真の意味で心身の休息をとるために -1-
今年に入ってからは物理学系の参考書を主に読んでいたので、その他の書籍は手にしていませんでした。少し気分転換に、別の分野の書籍も読むことにしました。
個人的に「休息」のやり方に対して曖昧な部分を抱えており、試しに別の知識を得てみようと思いました。そのために購入したのがこちらです。
今回は精神医学でも長らく提唱され続けている理論も交えて、感想を書いていきます(分量的に2回に分けることにしました)。その上で、核心と言える理論のひとつに「ポリウェーガル理論」があります。
スティーブン・W・ポージェスが提唱した理論で、日本語に直訳すると「多重迷走神経」と言われます。この理論を起点にして、連載ではありますが、知り得たことや思うことを書きたいと思います。
生きづらさの要因である解離の現象
これまで自分が手にしてきた書籍を振り返ると、この手のジャンルが多いです。それだけ自分なりの「生きづらさ」を抱えていることの裏返しかもしれません。
これまで、主に対人関係で「傷つくこと」を多く経験してきた印象があります。その中で対処してきた方法のひとつに、意図的に感情を麻痺させるというものがありました。本書ではそのようなことを「解離」と定義しています。
解離は言うなれば「過剰適応」という形であり、自分もかつて「適応障害」にまでなりましたが、これは過剰適応の半ばで頓挫した結果と言えるでしょう。
解離は現代社会で生き抜く術でもありますが、一方で解離が慢性化しないための対策が必須と言えます。その対策のひとつが「心身を癒すこと」なのです。
そこで重要になる用語が「ゆらぎ」と「自律神経」のふたつです。詳細は次で書くことにします。
正常範囲としてのゆらぎ
精神的に健全と言える状態とは、正常の「ゆらぎ」があることです。例えば、自律神経の働き具合は心拍数で見れますが、そこにも「ゆらぎ」が関係しています(定量的に測定するアプリも開発されているようです)。
言うなれば、人間の精神状態は常時一定ではなく、固有の振れ幅の下で行き来するような状況なのです。その振れ幅が正常か否かということ。
物理学で「ゆらぎ」で言うと、素粒子の正体である「ひも」の揺れ方次第で物質(特性)が決まるという「超弦理論」が有名です。ただ、この考え方は人間に対しても等しく適用できるのです。
呼吸に合わせて脈の早さがゆらぐことがあります。これは老化に応じて鈍化すると言われていますが、こうした健康的なゆらぎに「迷走神経」が深く関わることが判明しています。
自律神経に対する解釈の違い
迷走神経を含めた「自律神経」の詳細な分析は新たな精神医学の発展であり、その研究成果こそが、先ほど紹介した「ポリウェーガル理論」です。
自律神経と言えば「交感神経」と「副交感神経」のバランスの話と捉えている方が多いと思います。自分ももれなくその一人でした。
副交感神経について、従来では説明できない部分がありました。それを理屈として解決した理論こそがポリウェーガル理論です。主に、副交感神経の優位な時期にも関わらず、リラックスの状態が達成されていない場合の話でした。
ここに「迷走神経」の話が出てきます。この詳細は主にふたつの挙動として分類されていますが、それはまた次回で書ければと思います。
おわりに
今回は入門的な話が中心になりましたが、精神的な問題の起点になる「解離」の話から、精神医学の観点から定義した「ゆらぎ」と「自律神経」について、ひと通り見ていきました。
今回は理論(用語)の大まかな説明に終始してしまいましたが、次回は本格的にポリウェーガル理論について深掘りできればと思います。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。この記事があなたの人生の新たな気づきになれたら幸いです。今後とも宜しくお願いいたします♪♪
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