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『王妃マリー・アントワネット』-マリー・アントワネットの不幸とフランス革命-
みなさん、こんにちは!
今日は、宝塚雪組「1789」の千秋楽をライブ配信で観劇しました。
近いうちに「1789」の感想も記事に出来ればと思いますが、今日は前回書いた記事が宙ぶらりんになっているので💦、その続きを書きたいと思います。
前回の記事↓
『王妃マリー・アントワネット』を読んで改めて思ったのですが・・・マリー・アントワネットは、本当に周りの人々に恵まれなかったと思います。
嫁いできた時から、唯一の頼りである夫のルイ16世は、我関せず・・・というか、マリー・アントワネットがいろいろ相談しても、当たり障りのない返答しか出来なかったようで、デュ・バリー夫人との対決の時から全く存在感がない。
マリー・アントワネットの周りの人間は皆、彼女を利用しようとする人ばかりで、助言してくれる人もいなかったし、彼女自身も周りの人を見る目がなかった印象があります。
私、今年に入って初めて「女王ヴィクトリア」というイギリスドラマを見たのですが、ヴィクトリアは人を見る目があって、自分を利用しようとする人間を近くに置かなかった(遠ざけた)んですね。
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18歳という若さで即位した時から、自分のためにならない(足を引っ張る)と思った人、そしてそのうちの1人が自分の母親である時、彼女は母親を自分から遠ざけたんですね。
その時、私はマリー・アントワネットとの違いを感じました。
よく”自分の周りにどんな人間を置くかで人生が決まる”と言いますが、もし、彼女の夫が頼れる夫で、周りの人に恵まれていたなら、彼女の最期は違ったものになっていたかもしれません。
また、フランスは早くから財政危機に陥っていたのですが、そのことに全く気付けない環境に身を置いていたことも不幸だったのではないかと思います。
『王妃マリー・アントワネット』によると、ヴェルサイユ宮殿では、膨大な人件費&無意味な儀式と習慣があり、7000人越えの近衛兵(近衛兵ってこんなにいるんだ!オスカルってこの兵の隊長だったんだからすごいですね)、3000人の廷臣、侍僕、侍女、小姓、労務者、職人たちがいたので、王室が財政破綻しているなんて、気づきようもなかったでしょう。
ストーリーで描かれている通り、彼女が唯一頼れるのはフェルゼンだけだったのかもしれません。
こういった環境に加えて、首飾り事件が起こり、マリー・アントワネットの評判はますます失墜し、フランス革命へと向かっていきます。
以前の記事で、”カリオストロ伯爵とは”シリーズを書いていましたが、この本に描かれているカリオストロ伯爵は、首飾り事件の首謀者で共犯のジャンヌさえ騙す悪者です。
以前読んだカリオストロ伯爵の本(詳しくは”カリオストロ伯爵とは”シリーズを読んでください)では、ジャンヌが首飾り事件の首謀者でカリオストロ伯爵はほとんど関与していなかったので、興味深い展開でした。
でも、つくづく思うのは、ジャンヌって、(強いて言えば)マリー・アントワネットを死に至らしめた1人でもあるんじゃないか、ということです。
ジャンヌが起こした首飾り事件と脱獄後に書いた暴露本は、マリー・アントワネットにとってかなりの痛手で、フランス革命の起因の1つとなるからです。
革命が暴発しそうな7月12日、大勢の群衆がクール・ラ・レーヌからルイ15世広場(コンコルド広場)へ押し寄せる場面があります。
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7月12日あたりは、本に描かれている通り、大勢の民衆がパリのあちこちで決起していて、マルグリットも、民衆と共にバスティーユ牢獄に向かいます。
私、バスティーユ牢獄は、政治犯の収容所だった(王政の象徴でもある)ことから、ここから革命が起こったと思っていたのですが、バスティーユ牢獄には火薬があったんですね。
廃兵院で武器を奪ったはいいけど、火薬がなかったので、皆バスティーユ牢獄に向かった、というのを今更ながらに知りました。
民衆はサン・タントワーヌ通りを通ってバスティーユ牢獄に向かうのですが、この続きは次回の記事に書きたいと思います。
次回で『王妃マリー・アントワネット』の記事を完了させる予定です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。