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発達障害者が集まって、くつろげるカフェ&バー、『Cafe&Barあいまいな境界』。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

私はカフェが好きですが、車の免許を持っていないので、遠くには行けません。基本的には駅の中にある大型コーヒーチェーンしか行けません。

行きたいなと思う有名カフェもありますが、車でしか行けない場所かつ、自分だけで行けない以上、「両親に、『あのカフェに行きたいから連れて行って』とも、それだけの目的では言えないし…」と思ったら、行きたいという想いを募らせて、行けずにいます。

そんなカフェですが、私と同じ発達障害の女性がオープンしているカフェが山口県にあることが分かりました。

発達障害を抱えている竹内珠恵さんが2023年春、山口県下関市長門町に開店した『Cafe&Barあいまいな境界』が、クラウドファンディングで支援を呼びかけています。竹内さんには「自閉症スペクトラム障害」(ASD)と「注意欠陥多動性障害」(ADHD)があり、『Cafe&Barあいまいな境界』には同じ発達障害を抱えている人が遠方からも訪れています。竹内さんは「障害を抱えている人たちの居場所を無くすことはできません」と事業拡大を掲げています。

今回は『Cafe&Barあいまいな境界』について取り上げたいと思います。

『Cafe&Barあいまいな境界』がオープンした経緯。女性がこのカフェに賭ける想いとは?

竹内さんは、中学3年生の長女が小学5年生の時に発達障害を持つことが判明したのをきっかけに、竹内さん自身も検査すると、強いこだわりを見せるASDと落ち着きがないADHDであることが判明しました。いわゆる「大人の発達障害」だと診断を受けました。

大人の発達障害は、ASDとADHDに加え、計算、読み・書きなどの学習ができない「限局性学習症」(SLD)の3つに分類されます。身体障害と違って外見では判別できないことから誤解が生じやすく、コミュニケーションが取れずに人間関係でトラブルが起こりがちです。小さい頃は発達障害の症状が目立たず、気付かれないまま大人になって発達障害だと分かるケースもあります。

竹内さん自身、今までクリーニング店などで仕事をしてきましたが、接客や職場仲間などで失敗を重ねてきた苦い経験があります。発達障害だと分かった時には、「腑に落ちました」と安心感が大きかったとその当時を振り返ります。

店名の『あいまいな境界』は、「誰もが線引きされない居場所」を確立したいとの想いを託して名付けました。黄色い外観がアクセントの店舗は古民家を改装し、得意のスイーツを売りに、今は竹内さんが一人で店を切り盛りしています。

参考:発達障害 悩み共有し居場所守りたい 38歳カフェ店長、CF募る 毎日新聞(2024年)

子育てと両立するため、『Cafe&Barあいまいな境界』の営業は原則金曜から日曜の日中限定です。まとまった収入が見込めないことでNPO法人化し、将来はカフェ以外にも、コミュニティースペースや雑貨店としても展開していきたいといいます。

竹内さんは「同じ発達障害の悩みを抱えた人が長崎や神奈川など遠方から訪ねて来ます。勇気を振り絞って社会に一歩を踏み出している人たちの居場所を守り続けたいです」と夢を大きく広げています。

『Cafe&Barあいまいな境界』のクラウドファンディングは2024年5月15日まで募っています。詳細は『Cafe&Barあいまいな境界』(083-227-3255)まで。

何かに特化した居場所は大事

私は所属する会社のサイトの記事でカフェの話は幾つか書いて来ましたが、どちらかと言えば子育て中の方向けとか、障害を抱えている方が働いていても、あくまでそれに特化したものを書くことはほとんどありませんでした。

障害に特化しているのは、確かダウン症の方が働いているカフェ位だったと思います。福祉事業所として色んな障害をお持ちの方が働いていても、福祉事業所ではなく、カフェ単体というのは、色んなカフェを書いて来た私でも、ほとんど知りません。

詳しくは分かりませんが、カフェだけに特化し、かつ1つの障害だけに特化するというものの運営に難しさがあるのかもしれませんね。

この記事で紹介した『Cafe&Barあいまいな境界』は、初めて知った発達障害に特化したカフェでした。発達障害者は今多いものの、発達障害当事者の方がカフェ、しかも店主というのは、本当に初めて知って、同じ発達障害を持っているものとして、嬉しいものがありました。

当事者しかできないカフェではあるものの、飲食店を運営するのは営業ですし、人相手の商売ですし、難しいところもあると思います。

でもこの全国からこのカフェを目当てにやってくる人もいるこのカフェを、決して無くしてはいけない、そんな心に安らぎを与えてくれるカフェなのかなと思いました。


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