#221【くらたの本棚】森永卓郎『書いてはいけない』
今日もお読みくださってありがとうございます!
昨日の記事に続けて書くつもりでしたが、記事を分けたくなって今日にした本は、タイトルのとおり森永卓郎さんの『書いてはいけない』(三五館シンシャ)です。
ふりかぶった割にメジャーなノンフィクション本ですみません。
図書館でも予約殺到
先日、図書館のアフロさんのエッセイ目当てに館報最新号をゲットしたら、図書館の人気本としてこの本が掲載されていました。
なんでも予約が700件超えているとか。
一人が2週間ずつ借りるとして、今から予約して何か月待つことやら……(とはいえ、図書館の本は少なくとも10年は所蔵することを念頭に選書するので、1館に2冊も3冊も無尽蔵に購入するわけにはいかないのです。それこそ、書店業の圧迫にもなりかねません)。
ということで、本屋に行った折に購入しました。
三つの話題がわかりやすくまとまったダイジェスト本
ジャニーズ事務所の性被害の件、財務省のこと、日航機123便の墜落事故の真相の三つの話題について書いてあります。
かなりショッキングな内容ですが、ダイジェスト的で読みやすく、二日間で一気に読んでしまいました。それぞれについて文献等を引きながらコンパクトにまとめてあります。
森永さんはこの本の前に『ザイム真理教』という本を同社から出版していて、ここ以外のどの出版社からも断られたとのこと。
財務省についての記述については自分があまりにも経済学に疎く、正直ここに書かれているような書きぶりでは結論しか理解できませんでした。
『ザイム真理教』を読んだ方らもう少し理解できるかしら。でも我が解像度の低さで読み切れるかしらどうかしら。
日航機墜落事故について
また、日航機墜落事故については、この本の下敷きに、元JAL客室乗務員・青山透子さんの著書『日航123便 墜落の新事実』(河出書房新社)があるのですが、それが出版されたのが2017年とのこと。
野田秀樹さんが2021年に、主演に高橋一生さんを迎えたNODAMAP『フェイクスピア』で、この墜落事故をテーマに据えたことのタイムリーさを、今頃理解できた思いがしました。
同作は、コロナ禍で台頭してきたフェイク=軽い言葉の正反対の、重い言葉・リアルとして123便の墜落事故・公開されたボイスレコーダーの全ての言葉を配置した戯曲でした。
当時、なぜ今これをテーマにしたのかな、と不思議に思っていましたが、わたしがぼんやりしていただけであった。
まとめ 興味があって未読の方はぜひ
内容については、この本で新しく世の中に出た情報はあまりないですが、読みやすくわかりやすくまとまっているので、上記の三つの話題に興味があって未読の方にはオススメです。
この本に書かれていることをすべて100%鵜呑みにするかどうかは置いておくとしても、世の中には知らない世界がたくさんあるということは確実に言えそうです。