【一首評】髪を切った理由のように舞茸と鮭の炊き込みご飯をつくる(國森晴野)
髪を切った理由のように舞茸と鮭の炊き込みご飯をつくる
/國森晴野「髪を切る」(ねむらない樹 vol.3)
「舞茸と鮭の炊き込みご飯」が美味しそうに立ち上がる歌だと思う。歌に食べ物を詠み込むとき、その食べ物が美味しそうに見えるかどうか、はかなり大事だと思っている。(もちろん、美味しそうには見えないように書かれることが効く場合もある。)そもそも舞茸と鮭の炊き込みご飯というメニューが美味しそうというのはあるけれど、この歌においては「髪を切った理由のように」「つくる」ことが、美味し