百日草

本、映画、音楽、俳句、美術を綴っています。俳句とエッセイ集「蜜柑の恋」(創風社出版)。共著、編に「坪内稔典100句」(創風社出版)、「朝ごはんと俳句365日」(人文書院)、「俳句の杜2019」(本阿弥書店)。「窓の会」常連。蜜柑と和菓子好き。【読書の秋2020*日経BP賞受賞】

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本、映画、音楽、俳句、美術を綴っています。俳句とエッセイ集「蜜柑の恋」(創風社出版)。共著、編に「坪内稔典100句」(創風社出版)、「朝ごはんと俳句365日」(人文書院)、「俳句の杜2019」(本阿弥書店)。「窓の会」常連。蜜柑と和菓子好き。【読書の秋2020*日経BP賞受賞】

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    映画には学びがいっぱい! 教育・家族・哲学・科学・テクノロジー・人権・歴史・お金・社会…。 本や講義と同じように、アカデミックに楽しむこともできるはず。 映画で得た知識や感動、情報、気づきを掲載した記事を集めたマガジンです。 映画を通じて得られる学びをお届けします!! ※共同運営者の皆さまへ。 映画の感想及び、そこで得た学びが少しでもあれば、構いません。 過度な宗教・思想・社会・個人の批判と、過度な性的描写やグロ描写はNGですが、それ以外はある程度なんでもOKです。 遠慮なくどんどん記事を追加していただければ幸いです!

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    関西歌劇団のノスタルジア・コンサートなどの小さな感想です。

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GUCCI COSMOS を観て~京都市京セラ美術館~

  ブランドには疎い方なのですが、グッチは、2021年公開のリドリー・スコット監督の「ハウス・オブ・グッチ」が創業者一族の愛憎の凄い映画だったので、実話であり、今もレデイ・ガガの演じだパトリツイアは収監されているという(よく映画化許可したなあと)内容だったので、気になるブランドでした。  芸術品はもちろん作品が全てですが、作者やその意図、歴史を知っていたら、さらに評価に深みが加わることもあると思っています。今回、上海、ロンドンに次いで、世界で3番目、日本では初の京都でのグッ

    • 現代社会を活写しながら、人間の多面性を問う~「傲慢と善良」

       かなこさん企画の本、読了しました。 ヘビーで、面白かったです。2022年に文庫化されてから、重版を重ねて、只今、22刷のロングセラー。若い世代に話題の本で気になっていました。丁寧すぎるぐらい丁寧に心理描写が描かれ、読後ずっしりと人間の怖さ、面白さ、愛しさを感じました。文庫本には、朝井リョウ氏の見事な解説付きでした。 ☆傲慢と善良 辻村深月氏 朝日文庫 810円+税  ☆主な登場人物  主人公は西沢架(39歳)。 広告代理店勤務後、父親の急死で実家のクラフトビール会社を継

      • #本代サポートします に参加します。

        かなこさんの企画に参加します。 わたしも街の本屋さん好きで、その存在に助けられました。 ほっとするね。 感想文をあげるのかと思ったら、レシートの参加表明とのこと。 バタバタしていて、感想は少し先になりそうですがよろしくです。 素晴らしい企画、ありがとうございます。 #読書感想文 #本代サポートします #かなこさん企画

        • 蔦屋重三郎プロデユース~「歌麿」「写楽」~

           朝ドラと大河ドラマは、好きで観ています。今年の「光る君へ」も佳境に入りましたが、来年の大河ドラマ、「べらぼう」の主人公は蔦屋重三郎(蔦重)です。  江戸時代の浮世絵版元であり、出版プロデユ―サー。作家はひとりで生まれるのでなく、まわりのサポートが必要なのは何時の時代でも同じです。蔦屋重三郎。浅学で知らなかったのですが、江戸の天明時代、作家を見いだし、戦略で本を売っていった人。そんな彼が見いだした「歌麿」「写楽」の絵について、そして彼との関係についての本です。 ☆歌麿 大久

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          京都が生んだ、やさしい奇跡~「八月の御所グラウンド」~

