篠原知存

フリーライター、フォトグラファー、編集者

篠原知存

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マガジン

  • EV放浪記1.0

    自宅に充電設備がないのにうっかり電気自動車を買ってしまったら…。野良EVの日々を記録。夕刊フジでの2021年8月〜2023年5月連載分。 2023年6月〜EVsmartブログに掲載しています。 https://blog.evsmart.net

  • ぶらり、ぶんがく。本と歩く

    文学作品にまつわる聖地、名作や話題作の舞台となった場所を、本を手に散歩する企画です。

  • In fragments

    日々の写真あれこれ

最近の記事

夏の富士山五合目へ EVなら富士スバルラインが走れちゃう

 電気自動車(EV)ならではの楽しみ方、それも期間限定のものをひとつ教えてもらった。  夏の登山シーズンを迎えている富士山では、五合目までの有料道路にマイカー規制がかかっている。静岡側から富士宮口への「富士山スカイライン」も須走口への「ふじあざみライン」も、麓に駐車してシャトルバスかシャトルタクシーを使うしかない。  しかし、山梨側から吉田口五合目へ登れる「富士スバルライン」は、EVと燃料電池自動車(FCV)が規制対象外なのだという。規制(今年は7月15日から8月31日)

    • 【043】「Q電丸」とランデブー 高性能の移動充電車はニーズ拡大中

       電気自動車(EV)が電欠したら、レッカー移動が頼り。だけど、その場で充電できる「Q電丸」という車が存在して、積雪による立ち往生(大規模滞留)に備えて冬季にNEXCO東日本で運用されていたことを今年2月にご紹介した。その時は実車を見ることができなかったのだが、やっと「ホンダe」でランデブーを果たすことができたのでご報告。  Q電丸は、車載発電機と蓄電池、急速充電器を備えたEV用移動充電車。製作している京都市の特装車メーカー「モビリティープラス」の車体工場(滋賀県栗東市)を訪

      • 【042】EVベンチャー「フォロフライ」 顧客ニーズに合う商用車をファブレス生産

         ラストワンマイルは電気自動車(EV)の出番−−。大阪市内で行われた「関西物流展」(6/22~25)で、EVベンチャー企業の「フォロフライ」(本社・京都市)が、新型商用EVの「EV F1 トラック」を発表した。ファブレス生産で380万円という低価格と開発スピードアップを実現させたという。  「どういうEVが必要ですか、とお客さまに聞いてから作ることができる。商品ありきではないんです」。会場に展示された新型車の前で、同社の若きCOO、中尾源さん(20)が顧客主体の商品開発が可

        • 【041】ホンダeの充電効率 急速はカタログ以下 普通は倍速可

           電気自動車(EV)にとって大切な評価基準なのに、盲点のようになっているのが充電効率。パワーやハンドリング、あるいは燃費にあたる電費は、内燃車と共通だから理解しやすい。だけど燃料をどれだけ効率的に入れられるか、なんてあまり考えたことがないだろう。  充電効率が悪い車は、ガソリンがちょろちょろとしか入らない給油を想像してほしい。逆に充電効率が良いというのは、F1が給油ありだった時代の「クイックチャージャー」みたいなイメージ。  EVで長距離を走るときは経路充電が必要になる。

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        記事

          【040】EVトゥクトゥクに試乗 バイクとクルマのいいとこ取り

           家電量販店のヨドバシカメラが、小型電動モビリティーを販売中。ECサイトでラインアップが紹介されている。「EVトゥクトゥク」というのが面白そうで、車両を納入しているEVベンチャー「ビークルファン」(東京都江戸川区)を訪ねて試乗させてもらった。  トゥクトゥクは、東南アジアなどでポピュラーな3輪タクシー。屋根付き配達バイクを大きくした感じで、ハンドルまわりも似ている。一方でバックモニターが作動する後退ギアがあるのはクルマっぽい。ビークルファンの社長、松原達郎さん(50)からコ

