アートとストーリーテリングを考える。
・アートとストーリーテリングを考える。
ストーリーテリング(storytelling)とは(伝えたいコンセプトを想起させる-物語性)
それは・・・
ストーリーテリング、読み聞かせと言うプロセスを通して、聴き手に、コンセプトを伝える。
本来は、口頭でのコミュニケーションを行い、意味の伝承を行う手段として、物語は重要な役割を果たしてきた、それは、例えば、神話と言う形態で残存しているが、文字情報以前から成す、伝達手段だ。
(cc)The scene from the Mahabharata of the presentation by Ganga of her son Devavrata (the future Bhisma) to his father, Santanu.
現在は、プレゼンテーションにもストーリーテリングの手法が使われている。それは、例えば、次のiPhoneを購入する動議づけや、我々の内部に、それを想起させるような道筋を構成させる。
(註)プレゼンでは、ジョブスの、それは著名だが、その始まりは、ケネディとニクソンのテレビ討論会だと言われる。その大統領選のテレビ討論会のバックグラウンドには、多くの演出が成されていた。当時、アメリカに求められていたものは、若く強いアメリカで、ジョン・F・ケネディの周辺は、構成されていたと言われる。
いわゆる、ロジックだけでは、伝わりにくいからだ。
そして、それは、現在、ビジネスでもマーケティング戦略としてとして活用される。
Fig.ストーリーテリングを構成する方法(データから、演繹法・帰納法・因果関係法へ)
話が、本筋から逸れたが、アートとストーリーテリングを考える時、観る側が、何を想起して、どう考えるかと言うことだろう。その場合、聴覚情報(11-13%)より、視覚情報(80%以上)を使うことは、人の知覚機能から優位性が高い。
ただ、何でも図形や動画、そして、漫画化するよりも、話す様相でも、それは、大きく変化する。
いずれにしても、想起されるのだから、ショートスパンで単純化したストーリーは、まず、聴き手を誘い魅了するには、一考、あるだろう。
写真家アストリッド・ライシュヴィッツは、家族生活の記念品、昔の写真、それらから、ストーリーテリング戦略を使用して、記憶、アイデンティティ(主体性)、場所、家の視覚的な世界を構築している。 具体的には、彼女は、今、撮られた写真と過去に撮られた写真を組み合わせて作品を制作している。 それは、複数の時間軸を組み合わせることで、放っておけば失われてしまう家族の記憶をつなぎ止めようとしている。
女性写真家-アストリッド・ライシュヴィッツ(Astrid Reischwitz/ドイツ出身のボストン在住の写真家)