市原眞也@auldguitars

55歳で早期退職して中古ギターのオンラインショップを始めました。ギターのこと、音楽のこと、生活のことなどを書いていきたいと思っています。 オンラインショップ https://auldguitars.com/

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55歳で早期退職して中古ギターのオンラインショップを始めました。ギターのこと、音楽のこと、生活のことなどを書いていきたいと思っています。 オンラインショップ https://auldguitars.com/

マガジン

  • 素晴らしきアイルランドの音楽家たち

    アイルランドの音楽家たちに関する記事のまとめです。もともと僕なんかが解説できることなんてないのですが、自分で色々調べて「へー」と思ったことなどを書いているので、読んで「へー」と思っていだたけたら幸いです。

最近の記事

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ギターショップ開業 もうすぐ一年

このギターショップを始めるにあたって、少し所信表明めいたものは書いたが、始めてからもう少しで1年近くが経過するので、改めてどんな苦労があったか、どんな感じでやっているのか、書きしるしておこうと思う。もしかしたら似たようなことを考えている人の参考にもなるかもしれないので、少し言いづらいお金のことなども全てオープンにしてみた。ただ、そう言う内容でもあるので今回は課金させてもらうことにした。10円でも良いのだが、最低100円なんですね。 なぜギターショップなのか 2022年の3

¥100
    • AULD TRIANGLE シェインを偲んで

      2023年3月、セント・パトリックス・デイのイベントに呼ばれ、三島のアイリッシュパブで歌うことになった。まだポーグスのシェイン・マクガワンが亡くなったばかりだったので、追悼のつもりでポーグスの曲ばかりを歌った。そのうちの一曲、「Auld Triangle」を歌い終わると、一人の女性から声をかけられた。彼女は一緒にいた若い白人男性を指さして、「この歌を作ったのは自分の親戚だと、この人が言ってます」というのだ。 自分の出番が終わってから、改めてその男性に話を聞いてみると、自分の

      • Fairytale of New York祭り パートIII

        あと少しで11月30日、シェインの命日だ。早いものだ。この一年、色々なことがあった。日本では能登の地震、夏の酷暑、再び能登の大雨、首相交代。今日はアメリカの大統領選挙の開票日だった。それにしてもなんでトランプなのか。とてもじゃないが世界が良い方向に進んでいる気がしない。今にも何か酷いことが起きるのではないか、という不安で霧がかかったような現実が続く。しかし、生きていかなければならない。そして今年もクリスマスが来る。またこのメロディーが聞こえてくるだろう。 ということで、Fa

        • ギターショップ開業2周年レポート

          2022年10月24日にギターの販売サイトをオープンしたので、今日で丸二年となる。なんとか続けて来られたことが嬉しい。どんな感じでやっているか、いくら売れたか、などそんなこと誰か知りたい人いるのかな、と不安にもなるが、張り切ってレポートしたい。 一年目のことはこちらに書いたので、ぜひ読んでください。 おこがましいことに前回一年目のものは100円の有料記事にさせてもらった。大した理由はないのだか、内容的にお金の話もあるのでなんだかフリーにオープンにすることに抵抗があったこと

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        ギターショップ開業 もうすぐ一年

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        • 素晴らしきアイルランドの音楽家たち
          24本

        記事

          "Lakes of Pontchartrain"と"Lily of the West" そしてBob Dylan

          アイルランドの最も美しいメロディを持つバラッドの一つといえば”Lakes of Pontchartrain”である、というのは多くの人が同意してくれるのでは無いだろうか。 そして、この歌といえばポール・ブレイディだろう。 ポール・ブレイディが加入する前、クリスティ・ムーアの歌うこの曲が1974年のプランクシティのアルバムに入っている。 曲はこちら この“Lakes of Pontchartrain”は、アイリッシュバラッドの定番だと思っていたが、実はルイジアナのクレオ

          "Lakes of Pontchartrain"と"Lily of the West" そしてBob Dylan

          Mary Wallopers パンクとDIY

          「かっこいいことはなんてかっこ悪いのだろう」と言ったのは早川義夫だけれど、その逆もまた然り、初めてこのアイルランドの若者のバンドを見たときの印象はまさに「かっこ悪い」だった。この服装、髪型、そして体型。そして直感的にこのバンドは「かっこいい」に違いないと思った。「カッコ悪いことは何てかっこいいのだろう」だ。 Mary Wallopersは2019年にデビューしたアイリッシュ・トラッド・フォーク・バンドである。チャールズとアンドリューのヘンディ兄弟とショーン・マッケナを中心に

          Mary Wallopers パンクとDIY

          Oasisがキライ

          Oasisが再結成するそうだ。 ノエル、リアムそれぞれのツイッターでこんな発表をしている。なんかカッコ悪くないか。ファンはギャーウレシー !とか思うのだろうか。長い間兄弟喧嘩をしていたのだが、歳もとってきたし、お互い歩み寄って、少しお金儲けでもしようじゃないか、ということではないのか。 その兄弟喧嘩の歴史がツイッターにあったのでそのまま転載させてもらう。 本当に単なる兄弟喧嘩じゃないか。 その「8/27に何かが起こる!?」みたいな、ヒカキンの結婚発表のようなツイートを

          Peter Barakan's Music Film Festival 2024を待ちかねる

          今年も開催されるというピーター・バラカンさんの音楽映画祭、今から大変楽しみである。 僕は昨年も行った。レゲエ関連の「バビロン」「ロッカーズ」「Dread Beat & Blood」、ギリシャ映画の「Djam」、ルー・リードとジョン・ケイルのライヴ「ソングス・フォー・ドレラ」、ニューヨークのレコードショップのストーリー「アザー・ミュージック」などを観た。どれも最高だったが、特にDjamが良かったのでブログに書いた。 今youtubeなどいろんな映像のアーカイブがあるので探せ

