世界が優しくなる魔法

ほうじ茶さんのエッセイ「どこかでちょっとずつ傷ついてるやさしいみんなへ」のなかで、世界が優しくなる魔法を話してた。

私たちのまわりにあるものは、
何人もの大人が何度も何度も話し合って、やっとの思いで決めている。

たくさんの労力とたくさんの時間をかけて作られている。

CMや、電車の中のポスター、ビルの看板といった広告物に限らず、きっと普段何気なく使ったり、食べたり、見たりしているものも。

たとえば、学校で配られるプリント、歯磨き粉やシャンプー、あらゆる食材、お弁当やケーキ、カーテンやソファなどのインテリア、雑誌や本や漫画、ポイントカード、500円玉、ビルや橋、SNSなどのアプリ。

あまりにも多すぎて書ききれないけれど、目に入るもの全てを誰かが生み出して、誰かが作って、誰かが届けてくれている。

携わった人全員の名前が載っている映画のエンドロールなんかとても好きだし、直売所で売られている顔写真が入ったお野菜もとても好きだ。

いろいろな人がいろいろなところでいろいろなことを頑張っている。頑張ってくれている。

きっとどんなお仕事も、気づけないだけで見えないだけでわからないだけて知らないだけで、誰かの楽しみや心の支えや救いになっているのだと思う。

そんな風に思えたら、気づけたら、きっと世界は少しだけ優しくなる。

どんなものや、どんなことも、
人の努力の上で成り立ってること。

そんな当たり前だけど、大事なことに気づけたら、全ての物や人を愛おしく思える気がする。

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