          【040】EVトゥクトゥクに試乗 バイクとクルマのいいとこ取り

          【039】経路充電なら道の駅 スタンプラリーにも挑戦

           電気自動車(EV)で遠出をしたら、充電器探しはワンセット。ホンダeはそれほど航続距離が長くないので、途中で充電ストップが必要になることが多い。移動の途中に充電することを「経路充電」と呼ぶ。別にどこでもいいのだが、複数の候補がある時は「道の駅」や「ショッピングモール」を選びがちだ。  今年の記録を確かめてみると、地元以外で充電したのは42回。一番多いのは高速道路のSA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)で15回。新潟、長野、岐阜などへの取材や旅行があって多くなっている

          【039】経路充電なら道の駅 スタンプラリーにも挑戦

          【038】EVユーザーの本音は? 航続距離より充電効率

           EVに乗るってどうなの? 電気自動車ユーザーを集めたグループインタビューに参加してきた。充電ベンチャー企業の「プラゴ」が、望ましい充電インフラの姿を探るため、EV情報メディアの「EVsmartブログ」と協力して開催したもので、私自身も他のユーザーの本音が知りたい。興味津々で出かけてきた。  参加者は8人で、司会者やスタッフの何人かもEVユーザー。初対面の人がほとんどだったが、オフ会のような雰囲気。みなさんあっという間に仲良くなっていた。  「EVの魅力は?」という質問か

          【038】EVユーザーの本音は? 航続距離より充電効率

          【037】Honda eの12ヶ月点検 減らないブレーキパッド

           「Honda e」を購入したディーラーから「そろそろ法定12ヶ月点検のご予約を」とお知らせがあった。どこでどうやって充電すれば……という基本中の基本から始まったEVライフも、あっという間に一年。これまでの走行距離は約1万4000キロ、電費は約8キロ/kWhまで向上した。カタログ上の一充電走行距離は283キロ(WLTCモード)。当初は眉唾ものだと思っていたが、それなりに根拠のある数字だったようだ。長距離ドライブでは9キロ台も出ているので、JC08モードの308kmさえ、やろう

          【037】Honda eの12ヶ月点検 減らないブレーキパッド

          【036】韓流EVの秀逸なデザインと充電性能 IONIQ 5試乗

            EV界にも韓流ブーム!? 韓国ヒョンデの電気自動車(EV)「IONIQ 5」を試乗する機会をもらって、東京・原宿から千葉・犬吠埼まで、往復約350キロのロングドライブを楽しんできた。  なんといってもデザインがいい。金属のカタマリみたいなルックス。一目で「あの車」とわかるインパクト。内装も丁寧に作り込まれていて、趣味の道具としてかなり秀逸。  ただし全長約4.6メートルと大柄なので市街地や狭い道はやや不向き。早々に高速道路に乗ることにした。同社広報から借りたのは「Lo

          【036】韓流EVの秀逸なデザインと充電性能 IONIQ 5試乗

          【035】ニチコン「パワー・ムーバー」EVに積んで災害への備えに

           電気自動車(EV)の走行用バッテリーには、電気がたっぷり詰まっている。一世帯が一日に消費する電力は約12kWh(環境省調べ、全国平均)だそうで、満充電が35.5kWhのホンダeでも、ほぼ3日分にあたる。かなりの量だ。  せっかくのエネルギー、車が止まっている間は取り出して使えばいい、というのが「V2L(ビークル・トゥ・ロード)」の考え方。先日の「EVオートキャンプ実証トライアル」で、電気BBQグリルや炊飯器の電源となったニチコンのV2L機器「パワー・ムーバー」を、東京・茅

          【035】ニチコン「パワー・ムーバー」EVに積んで災害への備えに

          【034】「バッテリーはエンジン」政府は内製化の支援を

          カーデザイナー井上眞人さんが提言  「バッテリーはエンジンですから」と言われても、意味不明かもしれない。でも、電気自動車(EV)に乗っている人は、きっと納得。私も力強く相槌を打っていた。  EVユーザーが新潟県三条市に集まった「EVオートキャンプ実証トライアル」に、初代日産リーフのチーフデザイナーを務めた井上眞人さんが参加していて、いろいろ話を聞かせてもらった。その中で出てきた言葉だ。  EVの走行用バッテリーは、内燃車でいう燃料タンク、と普通は考える。私も最初はそう思

