シネマ・チュプキ・タバタ
シネマ・チュプキ・タバタ初製作映画『こころの通訳者たち』は、「"舞台手話通訳"に"音声ガイド"をつける」という前代未聞の挑戦を追ったドキュメンタリーです。 そこには多様なバックグラウンドをもつ、魅力あふれる人たちが、知恵と想いを寄せ合い参加していました。 映画だけでは伝えきれない、出演者の方々お一人お一人のライフヒストリーや普段のご活動、今回の音声ガイド作りの感想などを、インタビューでお聴きしました!
10月17日より上映中の『マミー』。 10月前半に上映した『正義の行方』と同じく、東風さんが配給を手がけたドキュメンタリーです。 1998年に起きた和歌山毒物カレー事件。犯人として林眞須美さんに死刑が宣告され、未だ再審請求が続くなかでの、事件発生から26年目の挑戦。 林眞須美さんの夫、長男へのインタビュー。判決の決め手となった目撃証言・科学鑑定の反証。そして、加熱を極めた当時の報道を省み、メディアの在り方の模索と批判までをも行った本作。 映画紹介文にはこうあります。 「林眞須
10月1日より上映中の『正義の行方』。 再審請求が提起され、事件の余波がいまなお続く「飯塚事件」を巡るドキュメンタリー。 インタビューを受けるのは、裁判を続ける弁護士、当時現役だった警察官、事件後もそれぞれの想いを抱き続ける新聞記者など。 それぞれの〈真実〉と〈正義〉に触れる158分の後、何を思われるでしょうか。 袴田巌さんの無罪判決と検察側の控訴を巡るニュースも流れる今、映画館でじっくりと、さまざまな言葉に触れてください。 ●10月15日迄、連日10時00分からの上映です
連日盛況をいただいております、 お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんを追ったドキュメンタリー。 監督は『東京クルド』の日向史有(ひゅうが・ふみあり)監督。 「メディア」「被災地」「在日朝鮮人」「夢への挑戦」「コロナ禍」「家族への想い」。 「村本大輔」という一人の人間を通して、様々なテーマが浮かぶ本作ですが、どの興味から入っても、予想以上の出会いとなることと思います。 自分の可能性を信じられるかっこよさ。 暗闇の中でこそ光を見つける強さ。 ぜひスクリーンで、対面
沖縄戦の戦没者の遺骨を40年以上にわたり収集し続けてきた具志堅隆松さん、その"行動的慰霊”を追うドキュメンタリー。 監督は、沖縄出身者であり、大叔母を沖縄戦で亡くした戦没者遺族でもある奥間勝也監督。 具志堅さんの言葉と行動と共に本作のもう一つの軸となるのは、監督が自身へ問う以下の言葉でもあります。 「出逢ったことのない人の死を悼むことができるのか?」 映される具志堅さんや奥間監督の姿と共に、やがて私自身へも迫るこの問い。 戦争の記憶に触れる夏、映画館で体験する大切な時間となり
多摩ニュータウンという空間で過ごす、世代の異なる3人の女性たち。彼女たちのある1日。 清原 惟(きよはら・ゆい)監督作『すべての夜を思いだす』。 音声ガイド制作を通じて考えたことを書きました。 ●7月30日迄、18時ちょうどからの上映です。 初めて本作を観た時、心地良い気分になった。 それぞれの世代の3人の女性たちが背負ってしまう「暗さ」が描かれた映画でもあるのに。 世界は大きすぎる。そこにいる私は小さすぎる。 しかし本作を通して、その世界の大きさに対して、その大きさ故に
2024年7月14日(日)から始まる『この空の花 長岡花火物語』。2012年に公開された12年前の映画なのですが、なぜ今ラインナップに入ったのか。その経緯には、約1名の個人的な思い入れが大いに関係しています。というわけでこんにちは、シネマ・チュプキ・タバタの約1名、スタッフ池田です。音声ガイド制作を主に担当しました。 この映画について古くは『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』の「尾道三部作」でも知られる大林宣彦(おおばやし・のぶひこ)監督。本作『この空の花 長岡花火
『標的の村』『沖縄スパイ戦史』三上智恵(みかみ・ちえ)監督の6年ぶりとなる渾身の最新作。 石垣島の山里節子(やまざと・せつこ)さんによる島の伝統的な即興歌「とぅばらーま」のシーン、 そして与那国島の船レースの祭り「ハーリー祭」のシーンは、 個人的にも特に劇場空間で体感していただきたい映画の時間です。 三上監督が撮ってくれた、島の人々が映ってくれた映像を、映画館でみつめていただければ幸いです。 ●上映は6月25日迄。※水曜はお休みです。 特に土日は混雑が予想されますので、ご予
