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【041】ホンダeの充電効率 急速はカタログ以下 普通は倍速可
電気自動車(EV)にとって大切な評価基準なのに、盲点のようになっているのが充電効率。パワーやハンドリング、あるいは燃費にあたる電費は、内燃車と共通だから理解しやすい。だけど燃料をどれだけ効率的に入れられるか、なんてあまり考えたことがないだろう。
充電効率が悪い車は、ガソリンがちょろちょろとしか入らない給油を想像してほしい。逆に充電効率が良いというのは、F1が給油ありだった時代の「クイックチャージャー」みたいなイメージ。
EVで長距離を走るときは経路充電が必要になる。使われる急速充電器は、出力(電力)が高い方が早くたくさん入る。現在は40~50kW級が主流だが、90kW級が増え始め、さらに高速の充電器も開発されているのは、大容量バッテリー対応や高効率化のためだ。
一方で、車ごとに受電できる能力は異なる。いくら高出力の充電器でも、ちょろちょろとしか入らないEVもある。ホンダe(充電量35.5kWh)も充電効率がいまいち。この半年間の記録を検証してみたところ、30分の急速充電65回の平均値が13kWh強。最大で17kWh台。カタログには「30分程度の急速充電において、満充電量の約80%充電を達成」とあるのに。28kWhを期待させて半分ってのはどうなんでしょ。
マイカーが長距離を苦手とすることがデータでも証明されてしまったのだが、逆に普通充電に限れば公表値以上に優秀なことも先日わかった。普通充電器は3kWが多数派で、取扱説明書も「AC200Vで12時間」とそれを前提に書かれている。ところが最近は6kW以上の高出力タイプも増えていて、某所で試してみたら倍速以上で充電できたのだ。
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EV仲間が、英語版のカタログには最大6.6kWと明記してあることも教えてくれた。無理のある急速充電の数字なんかより、国内でも「普通充電は6時間で満充電」をアピールする方が効果的じゃないでしょうか、ホンダさん。それこそ「街なかベスト」にふさわしい高性能なのに。
EV購入を検討中のみなさん、航続距離だけでなく、充電効率についてもぜひご一考を。
(夕刊フジ/2022.6.23)