           帯文に「京都が生んだ、やさしい奇跡」「じんわり優しく、少し切ない」とありましたが、まさしくそのとおり。京都で大学時代を過ごしたこともあり(市内でなくて山科ですが)、懐かしく、読後ほろりとしました。 ☆八月の御所グラウンド 万城目学著 文藝春秋 1760円(税込み)  第170回直木賞受賞作品  万城目さんの作品は、「鴨川ホルモー」「プリンセス・トヨトミ」も映画を先に観て、原作本として読みました。今回、映像化される前に読んだので、かえって感動大きかったかもです。  表題作

          京都が生んだ、やさしい奇跡~「八月の御所グラウンド」~

          関西歌劇団第104回定期公演

          <カヴァレリア・ルスティカーナ:道化師>   関西歌劇団の第104回定期公演の初日を吹田市民会館メイシアター大ホールで観劇しました。素晴らしかったです! 凄い!凄い!ブラボー!  全編イタリア語を流暢に歌い上げ、声量もさることながら、どの方もこぶしが効いており、迫力ある舞台でした。メイシアター大ホールは、舞台左右に縦書きの日本語字幕が出て、見やすかったです。 カヴァレリア・ルスティカーナ p.マスカーニ作曲   恋愛の修羅場ばかりなのですが、愛するが憎しみに変わる瞬間な

          関西歌劇団第104回定期公演

          「クローン文化財」が降臨した小さな美術館

           セレネ美術館は、富山県の黒部峡谷の袂、宇奈月温泉郷にあります。トロッコ列車の「宇奈月温泉駅」の近くです。普段は平山邦夫画伯たちが描いた黒部峡谷の絵を展示しているのですが、この夏、クローン文化財降臨展をしていました。家族旅行で立ち寄り、その完成度の高さに感嘆しました。 ☆クローン文化財降臨展  まさか宇奈月温泉で、ホンモノそっくりの名画や法隆寺の仏さまに会えるとは。その精巧さにびっくりしました。  2階で名画を観たあと、3階では、館長さん自らが法隆寺金堂釈迦三尊像の現状

          「クローン文化財」が降臨した小さな美術館

          窓秋号と俳壇9月号

           窓秋号が届きました。「窓の会」の雑誌「窓」は年2回(春と秋)刊行です。総勢112名の俳句15句と、「辞書のことば」でのエッセイが載っています。俳句もさることながら、エッセイも人となりや考え方がわかって面白いです。そして、今号から表紙が変わりました。  表紙は、「窓の会」の常連松本秀一氏です。愛媛県の宇和島に住んで、船団の会から参加して、銅版画家であります。銅版画での、とうもろこし、は新鮮で好評です。「窓」秋号、少し在庫があります。 ☆窓 2024年9月9日号  窓の会発行

          窓秋号と俳壇9月号

          行きたい観光地へ~①長岡花火~

           大林宣彦監督の「この空の花~長岡花火物語~」(2012年公開)を観てから、ずーっといつかは行きたいと願っていた長岡花火。  長岡の花火は祈りの花火であって、その思いから溢れる抒情。   行きたい、行きたい。死ぬまでには行きたい。生で観たい。今年の夏、やっと観ることができました。   昭和20年8月1日の長岡空襲で亡くなった人への追悼として、昭和22年、長岡花火は始まりました。毎年、8月1日に慰霊の花火を打ち上げ、2日3日が花火大会になるそうです。戦災復興と平和への祈りを込

          行きたい観光地へ~①長岡花火~

          ノスタルジアコンサート

           台風の進路と速度に一喜一憂していましたが、無事に開催できました。電車の運休もなく、何より風雨なく、くもり夜空のもと開催でき、会場となった梅田常翔ホールは満席に近い状態でした。  今回、司会は谷浩一郎氏と蒔田奈々穂氏。奈良生まれ奈良育ちの辻村さんはお休みで、同じく奈良生まれ奈良育ちの蒔田さん。初司会でしたが、初々しく、ミスも笑顔で乗り切っていました。  今回は男性陣のがんばりが目をひきました。中でも「勝手にしやがれ」「銀河鉄道999」のパフォーマンスは見事でした。踊りも決

