イチ書店員が「年賀状販売」に思うこと
2025年元旦の年賀郵便物の配達数は4億9000万通。前年から34%減ったそうです。昨年10月にはがきの料金が63円から85円に値上げしたことが響いたのでしょうか?
私の働く書店では、例年年賀状を販売しています。裏は無地ではなく、いかにもなプリントが施されたもの。1パックに3枚もしくは5枚入りです。レジを打った際、いいお値段でびっくりしました。でもおかげさまで完売したし(ありがとうございます)、昨年よりなくなるペースが遅いとも感じなかったです。いわゆる若年層がほとんど購入しないのもいつも通りでした。
意外だったのは、たまに外国人観光客が買っていったこと。すぐ横に通常のポストカード用のラックを設置しているにもかかわらず。私の目にはありきたり(失礼)と映るイラストを、彼ら彼女らは斬新だと感じたのでしょうか? 金閣寺や東京タワーの写真よりは目新しさがあったのかも。
あるいはこの辺りに、年賀状の売り上げを回復させるヒントが潜んでいるかもしれません。
むしろ書店員として気になったのは、年賀状素材集の不振です。数年前と比べ、返品がかなり増えている印象を受けました。毎年買われるものはある程度決まっているのに、それ以外も含めて膨大な量が入ってくる。
例年同じものが同じように売れるという点では、同時期に入る家計簿も一緒です。ただこちらはもう少し息の長い商品。お問い合わせが多く、売り上げもさほど落ちていません。
カレンダーも、人気のある定番とそうでないものがハッキリしています。サイズの大きい品物が多く、返品の荷造りが大変なので、そろそろ仕入れを見直してほしいところです。これこそAIを活用したらいいのに。
ともあれ、少なくとも私はまだ年賀状の「終焉」を実感するには至っていません。皆さまはどうですか?
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