
褒める指導の本質:努力よりも工夫を重視する方法
指導において「褒めること」は重要ですが、ただ単に努力を評価するだけでは十分ではありません。本当に大切なのは、「工夫すること」を重視し、スモールステップを活用することです。特に障がいを持つ子どもに対しては、成功体験を積み重ねることが、より良い成長につながります。
東洋医学と西洋医学の考え方の違い
何かを改善する際、東洋医学と西洋医学では根本的な考え方が異なります。
西洋医学は、栄養素が不足していれば、その栄養素を直接補うことを重視します。極端に言えば、「食事をせずに注射で栄養を補給する」ことも可能と考えます。
東洋医学(漢方)は、体全体のバランスを整えることを重視します。胃や腸の吸収力を向上させることに重点を置き、食事をしっかり噛み、水分を摂取しながら味わうことが健康の基本だと考えられ、さらに、美味しさも追求されます。
継志館では、まず漢方的なアプローチ(東洋医学)で体の自然治癒力を最大限に引き出し、それでも難しい場合にのみ西洋医学に頼るべきだと考えています。人間の本来持つ免疫力や自己治癒能力を維持するためには、適度な運動・栄養・睡眠・リラックスが必要です。また、外見を整えることも免疫力の向上につながります。

努力よりも工夫を大切にする指導法
一般的には「失敗は成功のもと」と言われますが、障がいを持つ子どもにとってはこの考えが必ずしも適用できるとは限りません。むしろ、成功体験を積み重ねることで成長を促すことが効果的です。
通常の指導では、失敗を経験しながら努力を重ね、成功にたどり着くというプロセスを取ります。しかし、障がい児の場合は、努力を重ねるよりも「工夫すること」が成功への鍵となります。
この「工夫」とは、小さな成功を積み重ねるスモールステップを活用することです。褒める指導を行う際には、単に「できたら褒める」のではなく、その子どもが取り組みやすいレベルまで課題を細かく分け、遊びながら学べる形にすることが重要です。この工夫を取り入れることで、子どもは成功を実感し、成長への意欲を高めていきます。

スモールステップを取り入れた褒める指導の実践
スモールステップの考え方がなければ、効果的に褒めて指導することはできません。
また、「○○しなければやらなくても良い」といった指導の仕方は避けるべきです。このような言葉を使うと、障がい児は「やらなくてもいいのなら、しなくていい」と捉えてしまい、前向きな行動が生まれにくくなります。
さらに、「取り上げて注意する」ことは、療育の現場では避けるべきです。罰を与えるような指導ではなく、子どもが楽しみながら学び、成長できる環境を整えることが大切です。
まとめ
褒める指導の本質は、努力を単に評価するのではなく、工夫を重視し、スモールステップで成功体験を積み重ねることにあります。特に障がい児に対しては、細かく課題を分け、遊びを取り入れながら学習できる環境を整えることが効果的です。
また、健康管理においても、漢方的な視点で体全体のバランスを整え、自己治癒能力を高めることが重要です。適度な運動や栄養管理、リラックス時間の確保を意識しながら、子どもが持つ本来の力を引き出す指導を行いましょう。