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歴代本屋大賞の中でも特におすすめの作品を紹介
来週4/10(水)は本屋大賞の発表日!
というわけで今回は、歴代本屋大賞を受賞した数々の作品の中でも、特に読んでほしい4冊をご紹介します。
独断と偏見によりますが、それぞれが異なるテーマと魅力を持ち、読者の心に深く響く作品ばかり。
ぜひ読んでみてください。
本屋大賞ベストofベストの作品
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2018年の本屋大賞を受賞した本作。
いじめや家族の死を経験し、学校に行けなくなった7人の中学生が、鏡を通じて異なる世界へと導かれる物語です。
ある日突然部屋の鏡が光り出し、手を伸ばす。
鏡の向こうには普段生活しているのとは違う場所が存在していた。
鍵を探し当て『願いの部屋』に入ると、願いが叶うらしいのだが……
なぜこの7人がこの世界に呼ばれたのか、7人の共通点とは、そして時々噛み合わない会話に隠された謎。
最後の伏線回収もさることながら、電車の中で読むには涙ボロボロ危険な作品。
心からおすすめしたい作品です。
辞書編纂の果てしない航海
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辞書ってどうやって作られているの?
この小説を読むまでは、そんなこと考えたこともありませんでした。
辞書の世界がこんなにも面白い世界だったなんて。
三浦しおんさんの作品は登場人物一人ひとりが特徴的。
主人公の辞書マニアまじめに、綺麗なのにどこかとぼけたところのあるヒロインかぐやさん、チャラい編集部員の西岡etc...
辞書という一見地味な題材を、こんなにも魅力的に描き出せるのは三浦しをんの才能のなせる業です。
絶対に読む価値のある一冊です。
人間って、だから面白い
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瀬戸内の小島を舞台に、幼い頃から親に翻弄されながらもお互いを惹かれ合う二人の物語。
彼らの生き様を通して、人生の振り幅の大きさと、その中で見出す幸せの瞬間が描かれています。
瀬戸内の島で育った暁海と櫂。
子どもの頃から親に振り回されてきた二人が惹かれ合い、すれ違い、成長していく物語。
どんな人にも幸せな瞬間、辛い瞬間がある。
その振り幅が大きいからこそ最後二人で見た花火にはたくさんの幸せが詰まっていたのだろうなとそう願わずにはいられません。
数学の美しさを知ってほしい
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第1回本屋大賞受賞作。
記憶が80分しか持たない博士と、彼を支える家政婦とその息子の奇跡のような関係。
博士にとって、私は常に“新しい"家政婦。
“初対面"の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。
認知症の得意な症状とは思いますが、そこに幸せを見出す姿は、家族の介護に悩む人にも刺さるのではないでしょうか。