          Peter Barakan's Music Film Festival 2024を待ちかねる

          ジョン・ライドンのアイリッシュネス

          ふと読んだジョン・ライドンのインタビューで、音楽遍歴について質問されていた。その中で、アイリッシュ・トラッドも聞いていた、というのだ。曰く「(親に)アイルランド社会センターに連れて行ってもらったことはある。とても小さい頃、俺はそこでアイルランド伝統音楽をたくさん聞いた」と。 そういえば、彼の出自はアイルランド系だったと聞いたことがある。少しそのルーツを調べてみたいと思った。 ジョン・ライドンは自伝を2冊出している。1994年に一冊発表されていて、そのタイトルは「No Ir

          ジョン・ライドンのアイリッシュネス

          「まずは踊れ」「ザ・デッド」「ぼくたちの哲学教室」〜アイルランド映画祭2024を観て

          アイルランド映画祭2024、今年は恵比寿のガーデンシネマで開催されている。映画とは関係ないが、この映画館は駅から遠い。ガーデンプレイスのさらに奥手にあるので、とても長い距離を歩くことになる。途中動く歩道があるのでずいぶんと助かるのだが、それでも駅の改札を出てから10分以上はかかるのではないか。一回行くだけなら良いが、何回も通うには少しばかり不便だった。 まず一本目「まずは踊れ」を観た。 原題”Dance First”。アイルランドの作家サミュエル・ベケットの伝記映画である

          「まずは踊れ」「ザ・デッド」「ぼくたちの哲学教室」〜アイルランド映画祭2024を観て

          ボブ・マーリーとフォークギター

          映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』を見てきた。 新宿ピカデリーで14:30からの上映回だったのだが、映画館に着いたのが14:30ちょうど、しかも席も取ってなかったので、急いでカウンターに行き、端っこが空いていたのでそこをとり、もう暗くなって予告編が始まっている会場へ入ると、席は入り口から反対側だ。自分の席のアルファベットの列に入り、すみません、すみません、と人の足を跨いで進む。一番反対側まで到着すると、なんとそちら側にも通路があるじゃないか。ああ、バカみたい、暗くてわ

          ボブ・マーリーとフォークギター

          シド・バレットのエスクワイア

          シド・バレットの映画を観てきた。 僕は若い頃からピンク・フロイドは聞かなかった。パンクロックから入ったので、プログレなんか聞いてはいけない、と言われて育った。しかしシド・バレットのアルバムはよく聞いた。変則的な曲構成、独特なコード使い、ギターの音色が心地よかった。 映画自体は正直を言えば少し期待外れであった。とにかく当時を知るメンバーや関係者のインタビューが多い。みんな若い頃の写真が映った後、現在の本人が登場するわけだが、年月の流れとはかくの如く、「老いる」と言うことはこ

          シド・バレットのエスクワイア

          追補 シャロン・シャノンの笑顔

          前回のnoteでシャロン・シャノンは田舎の素朴なゴールウェイ・ガールだ、などと言って締めてしまったが後悔している。 ミュージック・プラントさんが2019年のケルティック・クリスマスに際して掲載したブログを読むまで知らなかったのだが、彼女は2008年に大変悲しい経験をしている。 当時交際していたレオ・ヒーニーという男性がいたのだが、シャロンがツアー中に心臓発作で突然亡くなった、というのだ。彼女自身その事実を受け入れることさえままならず、彼女を心配した友人たちが3週間もの間、

          追補 シャロン・シャノンの笑顔

          シャロン・シャノンの笑顔

          シャロン・シャノンというアコーディオン奏者が日本に紹介され、初めて来日したのはいつだったか。90年代に東京のレコードショップでインストアライブがあり観に行った記憶がある。あまりのキュートさにすっかり大ファンになってしまった、と言うことだけは覚えている。 経歴を見ると、1968年6月生まれだという。僕と一歳違い。1989年21歳のときにウォーターボーイズに加入、脱退後1991年にファーストアルバム「Sharon Shannon」を発売すると、大ヒット。アイルランドで最も売れた

          シャロン・シャノンの笑顔

          テナーギターという新世界

          テナーギターなるものを入手した。 Martin モデル名は0-18T。 シリアルは90xxx番、テーブルを見るとなんと1945年製。 こんなに古いMartinを普通に買おうと思ったらすごい値段だ。ちなみにReverbで1940年代の0-18を検索してみるとこんな感じである。どれも100万円超え。 しかしこのモデルを検索してみると、相場的には大体20万円台である。それほど需要がないのだろうか。正直いうと僕自身もこういう楽器があるということを今回初めて知ったのだ。使っているミ

          テナーギターという新世界

          「PERFECT DAYS」を観て家に帰る、完璧な一日

          丁度東京駅で用事があったので、日本橋の映画館で話題の「PARFECT DAYS」を観に行った。事前に情報を入れずに行ったのがよかった。映画を観終わったあとのなんとも清々しい読後感(他に言葉が見つからない)は、やはりヴィム・ヴェンダースだなあと思った。 若い頃に大好きな映画監督だった。「パリ・テキサス」「ベルリン・天使の詩」はリアルタイムで夢中になった。深夜テレビでやっていた「都会のアリス」を録画したVHSテープを持っていて、何度も見た。音楽好き、ロック好きの監督だったから、

          「PERFECT DAYS」を観て家に帰る、完璧な一日