先日お客さんが何気なく溢した 「お花を人に贈るってたのしいですね」 という言葉がとてもうれしかった。 たのしいよね。相手のことを考えながら選ぶ花。 渡したときの相手の喜ぶ姿や、空間にぴったりとハマったときのうれしさやたのしさといったら!! わたしは職業柄、花を誰かに贈ることが圧倒的に多いけれど、花を贈られることももちろんだいすきだ。 夫は定期的に花をプレゼントしてくれるけれど、その回数を重ねるごとに オーダーの方法を工夫したり 「今回はこの花を主役にしてもらっ
だいすきな季節がやってきた。 一年の中で 秋〜クリスマスにかけての季節がいちばんすきだ。 市場に行くと 季節の移ろいの速さに毎回ハッとする。 気づいたらクリスマスの花材が出始めているではないか。わたしの足元は つい先週までビーサンだったのに。(骨折した小指が痛くて 靴が履けなかったため) 市場の方に 「足はもう良くなった?靴履けるようになったということは、だいぶ良くなったってことかな?寒くなる前によかったね〜。」と声をかけられた。 自分も こういう何気ないやさしい言
北海道に行ってきた。 暑さにめっぽう弱いわたしが、北の果てを夏の旅に選ぶようになったのはここ数年のことだ。 本州と比較すると涼しいのはもちろん、雄大で豊かな自然は美しいし、澄んだ空気と水は心を浄化してくれる。動物もたくさん居るし、なにを食べてもご飯は美味しいし、人が少ない。最高じゃないか。 わたしは漫画やアニメがだいすきで、中でも数年の間毎話たのしみにしていた”ゴールデンカムイ”の聖地だ。 そう。冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・ギャグ&ラブ 和風闇鍋ウエスタンである。
さくらももこ展に行ってきた。 目に映る全てが懐かしく、さくらももこの描くカラー原稿の鮮やかさと色彩感覚、やさしい絵のタッチ、肩の力を抜いてと言われているような気持ちにさせてくれる言葉に 思わずほろりと涙が出そうだった。 平日の真昼間に訪れたこともあり、自分と同じようにひとりで来ている人が多く、みんな笑いをこらえて小さな声でクスクスと笑っていた。(わたしはというと、もちろん肩を震わせ笑っていた) 平和な空間だった。 "ちびまる子ちゃん"という漫画は本当にすごい。唯一無二
「じゃあ、まずはかけたいレコード何枚か持ってきてね」 というひとことで、わたしはひとり自宅のレコード棚の前でしばらく考え込んでしまった。 「よし、このお気に入りのレコードにしよ~っと!」 と何枚か意気揚々とカバンに詰め込んだものの 「いや、ちょっと待てよ?わたしはこういう気分だったからこのレコードを持って行って流したとして、その場にいる人は全然この気分じゃなかった場合どうするの?流すときになって、わたし自身もこのレコードの気分じゃなかったらどうしたら良いの!?」 「
わたしは夏がとても苦手だ。苦手というか嫌悪に近い。 夏はできるなら一歩も外に出たくないし、外に飛び出すなら16時以降。(極端) 夏はガンガンに冷えた室内で、甘々のアイスやフルーツを食べながら映画やアニメを観たり、本を読んだり、レコードを聴くのが至高だ。もちろん花も飾ろう。 故に夏の映画鑑賞率と、新しいレコードや音楽を聴きたい欲が爆上がりする。 今回のpopup@FAM では1階にお邪魔させていただいたので、1階レコ屋新人アシスタントとして陰ながら奮闘(?)していた。
皆さんは、所謂"推し"という存在がいますか? わたしには"推し"が居る。 今となっては、身内の中では "kpop好きな人"みたいなポジションになりつつあるわたしであるが いままで生きてきた中で、"生きている人間"を通ってきたことがない。 テレビもほとんど見ないので全く芸能人などに興味が無く、推しといえば漫画のキャラか犬くらいだった。 ましてやそれが "キラキラアイドル(一般的に)" という存在であるから周りの人たちは あなたが!?嘘だろ!?ってなっていた。(別に普
