Peter Barakan's Music Film Festival 2024を待ちかねる
今年も開催されるというピーター・バラカンさんの音楽映画祭、今から大変楽しみである。
僕は昨年も行った。レゲエ関連の「バビロン」「ロッカーズ」「Dread Beat & Blood」、ギリシャ映画の「Djam」、ルー・リードとジョン・ケイルのライヴ「ソングス・フォー・ドレラ」、ニューヨークのレコードショップのストーリー「アザー・ミュージック」などを観た。どれも最高だったが、特にDjamが良かったのでブログに書いた。
今youtubeなどいろんな映像のアーカイブがあるので探せば見ることができるのかもしれないが、映画館で大きなスクリーンで、大音量で観ることができるというのは音楽映画の醍醐味だ。音楽が好きな方には心からお勧めする。
今年のラインナップでまず絶対観たいのは「ガーランド・ジェフリーズ ジャンル知らずの帝王」。あのガーランド・ジェフリーズが映画になるとは!!こんなにカッコよくて、実力と実績があって、こんなに知名度と人気のないミュージシャンを僕は知らない。
こちらのブログも読んでください。
それにしてもこの「ジャンル知らずの帝王」というサブタイトル、少し違和感があった。原題は「The King of In Between」。2011年のアルバムのタイトルから取られている。
何の"In Between"なのか、と考えた時にすぐ思いつくのは、お父さんが黒人と白人のハーフ、お母さんがプエルトリカンだという彼自身の人種的なルーツだ。だとすればその日本語訳は「混血の王」みたいな感じじゃないだろうか、と最初は思った。
しかし、もともとのアルバム自体もレゲエ、ロックンロール、ブルース、いろんな曲が入っていて、そういう音楽的なアイデンティティについても言い表したタイトルなのだろう。そういうこともひっくるめて表現した邦題だと理解した。
監督はなんと40年連れ添った奥さん、だという。上記サイトによるとこの映画について彼女は「ガーランド・ジェフリーズを聞いたことが無い人々へ、その素晴らしい音楽、そして彼が生涯をかけて訴えた人種差別と社会正義の問題を伝えること」を目的としているのだと語っている。
もちろん、そのほかにも面白そうな映画が沢山。
「LONDON CALLING ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー」は先日違うところで観たのだが、ファンなら絶対観た方がいい。ジョー・ストラマーの人となりがよくわかった。「ストラマー」という芸名が、ギターを掻きむしる、すなわち「ストラムする」からきている、という事も初めて知った。
「シド・バレット 独りぼっちの狂気」についてはこちらを。
民族音楽系では「LISTEN.」が面白そうだ。この映画は俳優の山口智子さんが世界の民族音楽を訪ね歩く映画なんだそうだが、こちらのミュージック・プラントの野崎洋子さんのXによれば、山口さんは本物の音楽ファンなんだそうだ。
またリバイバル上映となる「響け!情熱のムリダンガム」では初日上映時に出演者による生ライブもあるのだそう。インド音楽ファンは要チェックである。
「七転八起の歌手 バーバラ・デイン」「ボビー・チャールズ 極楽の歌」など知られざるミュージシャンのストーリーも面白そうだ。
「コンサート・フォー・ジョージ」「エリック・クラプトン ライブ・イン・サンディエゴ 伝説の⼀夜」などライブ映画はビール片手に盛り上がるのも良いだろう。
スケジュールを調整してなるべく沢山観にくぞ。