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銀河フェニックス物語

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舞台は宇宙。恋あり、笑いあり、アクションありのハードボイルド小説「銀河フェニックス物語」の連載マガジンです。最新話をすぐ読めます。
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銀河フェニックス物語 総目次

イラスト付き縦スク小説『銀河フェニックス物語』の内容が一目でわかる目次を作ってみました。…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(15)感謝祭の大魔術

「将軍、おめでとう!」  冷やかしの歓声が更に爆笑を誘う。無礼講だ。今日の出し物で一番笑…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(14)感謝祭の大魔術

 一瞬の静寂の後、清らかなアルペジオのギター音が会場に響いた。  新曲『ハレルヤ』の前奏…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(13)感謝祭の大魔術

「女王は私の手に」  声を張り、胸ポケットからハートのクイーンを取り出す。ゆっくりと副長…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(12)感謝祭の大魔術

 アレック艦長はモノマネを披露していた。  ただ誰の真似だかさっぱり分からない。私だけで…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(11)感謝祭の大魔術

 黒マントと帽子も用意されていた。ライトを浴びると小さな飾りが反射して輝く。 「帽子やマ…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(10)感謝祭の大魔術

「面白いだろ」 「面白いな」 「で、あんたの勲章貸して欲しいんだ」 「大佐の俺のじゃ、将軍には足りないぞ」 「いいんだよ、作りものじゃねぇ、ってとこが大事なんだ。昔、将軍と一緒にもらった奴があんだろ」 「ふむ、これか」  俺は引き出しから古い勲章を取り出した。 「サンキュー」  ひったくるように手にすると、レイターは来た時と同じようにスっと姿を消した。あいつとはどうも気が合う。拾って良かったな。  **  血液の流れる音、にはたどり着けていない。  だが、身体を動かすた

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(9)感謝祭の大魔術

 自室に戻るとレイターはベッドに寝っ転がってレース動画を見ていた。  いざ、本人を前にす…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(8)感謝祭の大魔術

「そんな難しい顔しないでおくれ、お前さんはこれでプロになるわけじゃないんだから。感謝祭の…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(7)感謝祭の大魔術

 目に見えないこと。レイターは語彙力は少ないが時に真実を含む言葉を放つ。 「カーペンター…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(6)感謝祭の大魔術

 隊員たちが僕のことを「将軍家のお坊ちゃん」と揶揄して呼んでいることは知っている。いい気…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(5)感謝祭の大魔術

 女王が描かれたハートのクイーンだ。  レイターの動作を思い返す。どこかで何かをしている…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(4)感謝祭の大魔術

「お前さん、他にも手品できるのかい?」  僕は聞いた。 「トランプある?」 「レクリエーシ…

銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(3)感謝祭の大魔術

「お前さんたち、坊ちゃんが女装すると本気で思ってるのかい。レイター、お前さんが歌姫の格好をしてギミラブ歌えばいいだろ」  レイターが口をとがらせた。 「俺じゃつまんねぇよ。意外性があるから隠し芸なんだろ。女装じゃなくていいから、あいつに仮装させてぇな」  バルダンが身を乗り出す。 「仮装か面白いな。何に仮装させる? ロックスターか」 「歌わねぇロックスターより、いいアイデアがあるぜ」 「なんだ?」 「将軍様さ」 「バカか、親睦会だぞ」  パシンッとレイターの頭をバルダンがはた