024オールカテゴリ部門応募作】

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第4話 家族の葛藤1956年、東京。戦後の復興が進み、高度経済成長の兆しが見え始めていた。美樹の活動は徐々に実を結び、女性の権利に対する社会の認識も少しずつ変化していった。しかし、その変化は新たな問題も生み出していた。

美樹は今、自身の家庭生活と仕事の両立に悩んでいた。3年前に結婚した夫・健太郎との間に生まれた2歳の娘・さくらの子育てと、増え続ける依頼

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