毒親からの脱出
過去の辛いことだけでなく、
どうやって脱出して、
一人暮らしをしたのかを書こうと思います
(これもしんどいけれど)。
結論は、やはり、他人に頼ることでした。
私には自我がなく、
なにをやるにも決めるにも母任せの私が
(ファミレスでの注文、服選び、休日の過ごし方、買いたいモノの許可制などなど)、
一人暮らしをしたい!なんて思える筈もなく、、、
28才からSNSで他人とお話しするようになりました。
テキストチャットです。
それまではネットが怖かったです。
『お家のことは外に言ってはいけないよ』
の呪文(もはや特級呪物)があり、
それをうっかりネットで言ってしまったら
世界に発信されてしまう!
と怖かったのです。
(ネットを始めた今なら、
自意識過剰だとわかります。)
だから、TwitterもInstagramも
掲示板もブログもしたことがなかったです。
あと、世界に発信する内容がなかったです。
言葉も出てこないので。
あるとしたら、写真くらいですかねぇ。
大学4年生までスマホをもてず
(携帯は持ってました)、
社会人になるまでPCを持っていなかったことも大きいのかな?と思います。
インターネット環境もありませんでした。
時代ではなく、私の家がレアなんだと感じてました。
テキストチャットでは、
最初は全く喋れませんでした。
言葉にならないことばかりでした。
だから、おもしろい人がいれば、
会話を眺めて、楽しんでいました。
(周りの人は、私が不気味だったそうです)
テキストチャットを始めてから
1年くらいお話ししてきたフレンドエマに、
家の状況を話しました。
人に話したのは、これが初めてでした。
ネットの中でさえ、話そうと思えるまでに、
一年もかかりました。
エマは『一人暮らししなよ』と言ってくれたんですが、
しかし、私は、
「そんなことしたら、
お母さんとお姉ちゃんが死んじゃう!
私、死なれたら、
それを背負って生きていけない!
一人で、独りで生き延びてまで、
生きていたくない!」
と言ったのです。
エマは時間を置いて、言ってくれて、
『家族助けようとする前に、
自分に余裕を持て。
溺れてるやつを溺れてるやつが
救助できねぇんだよ。
今のお前になにができんの?
コミュニケーションとか人間関係とかを訓練してからにしろ。
そうすれば、市役所とかで、
支援の相談ができるかもしてないだろ?
家族を助けられるかもしれないだろ?
そのために一人暮らししてみろ』
と言ってくれたのです。
この言葉をきっかけに、私は動き始めました。
だって、家族のためだから。
大学の後輩ナツに連絡を取り、
一人暮らしの手順、費用などを聞きました。
ナツが一緒に物件の内見、手続き、
家電購入まで行ってくれました。
生活必需品が全くわからなかったです。
ナツは理系で、理路整然と
『メリット〜で、デメリット〜です。』
『この家電を比べると〜ですね。』
と説明してくれたのもありがたかったです。
『今の気持ちは、今やらないと
どこかに行っちゃうんで、
いまやるしかないですよ!』
と家庭の事情は言っていない段階でも
そう言ってくれました。
『一人暮らしを始めるモチベーション決めましょう。』
『映画が好きなんですか?
ホームシアター作りましょう。
それに合う壁の部屋を見つけましょう。』
『プロジェクター調べたんですけど、
国産じゃなければ、
一万くらいで買えますよ。』
となにかと背中を押してくれました。
家族はもちろん猛反対です。
『うさぎ(私)の幸せを願ってるから、
反対はしない』と言いつつ
『死ぬときは一緒だと思ってた』
『一人で生き延びるうさぎは酷い』
『外に男が出来たんだろ』
(今思えば、彼氏できたとしたら、
批判される雰囲気だったんだよね、うち)
『そいつと同棲するんだろ』
(今思えば、同棲だとして、なにが悪いの?
実際には彼氏いたことないけど。)
『うさぎがいなくなったら、お金なくて、
どうやって生活していけばいい?』
『お母さんたちを殺したいのね』
『お母さんたちなんか死んじゃえばいいんだ』
『お母さんたちのこと、嫌いなんだ』
『お姉ちゃん、なんかうさぎが怒ることした?』
(母が入っていないところが、キモ)
と泣きながら言われました。
だんだんと一人で生きていく意味を見いだせなくなっていきました。
一人暮らしの自信もなくなりました。
不安ばかりで、
現状維持が良いように思えていました。
毎晩ネット内で会っていたエマたちに相談したところ、
『現状維持ってことは、これより良くならないよ?むしろ、悪くなるよ?
それでもいいの?』
とアドバイスをもらいました。
『あのなぁ、
一人暮らしの楽しさがわからないから、やめるって、それ違うぞ?
例えば、自分がそうだったけど、
子どもの頃、食べたことないものが多いじゃん?
そしたら、美味しいかなんてわからないじゃん?
それ、食べようと思わないだろ?
で、食べてみて、
美味しかったら、また食べようと思う。
美味しくなかったら、やめればいい。
だから、一人暮らししてから、決めろ。
行動するまえから決めつけるな。
やってから決めろ。』
『ここにいるヤツらだって、
一人暮らしするときに、
自信なかったし、不安だったし、
でもやらなきゃならない事情があって、
やるしかなくて、
今はできてるじゃん。
だから、自信がないことも
不安もやらない理由にならない』
『うさぎは赤ちゃんみたいだよな。
泣いてるだけで、ヨシヨシされるの待ってるだけ。』
と、まぁ、散々に言われてました。
今思えば、言ってくれる人がネットにいただけで、
今まで出会ってきたその他大勢は、
わざわざ言おうと、私と関わろうとしなかったんだな、と思いました
(悪い!とかではなく、
ネットのフレは言うだけであって、
みんな思ってたのかなぁ、と思いました)。
それで、また動こうと思えました。
私は成人していて、
お金も家族に渡さなければ初期費用はある。
強行突破できないことはない。
ただ、気持ちが揺れるだけ。
ちなみに、
その初期費用のあては、ボーナスでした。
でも母から、
『ボーナスはお母さんにちょうだい。
初期費用は、お兄ちゃんにお金ないから貸してって言って、うさぎが借りて』や
『出ていくなら、ちょうど銀行さんが来てたから、50万円借りてって。
お母さんとお姉ちゃんは借りられないから
(滞納などでたぶんブラックリスト入り)、
うさぎ名義で借りてくれないかな?
月々一万円の約5年返済するから。』
と言われました。
そうしなかったけれど、
そうしようとしてたところが
当時の私の恐ろしいところです。
初期費用については兄に止められました。
銀行からの借金については、
ネットのフレに止められました。
『今でさえ返済できてないのに、
どこにそのあてがあるの?』と。
私は、母にお金を貸すときは、
あげるつもりで貸しています。
だから、
「あげるつもり。
もし返ってきたら、あぁよかったな、くらいの、全く期待してないやつ。」と言ってました。いつもそうでした。
他人には期待しない。
裏切られると傷つくからじゃない。
そもそも、約束として成り立っていないから、期待じゃない。
自分で覚悟する。
そして、無事ではないけれど、
一人暮らしがスタートしました。
周りの人には感謝しかありません。
P.S.
私自身毒親サバイバーのエッセイを読むのですが、恋人がいることが多いなと思います。
私は恋人がいなかったので、
恋人がいなくても脱出できるよ!
と伝えたいです。
ただ、人ととの関わりは大切なので、ネットでも、ここのノートでも人と関わって、助けを求めてほしいと思います。
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