#公衆衛生
大林啓吾編著『感染症と憲法』読んだ
今年3月に出版されたこれ、出てすぐ買ったんだけどやっと読み終わった。
公衆衛生の歴史や、現実の法制度を概観するのに非常に有用であった。
購入のきっかけは、西迫大祐氏の論考を読みたかったからである。
しかし、西迫氏はもちろんのこと他の方の論考も興味深いものであった。
まず第1章は感染症にまつわる憲法の総論。公衆衛生、特に感染症は個人の自由と鋭く対立する問題というのは古今常識なのだが、いきなり
西迫大祐『感染症と法の社会史』読書メモ
『感染症と法の社会史』読み終わった。
こちらの記事で軽く触れたように世界観としての感染症を記述するたいへん興味深い書物であった。
その世界観の変遷を主にフランスを中心に追っていくものだ。疫病がいまだに問題である現代において非常に重要な示唆を含んでいる。ものすごく雑にまとめると、私権の制限がどのように正当化されてきたかということであり、あるものは現代人から見れば非合理であったりする。そしてもしか
西迫大祐『感染症と法の社会史—病がつくる社会』読み始めました
昨年のいつだったか誰かがおすすめしていたこの本をようやく読み始めたのである。
社会がどのように感染症を扱ってきたか、フーコー研究者でもある著者が古代ギリシャから中世ヨーロッパ、近代フランスを中心にたどっていくという内容のようだ。
とりあえず序文から読み始めたところ衝撃を受けてしまった。
感染症が社会的に問題になり、予防の必要性が叫ばれるとき、参照されるのは「これこれが感染症の原因であり、予防