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写真というメディアを考える

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イメージ・コンテンツを制作する事は、視覚を通過して、人の心に問いかけることが一番のポイントだ。 人の心に問いかける事は、感性の同一性を得るということで、国境、時間という領域を超え…
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#アートコラム

シェリー・レヴィーンとアプロプリエーション・アート

シェリー・レヴィーンとアプロプリエーション・アート

シェリー・レヴィーン(Sherrie Levine)とアプロプリエーション・アートシェリー・レヴィーン(Sherrie Levine,1947- /アメリカの写真家・アーティスト・コンセプター)
そして、シェリー・レヴィーンは、アプロプリエイション・アート(appropriation art)の代表格の作家だ。

・シェリー・レヴィーンの作品の構成
そのシェリー・レヴィーンの作品の構成は、マルセル

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アートとストーリーテリングを考える。

アートとストーリーテリングを考える。

・アートとストーリーテリングを考える。

ストーリーテリング(storytelling)とは(伝えたいコンセプトを想起させる-物語性)
それは・・・
ストーリーテリング、読み聞かせと言うプロセスを通して、聴き手に、コンセプトを伝える。
本来は、口頭でのコミュニケーションを行い、意味の伝承を行う手段として、物語は重要な役割を果たしてきた、それは、例えば、神話と言う形態で残存しているが、文字情報以前か

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写真家ジョン・ゴールドスミスと哲学的側面

写真家ジョン・ゴールドスミスと哲学的側面

写真家ジョン・ゴールドスミス(John Goldsmith)と哲学的側面
ジョン・ゴールドスミス(John Goldsmith,デトロイト生まれ/カナダのドキュメンタリー写真家)
写真の芸術的、教育的、哲学的側面に興味を持つ写真家だ。
そして、コロンビア大学などで定期的に公開講演を行っている。

「ドキュメンタリー写真の人間的および哲学的側面を探求しています。私の写真は、構築された環境に住む人々の

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アンソニー・ゴイコレアの方法論とダーガー・イズム

アンソニー・ゴイコレアの方法論とダーガー・イズム

アンソニー・ゴイコレア(Anthony Goicolea)の方法論とダーガー・イズム

アンソニー・ゴイコレア(Anthony Goicolea)は、ダーガー・イズムと言われる、ダーガーのコンテンツを基本として、多様な解釈論を展開した現代アートの作家の中で、注目の作家の1人だ。

アンソニー・ゴイコレア(Anthony Goicolea,1971- /アメリカのアーティスト/写真・ドローイング・映

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女性写真家ジャスティン・カーランドとダーガーイズム

女性写真家ジャスティン・カーランドとダーガーイズム

女性写真家ジャスティン・カーランド(Justine Kurland)とダーガーイズム

ジャスティン・カーランド(Justine Kurland,1969- /New York/アメリカの写真家)

by Justine Kurland

その作品は、理想的なアメリカの風景写真、ユートピア的環境に暮らす人々の生活共同体やその周辺コミュニティーのドキュメントなど。彼女の不安の中で折り重なるように共存

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(今日の一枚)Battlefield(戦場)-ダーガーイズム

(今日の一枚)Battlefield(戦場)-ダーガーイズム

(今日の一枚)Battlefield(戦場)-ダーガーイズム
ジャスティン・カーランド(Justine Kurland,1969- /New York-写真家)

Battlefield by Battlefield 2001/カラー写真/30 × 40インチ

カーランドの視点は、粗野、ロマンテック、理想的、反ユートピア的な要素を平等に扱っているところだろう。

ダーガーイズム:現代アーティスト

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「南アジアの女性のクリエイティブ・コレクティブ」(SAWCC)とは

「南アジアの女性のクリエイティブ・コレクティブ」(SAWCC)とは

南アジアの女性のクリエイティブ・コレクティブ(South Asian Women's Creative Collective)