上映は6月25日迄。※水曜と21日(金)はお休みです。 映画をつくる人、観る人、映す人、いろんな人が、映画を巡って交差する。 日々の中に映画がある。そのこと自体が映画になる。純度の高い映画愛に溢れた映画。 ご観賞後は主人公たちと一緒に、きっと前に進んでいるはずです。 『走れない人の走り方』を初めて観た時、冒頭のシークエンスで、「すごい映画だ。。!」と直感した。 車窓の景色がグリーンバックにいきなり変わった瞬間、ハッとした。 映画館で映画を観る人々から、その人らが観る映画の
6月11日(火)まで上映中の『ビニールハウス』。じつに、おそらくチュプキでは「初」となる韓国映画です。って最近よく言ってるけど本当なんだろうかと調べてみたのですが、やっぱり本当みたい。にわかに信じられぬ。こんにちは、シネマ・チュプキ・タバタ スタッフの池田です。本作の音声ガイド制作を担当しました。 音声ガイド制作記を書くつもりで書き始めたのですけども、どちらかというとこの映画について語ったほうがよかろうということで、ここから長々と『ビニールハウス』のお話、させていただきます
上映は5月28日迄。 福島に生きる、ある父と娘の物語。 噛み締めて、反芻して、こころに残り続ける映画です。 監督は、俳優でもある小林且弥(こばやし・かつや)さん。 信頼するピエール瀧さんを主演に迎え、 福島の土地と人との10年以上の関係性の上に築き上げられた物語を、初監督作として撮りあげてくださった。 初めて本作を観た時の感覚は忘れられない。 風化とジャーナリズム。復興と時の流れ。それぞれの正義。罪と赦し。死者を悼むこと。 自分なりにあらゆるテーマが浮かび、織り重なってい
上映は5月14日迄。 「岸本聡子」の、「杉並区」の、「選挙」の映画にとどまらない、 「わたしたち」の映画です。 一緒に悩んだり、ワクワクしたり、本作が届けてくれるいろんな体験を、 楽しんでいただきたい! 2022年6月19日の杉並区長選で区長になった岸本聡子さんを軸としたドキュメンタリー、 『映画 ◯月◯日、区長になる女。』。 私が杉並区に引っ越したばかりの頃、この区長選が行われていた。 選挙ポスターが貼られ街頭演説が行われる街の中、選挙割りをやる個人店などもたくさんあり、
上映は4月30日迄。 チュプキならではの音で鳴らしております。 とにかく音を浴びて欲しい映画です。。! 民謡クルセイダーズのヨーロッパツアー、 コロンビア・ボコタでのフレンテ・クンビエロとのレコーディング、 のみならず、 “「民謡」とは何なのか”までをも捉えた音楽ドキュメンメンタリー。 現代の民謡の形として、今もなお土地に根付く祭りの謡・郡上踊りや民謡教室の風景、 民謡を発掘し新たに魅せる民謡DJ・俚謡山脈(りようさんみゃく)、 そしてジャンルも国も越境し軽やかに”自分た
上映は4月16日まで。 水曜休館日を除き、12時35分~14時15分で上映しております。 戦争に近づく現代に届けられた、ずっと戦後であるための祈りの映画です。 ●全20席の劇場ですので、ご予約をお勧めしております↓ 塚本晋也監督の最新作『ほかげ』。 これまで塚本監督が「戦争」を描いた『野火』『斬、』を経て、本作は戦後すぐの闇市を舞台に、人々・庶民が生きている様を映した映画である。 塚尾桜雅(つかお・おうが)さん演じる「子供」(戦争孤児)の瞳を軸に本作は物語られる。 登場人
スタッフ柴田氏が音声ガイド制作記を書き始めたので、わたしも書かなければと思いながらなかなか重い腰が上がらず上映前日になってしまうという。申し遅れましたが、シネマ・チュプキ・タバタのスタッフ池田です。 2024年3月後半プログラムでは、金聖雄監督の『アリランラプソディ』とヤン ヨンヒ監督の『スープとイデオロギー』にて音声ガイドを書かせていただきました。ともに、在日コリアンのハルモニ(おばあちゃん)/オモニ(お母ちゃん)を見つめたドキュメンタリー。新作『アリランラプソディ』上映
上映は3月12日まで。 ぜひとも観てほしい、感じてほしい映画です。 ●全20席の劇場ですので、ご予約をお勧めしております↓ 音声ガイド制作にあたり、色々と考えた。 杉田協士(すぎた・きょうし)監督の映画はいつ観ても何度観ても、映された人々と出会っている感覚になる。 アルバムを捲り想い出を辿るのとはまた違って、新鮮に出会い直しているような感覚。 出会い直すというのも適切ではなく、新鮮な感情を抱いていることにハッとする瞬間がある。 初めて触れた『ひかりの歌』との公開当時に何気な
上映は3月12日まで。 ぜひとも観てほしい、出会ってほしい映画です。 ●全20席の劇場ですので、ご予約をお勧めしております↓ 音声ガイドとは、視覚情報を言葉・音声に翻訳するもの。 それによって、目の見えない人にも映画をより楽しんでもらえることを目指す。 ざっくり端的に言うとこのような形になると、自分なりには思う。 今回は自分にとっても大切な映画『きのう生まれたわけじゃない』に取り組んだ。 本作を初めて観た時、まだまだ映画にこんなことができるのか!とワクワクした。すごいもの