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前位相空間

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#フィルター

Tychonoffの定理の別証

以前,  前位相空間におけるTychonoffの定理を証明したが,  そこでは有限交叉性を持つ部分集合系が議論の中心となった.  その記事を書いたときはフィルターの収束から直接証明をする方法を思いつかなかったのでそのような方法をとった.  最近証明方法を思いついたのでこうして追加の記事を書いている.  折角フィルターの概念を導入して議論を展開してきたのだから定理のクライマックスぐらいフルに使いたい

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前位相空間を理解する8

この記事では局所コンパクト空間と,  コンパクト化の問題について扱う.

定義16

前位相空間$${(X,\mathcal{V})}$$の任意の点に対し,  コンパクトな近傍が存在するとき,  $${X}$$を局所コンパクト空間という.

定理15

前位相空間$${(X,\mathcal{V})}$$が局所コンパクト$${\mathrm{Hausdorff\text{空間}}}$$のとき, 

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前位相空間を理解する6

定理8

$${X}$$の部分集合$${M}$$のフィルターで$${x\in M}$$に収束するものが存在することと,  $${X}$$のフィルターで$${x\in M}$$に収束し,  $${M}$$を含むものが存在することは同値.

証明

($${\implies}$$)
$${\mathscr{F}_{(M)}}$$を$${M}$$のフィルターで$${x\in M}$$に収束するもの, 

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部分空間におけるフィルター

定義

集合$${X}$$上のフィルター基$${\mathscr{F,G}}$$が同値であるとは,  $${\mathscr{F}}$$が$${\mathscr{G}}$$の細分かつ,  $${\mathscr{G}}$$が$${\mathscr{F}}$$の細分であることである.

定義から,  フィルター基$${\mathscr{F}}$$に対し$${\lang\mathscr{F}\rang

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前位相空間を理解する7

ここからは,  コンパクトと並んで重要な概念である"Hausdorff空間"を扱う.

定義14

前位相空間$${(X,\mathcal{V})}$$が,  次の性質を満たすとき$${\mathrm{Hausdorff}\text{空間}}$$という.

$${X}$$上の任意のフィルター(基)は,  収束するならばその点は一意である.

即ち,  $${\mathrm{Hausdorff}\t

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前位相空間を理解する5

今回はコンパクトに関する重要な定理"Tychonoffの定理"を証明する.

定理6

前位相空間$${(X,\mathcal{V})}$$がコンパクトであることは次の(i)または(ii)と同等である.
(i)有限交叉性をもつ$${X}$$の任意の部分集合族$${\frak{X}}$$に対し,  $${\bigcap_{X\in\frak{X}}\mathrm{cl}(X)\neq\varnoth

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前位相空間を理解する4

さて,  いよいよ位相空間の超,  超重要な概念である"コンパクト"について前位相空間に導入していこうと思う.

定義10

集合$${X}$$上のフィルター$${\mathscr{F}}$$が次の条件を満たすとき極大フィルターという.
$${\mathscr{F}\subset\mathscr{F'}}$$なるフィルター$${\mathscr{F'}}$$が存在するならば$${\mathscr{

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本筋から少し逸れた命題

定義

$${X}$$を集合とする.  写像$${\mathrm{cl}\colon\frak{P}(X)\to\frak{P}(X)}$$が
(i)$${\mathrm{cl}(\varnothing)=\varnothing}$$
(ii)任意の$${M\subset X}$$に対し,  $${M\subset\mathrm{cl}(M)}$$
(iii)任意の$${M,N\subset X}

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前位相空間を理解する3

前回は連続写像についての定理を扱った.  今回からは部分空間,  直積空間を扱う.  なお,  以下特に断りのない限り,  "位相"と書いたら前位相のことを指すこととする.

定義6

集合$${X}$$上のフィルター基$${\mathscr{F,G}}$$について,  $${\forall F\in\mathscr{F}\quad\exist G\in\mathscr{G}\quad s.t.\

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前位相空間を理解する(補足)

ここでは,  フィルター基と写像について解説していなかったことを補足する.

定理

$${X,Y}$$を集合.  $${\mathscr{F}}$$を$${X}$$上のフィルター基,  $${\mathscr{G}}$$を$${Y}$$上のフィルター基,  $${f:X\to Y}$$を写像とする.  このとき,次が成り立つ.
(i)$${f(\mathscr{F})}$$は$${Y}$$上のフ

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前位相空間を理解する2

前回は,  フィルターと前位相空間の定義をした.  本来ならば位相空間における開集合や閉集合に対応する概念の定義をしたいところだが,  そんなことしていると定義ばかりで飽きてしまうであろうから,  連続写像の定義をして少し定理と例をやっていこうと思う.以下$${(X,\mathcal{V})}$$のように書いたらこれは前位相空間とする.

定義3

$${X}$$上のフィルター基$${\maths

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前位相空間を理解する1

前位相空間とは数学の一分野に位相空間論というものがあるが,  これをもう抽象化したものが存在する.  それはいくつかあって,  前位相空間,  ショケ空間,  収束空間の順に抽象的になっていく.  ここでは特に前位相空間について解説し,  通常の位相空間とほぼ同様の定理が成り立つことを確かめていく.

前位相空間において重要になってくるのは,  "フィルター"と呼ばれる概念である.  このフィルタ

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