「SAWCCの役割は、南アジアの1997年から女性を、ジェンダーや文化的表現の問題とインテリジェントのやり取り、という最先端の仕事を紹介して、評判を得ている。非営利で新々(アーティスト)、及び、確立された南アジアの女性アーティストとクリエイティブな専門家の進歩、可視性、

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ART:ゾーイ・レオナルド(Zoe Leonard)の伝えたいことは・・・

ART:ゾーイ・レオナルド(Zoe Leonard)の伝えたいことは・・・

ゾーイ・レオナルド(Zoe Leonard)の伝えたいことは・・・

ゾーイ・レオナルド(Zoe Leonard,1961- /NY在住アーティスト-写真・彫刻/そして、活動家)

ゾーイ・レオナルドは、その詩「大統領が欲しい」- I want a president
が、あまりに著名だが、フェミニストとしてのアートでの表現(表象)も大きな極だろう。

ゾーイ・レオナルドの表象を、もう少し、ご紹介

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女性作家:ゾーイ・レオナルドの「大統領が欲しい」-アートパフォーマンス

女性作家:ゾーイ・レオナルドの「大統領が欲しい」-アートパフォーマンス

ゾーイ・レオナルドの詩「大統領が欲しい」- I want a president
ゾーイ・レオナルド(Zoe Leonard,1961- /NY在住アーティスト-写真・彫刻/そして、活動家)

ニューヨークと言う情報の発信地を拠点とするアーティストであり、活動家でもある。
ゾーイ・レオナルドは、写真、彫刻、インスタレーションを融合させた作品で、厳格な概念論と明確に個人的なビジョンを訴える作家だ。

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ロバート・ライマンは、MoMAの警備員として働き、MoMAに作品が収蔵された。

ロバート・ライマンは、MoMAの警備員として働き、MoMAに作品が収蔵された。

ロバート・ライマン(Robert Ryman,1930-2019/US)
ミニマリズムのコンセプチュアル・アーティスト。モノクローム絵画の厳密なでリサーチでの制作で著名だ。ロバート・ライマンの代表的な作品は、ビニール、グラスファイバー、リネン(亜麻布)、ジュート(黄麻繊維)、壁紙など、さまざまな表面に描かれたが、ベースは白地の白に限られていた。

ロバート・ライマンの抽象的な絵画はイメージを作成し

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都会的なリアリズムを描く:レジナルド・マーシュ

都会的なリアリズムを描く:レジナルド・マーシュ

レジナルド・マーシュ(Reginald Marsh,1898-1954/パリ生まれのアメリカの画家)
レジナルド・マーシュは、混沌とした都会のシーンの人々がモチーフだ。
狂騒の20年代と大恐慌の間のニューヨークのストリートライフの描写で著名な画家だ。
そこには、都会的なリアリズムとして、混雑したコニーアイランド(Coney Island/ブルックリの半島部分の行楽地)のビーチシーン、ボードビル(V

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20th初めのアメリカ・アートシーン:アッシュカン・スクールとは

20th初めのアメリカ・アートシーン:アッシュカン・スクールとは

(cc) Cliff Dwellers (崖の住人)ジョージ・ベローズ

(cc) Sunday Women Drying Their Hair - ジョン・スローン

この20th初頭は、アメリカでは、印象派の全盛期だ。そこには、自然の風景描写や優雅な生活するシーンが画題として成立していた時代だ。
付け加えると、アッシュカン・スクール(アシュカン派)は、「イメージと文化」という視点であり、ジャー

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画家ジャン=レオン・ジェロームの寓意画と哲学

画家ジャン=レオン・ジェロームの寓意画と哲学

画家ジャン=レオン・ジェローム(Jean-Léon Gérôme)の寓意画(Allegory-抽象事例の偶像化)と哲学ジャン=レオン・ジェローム(Jean-Léon Gérôme, 1824-1904/仏の画家・彫刻家-歴史シーン・オリエントの描写)

歴史画、新古典主義(18th中旬-19th初頭にかけて、荘重な様式をもとめた、ギリシアの芸術が模範)、アカデミックアート(欧州の芸術アカデミーの影

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