ささいないきちがい……からの、トマトサラダ。玉ねぎの酢漬けを添えて。《頭の悪いレシピを140字で》
台所で、夫にトマトの缶詰をさしだしながら「開けて」といったら、缶詰のフタを開けられた。いやいやそうではなくって、私はあんたが前でじゃましてる棚の扉を開けて、この缶詰を片付けてほしかったんです。……やむなく急遽、グリーンサラダの袋を開けて、トマトをかけて、玉ねぎの酢漬けをトッピング。
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《頭の悪いレシピを140字で》のマガジンもあります。
https://note.mu/beabamboo/m/m720f88c2485a
自己紹介的なマガジン、《五百蔵のトリセツ》
読者のみなさん!
こんなことになったのは誰のせいだと思います?
やっぱり五百蔵のせいでしょうか!?
それは、昨夜の晩ごはんをほぼ作り終えたときの出来でした……ていうか、作っていたのは夫です。五百蔵は最近、料理がしんどくて、夫に頼んでいるのです。
で、五百蔵はトマトスープが食べたかったので、昼に買ってきて転がしたままになっていたトマトの缶詰を持って、作りかけのスープに「トマト入れて」と頼んだら、拒否されました。
もうすでにごま油を入れて中華風になっている、というのが理由でした。
だから、トマトスープはあきらめて、トマトの缶詰はそのへんに置きました。
ま、それから、器をかまえたり、スープのなかのホタテとかを翌日のお弁当用に取り分けたりして……そうこうするうち今度は、トマトの缶詰を片付けたくなりました。だけど、夫がじゃまで、棚の扉が開けれません。
だから、器にスープをついでいた夫の手が空いたタイミングで言いましたよ。トマトの缶詰を手に持って。
「開けて」
……そしたら、えー、みたいな顔をして、おもむろに、缶詰のプルタブをひっぱってフタを開けやがったんですよ!!!
もうね、吃驚仰天しましたね……
だってあんたさっき、トマトスープはせん、って言ったじゃん!
使わんのなら、開けるなよ!
トマトの話はそこですんだだろうよ!
だけど、夫の言い分は、
「缶詰を持って開けてと言われたら、缶詰を開けるろう」
いや、頼まんわ!そんなもん自分で開けるし!
「それになんか一品作るかと思って」
作るくらいなら、そもそもあんたに料理頼んでないし!
だいたいさっき、トマト拒否したやん!
「でも、食べたいからなんか作るんやろ?そのために開けたいんじゃないが?」
まあ、平行線ですな。
いや、五百蔵のほうがやや分が悪いのは、書いていてわかってきました……
・◇・◇・◇・
いや、そんなことよりも、缶詰です。
なんだかんだ言っても、もはや「フタは開けられた」なのです。
しゃーあないので、袋入りのグリーンサラダを開けました。各自の器に分けて、缶詰のトマトをたっぷりかけて、コショウとオイルで仕上げたら、
トマトサラダの出来上がりっ!
なんとならば、缶詰のトマトってそのまま食べても美味しいのです。
だから、そのままドレッシングに使えます。
ゆえに、ミートソースなどを作るとき、あえて缶詰のトマトをのこしておく。
それを、翌日のお弁当なりお昼ご飯なりのサラダにかける(もちろんサラダは袋入りのヤツ)。ついでに、ツナ缶なり、サラダチキンなり、冷しゃぶなりものっけたら……手抜きなのにトマトの赤色が豪華でしょう!
これにコショウとオイル、バジルなんかを加えたら、より完成度が高まります。
・◇・◇・◇・
だけど、これでもまだ手抜きすぎる、それにドレッシングならもうすこし酸味が必要ではないか、という凝り性の人には、「食べるドレッシング」とでもいうものをば教えてさしあげましょう。
まあ、要は「玉ねぎの酢漬け」なんですけど。だけどこれ、あるだけでサラダの完成度が高まる魔法の作り置き、なのです。
……と、口上は仰々しいですが、玉ねぎに泣かされる以外、たいした労力はいりません。
①清潔な保存瓶をかまえる。広口で、冷蔵庫に入る大きさを。
②玉ねぎを繊維に直角に薄切りにして、瓶に詰め込む。
③瓶の大きさを考えながら、砂糖を加える。
④砂糖の3〜4分の1量くらい、塩を加える。
⑤うえから酢をそそぎ、蓋して、とりあえず半日は待つ。
⑥味がかたよらないようにするため、可能な範囲で混ぜる。
⑦冷蔵庫で保存すれば、傷まない。
おしまい。大きい瓶にたくさん作れば作るほどあとが楽です。
食べきらなくても、材料を継ぎ足していけば大丈夫。
我が家では継ぎ足しで5年以上やっていますが、カビが生えたことはありません。ただし、玉ねぎを足すときは必ず、砂糖大さじ1、塩小さじ1を入れて、酢をひたひたまで注ぎ足して、酢の濃度を保つよう気をつけています。
ところで、フレンチドレッシングって、
酢 + 砂糖 + 塩 + コショウ + オイル
ですよね。
この玉ねぎの酢漬けには、フレンチドレッシングの材料のうち、すでに3つが使われています。
だから、この玉ねぎに、コショウとオイルを加えてやると、玉ねぎ入りのフレンチドレッシング味になる。いながらにして「食べるドレッシング」になるわけなんです。
これ、液体でないので、お弁当用ドレッシングとして重宝するのです。
・◇・◇・◇・
さあ、想像してください。
袋入りのグリーンサラダに缶詰のトマト、さらに玉ねぎの酢漬けをのせて、コショウとオイルをふる……
素晴らしい!垂涎もののリッチな一品です。
そして。
サラダの緑にトマトの赤、玉ねぎのくすんだ白とコショウの黒。
この色合いなら、インスタグラムでもしっかり「ばえ」ます。
なんとこれが昨夜の我が家のディナーの一品でした。
(ちなみに、あとの2品は、中華風スープとサンマの塩焼きですけど、なにか?)
うかつにも夫がトマトの缶詰のフタを開けた、その出来事をきっかけとして、たった5分以内に追加されたとは思えません。
ただ、食べながら、「コーンの缶詰も開けてもよかったかなぁ……」なんて思いましたけどね……。
では!
みなさんも、ほどよき手抜きと、デリシャスな食生活をば!