          【034】「バッテリーはエンジン」政府は内製化の支援を

          【033】実証トライアルに参加 V2LでEVをキャンプと防災に活用

           電気自動車(EV)ならではのオートキャンプとは−−。先日、新潟県三条市で開かれた「EVオートキャンプ実証トライアル」にホンダeで参加してきた。内燃車との違いやメリット・デメリットを確かめてみようという試みだ。  あいにくの雨模様だったが、スノーピークHQキャンプフィールドに集まったEVは「ホンダe」と日産「リーフe+」が2台ずつ、さらになんと発売前のヒョンデ「IONIQ5」も2台。加えて三菱「アウトランダーPHEV」も参加した。  キーワードは「V2L」。車から家電製品

          【033】実証トライアルに参加 V2LでEVをキャンプと防災に活用

          【032】EVを蓄電池に 電気の自産自消を実現

          革工房「革榮」代表・辻榮亮さんインタビュー  「電気自動車(EV)は車として乗るだけではもったいない。蓄電池として使うことで大きな価値がプラスされます」  千葉県睦沢町にある総天然素材革工房「革榮(かわざかえ)」は、屋根に設置した太陽光発電パネルで、オール電化の自宅と工房の電気をまかなっている。エネルギー自給のカギを握っているのがEV。日産「e-NV200」を蓄電池として活用している辻榮亮(つじえ・りょう)さん(42)に、その取り組みについて教えてもらった。  「201

          【032】EVを蓄電池に 電気の自産自消を実現

          【031】日光いろは坂でヒヤリ 判断ミスで電欠カウントダウン

           急勾配と急カーブで知られる日光いろは坂を走り始めてから「あっ!」。失敗に気づいた。道路が一方通行になっている、ということは……も、戻れない。  先日訪れた栃木県日光市。日光東照宮のそばで一件取材を終えて、さらに標高の高い中禅寺湖方面へ向かうつもりだった。「ホンダe」は充電量20%台で、そろそろ充電タイム。検索してみると約20キロ先の華厳の滝の駐車場に急速充電器があるようだ。逆方向の東武日光駅方面が最寄りの充電器だったが、同じ道を戻るのは気が進まない。あと、どうせなら華厳の

          【031】日光いろは坂でヒヤリ 判断ミスで電欠カウントダウン

          【030】車とスマホを一体化するApple CarPlay

           電気自動車の「ホンダe」には、デジタルガジェット(面白い電子機器)的な要素がたっぷり。「OKホンダ!」と話しかけたら音声操作できたり、キーを忘れてもデジタル端末で始動できる。あと、事故でエアバッグが作動すると緊急サポートセンターに自動接続、会話できない状態でも場所を消防や警察に通報してくれるらしい。まぁ、この機能は使わずに済むほうがいいけど、安心ではある。  一方で、液晶パネルに並ぶアプリについては、そんなに目ぼしいものはなかった。電子水槽はすぐ飽きた。よく使うのは、ナビ

          【030】車とスマホを一体化するApple CarPlay

          【029】オートバイも電動にシフト パワーは控えめ

           電気自動車(EV)がいろいろと面白いので、オートバイも電動にシフトしてみた。  乗っていた125ccのバイクを下取りに出して、購入したのは「スーパーソコ」という海外メーカーのバイク。電動バイクはどれも排気量ゼロだけど、モーターの定格出力で区分されている。買ったのは原付二種。子供を習い事へ送迎するので、二人乗りは必要。高速道路には乗れないけど、どうせそんなに遠出はしない。  バイクは「TSストリートハンター」という威勢のいい名前だけど、あんまりパワーはない。ただし、驚くほ

          【029】オートバイも電動にシフト パワーは控えめ