          ノスタルジアコンサート

          文藝春秋9月号~「サンショウウオの四十九日」「バリ山行」を読んで~

           今季の芥川賞は二作品同時受賞で、しかも文藝春秋には全文掲載だったので、ありがたく読みました。  「自分にしか書けないものを書いた」という感じで、作者の略歴をインタビューで読むと納得しました。 「サンショウウオの四十九日」は現役の消化器内科の医師。「バリ山行」の作者は現在は建築関係の仕事で西宮市(六甲山日帰りできる)に住み、山登りやツーリングをする。どちらの作品も面白く読めました。  選評を読むと、女性選考員は「サンショウウオの四十九日」を評価する人が多く(川上映子、川上弘

          文藝春秋9月号~「サンショウウオの四十九日」「バリ山行」を読んで~

          歴史が語りかけてくるもの~「まいまいつぶろ」を読んで~

          ☆まいまいつぶろ 村木嵐著 幻冬舎  1800円+税  初代家康、二代秀忠、三代家光、五代綱吉、八代吉宗、十五代慶喜。 教科書で習う江戸時代の将軍たちの活躍は六人ぐらいで、それ以外の将軍に関しては、ほとんど知らなかったです。だから、この本を読んで九代将軍家重がこんな人だったとは驚きであり、忠光との出会い、その生き方には心動かされました。  第12回「日本歴史時代作家協会賞作品賞」受賞  第13回「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞  第170回「直木賞」候補作品  九代将軍家重

          歴史が語りかけてくるもの~「まいまいつぶろ」を読んで~

          「かき氷大賞」募集中です!

           所属している「窓の会」では、ただいま、かき氷大賞募集中です。 去年の秋から始まった、メール投句による俳句大会です。 ☆投句は、メールのみです。(郵便では受けつけないです) ☆一人3句まで、投句料は無料です。 ☆締め切り25日です。結果発表は8月5日に窓の会のブログで。 投句先など、詳しくは窓の会のブログをどうぞ。  去年の秋には果物大賞、冬には鍋物大賞、そして、今年の春は春キャベツ大賞で、今回で、ぐるっと1年最後になりました。大賞1名、優秀賞2名、佳作若干名でます。さ

          「かき氷大賞」募集中です!

          画期的な~音数で引く俳句歳時記~

           手元にある電子辞書で「歳時記」をひくと、①1年のうち、そのおりおりの自然、人事百般のことを記した書。②俳諧で季語を分類して解説や例句をつけた書。俳諧歳時記。とあります。(広辞苑、岩波書店第7版)  俳句を詠む人には必需品である歳時記。わたしも何冊か歳時記を持っていますが、オーソドックスに季語の解説や例句があるのがほとんどでした。今回、手にした「音数で引く俳句歳時記」は、少し観方(読み方)をかえて、音数で分類されています。そういう分類あったか、とその作り方に唸ってしまった歳

          画期的な~音数で引く俳句歳時記~

          能登半島地震チャリテイ上映会~西大寺~

           5月1日に奈良県西大寺で行われたイベントに参加しました。  友人が主催者の小林さんとJAL勤務時代の同期だったそうで、一緒に観にいきました。会場となった西大寺商工会議所は、100名の定員を超えるという盛況でした。4月17日の時点で、17名しか集まっておらず、それから2週間あまり、東奔西走されたそうです。誰かのために、被災地能登半島のために、一生懸命な主催者と監督。二人の女性の姿は、心に響きました。  石井かほり監督が2015年に撮った能登半島が舞台のドキュメンタリー映画「

          能登半島地震チャリテイ上映会~西大寺~

          同人誌「朝 45号」

           村上玄一氏が発行人を務める同人誌です。巻末には、ゲスト含めて19名の氏名があり、11の作品と連句が掲載されています。  「自慢風まかせ」として、村上氏が自身の生い立ちを書かれている連載の8回目が掲載されています。大学卒業後、読売新聞、学研、角川書店、KSS出版などの編集者として活躍され、今回は、52歳のとき、編集者を辞め、母校の文芸学科研究所教授に就任された年の前後の様子でした。その年は、野坂昭如氏との共著を含めて5冊の本をだされて、大車輪でした。  「オールド・イング

          同人誌「朝 45号」