わたしは花と犬と映画がすきだ。 趣味を聞かれた際はそう答える。 基本的にひきこもり体質なので、映画を観ているかアニメを観ているか、漫画や本を読んでいるか、音楽を聴いているか、花を愛でているか、愛犬と散歩しているか、年中そんな感じだ。 小さい頃から映画がすきだった。 祖父の影響で、テレビで流れている昔のモノクロ映画やサイレント映画がすきだった。 BSでひっそりと放送されている、知らない時代の映画を観るのがすきだった。 すきな作品やすきな映画監督を挙げればキリがない。
母の日を過ぎると、花はまたグッと季節が巡る。 スモークツリー 、アリウム、クレマチス、オーニソガラム、アンスリウム、アスター、プロテア、エキナセア、セルリア、ケイトウ、アガパンサス、グレビレアetc この季節の花は春とはひと味違って、パワフルで毒っけがあり、どこか官能的なので個人的にとても好きだ。 これからの季節はおそらく全花屋が好きであろう枝物 "スモークツリー" は欠かせない存在だ。 過去の写真を見返すと、毎年この季節に担当した装花にはだいたいスモークツリーとシュ
こんにちは、BorkeのChihiroです。 今日は"Borke"という言葉について書いてみようと思います。 "Borke"とはドイツ語で"樹皮""瘡蓋"。 尊敬する方に屋号を伝えたときに 「樹皮って激渋だね〜!響きも良いし、覚えやすくていい名前だね〜!渋くてちろちゃんぽい!」 と言われて、すごくうれしくてドキドキした気持ちと 「渋いんだ!?渋すぎ!?!?!?!?!?大丈夫かな!?!?!?!?」 と思ったことを思い出します。 世の中の人たちはどのように屋号を決め
昔から、花に纏わるものが無条件ですきだ。 花柄のワンピース、花刺繍のビンテージのブラウス、花柄のスカーフ、花器、Georgia O'Keeffe、植物図鑑、Karl Blossfeldt、小津安二郎やカウリスマキの映画に必ず出てくる花(映画についてはまたお話しできたら)、花の飾ってあるお店etc 夫との初めてのデートのときに、当時大学生の彼が金髪ロン毛に花柄の派手なシャツを着ていて(いま考えるとめちゃくちゃ派手で、あれはアリだったのか?と笑っちゃうのだが) 「おお!イ
「もうこれ特級呪物じゃん」 奇妙な形 荒削りな装飾 はじめて見る凸凹のテクスチャー 独特な釉薬 奇抜な色彩の組み合わせ 曲線と直線の美しさ モダンでまるでバウハウスの建築物のように洗練された佇まい 初めてFATLAVAを目にしたときはその情報量の多さに度肝を抜かれた。 わたしは美術館や素晴らしい作品展に行くと、その作品の持つエネルギーや作り手の強いアイデンティティを直に感じ取ってしまい、だいたい体調が悪くなってしまう。 現時点で日本国内での最たるものは'太陽の塔'であ
花屋をしていると、お客さんによく尋ねられることがある。 「いちばんすきなお花ってなんですか?」 「いちばんすきな花かぁ。いちばんかぁ…え、なんだろうなぁ全部すきだからなぁ…う~ん…う~ん…」 と、もじもじ考え込んでしまう。 わたしは言葉を発するまでも、喋るのもゆっくりらしい。(オタク分野であれば超早口のオタク喋りで喋るのだが) "あまりわかりにくい花を答えても、相手がわからなくて話終わっちゃうしなぁ。すきな品種もいろいろあるしなぁ。それに季節によってコロコロ変わるん
はじめましてBorkeのchihiroです。 なぜnoteを始めようかと思ったかというと 昔から思っていることを口にしたり、態度(表情や声)で示すことがとても苦手な不器用人間で(アルバイト時代にお客さんに“お姉さんロボットみたいだね!悪い意味じゃないよ!"と言われたことがあったが、いま思い返すと悪い意味だったとしか思えない) 花以外にできること たとえば文章にして、人に伝えてみるという試みをしてみたら?と友人の声に背中を押されたからである。 Borkeの花はどんな人間が