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古代浪漫紀行

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古墳や縄文遺跡が好きなのは、そこに生きていた人がいるから。 何を考え、どんな風に生きていたのかを想像すると、気が遠くなり、そして浪漫を感じるのです。 邪馬台国はどこなのか? 古代…
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【古代浪漫】草薙剣から広がって、天照の正体について考えています

【古代浪漫】草薙剣から広がって、天照の正体について考えています

伊勢巡りの前に名古屋で降りて熱田神宮に行きまして。
そこで小さな祠の古ぼけた木札にに「曽志茂利(曽尸茂梨)」と書かれたお社に出会いました。

こちらが素戔嗚の別名であることがわかり、さらに境内を巡る中で、摂社の「上知我麻神社」の両脇にまるでその社を守るように建つ大国主社と事代主社を見かけて。

なぜ出雲の神様が熱田神宮の一族(尾張氏)を守るの?
と不思議に思いました。
神宮(天皇系)であるはずなの

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【古代浪漫】尾張氏(熱田神宮)は古代12氏族だった説を発見

【古代浪漫】尾張氏(熱田神宮)は古代12氏族だった説を発見

熱田神宮も草薙剣も、一般的に知られている情報しか見つけられず。
お仕事がお休みだったので、札幌で一番大きな中央図書館に行き調べてきました。

図書館の本検索用パソコンで検索しても熱田神宮も草薙剣のどちらのキーワードも本が見つからないため、「日本の歴史」「宗教」「刀」などの棚の本を片っ端から取り出しては目次をチェックし、それっぽい内容の本を何冊か見つけました。

中でも「神社が語る古代12氏族の正体

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【古代浪漫】草薙の剣 流浪記録(古代ヤマトのエクスカリバー?)

【古代浪漫】草薙の剣 流浪記録(古代ヤマトのエクスカリバー?)

熱田神宮を参拝した時に、神宮(皇族系の神社)なのにやたらに出雲の神様に出会い、何故なのかと疑問を持ちました。

ちなみに神宮なのに出雲の神様がいたら何かおかしいの?という方のために。
例えるなら、阪神タイガース球場の資料館的な部屋に、阪神OBの活躍の紹介パネルに並んで、巨人OBの写真やサインボールが結構な量で飾られている感じ、かな。
なんでここに巨人のOBの写真があるの?となるかと。

伊勢巡りか

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立つ位置で見えるものが変わるお話

立つ位置で見えるものが変わるお話

皆様は歴史を習う時、まず石器時代などがあります。その後に人らしい文化として初めて登場したとされる「縄文時代」があった、とならいますよね。

縄文時代は一万年も続いた稀有な平和と平等が実現していた世界。
故郷の小樽にはストーンサークルや、国内でも珍しい縄文人が描いた壁画が残っており、遠足で初めてストーンサークルの山に登って以来、小学生の頃から強い関心を持っています。
最近は世界遺産になったこともあり

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日本最古のお寺で運命の数奇さを思う

日本最古のお寺で運命の数奇さを思う

明日香村にある飛鳥寺は、596年に蘇我馬子によって建てられた日本で最初の大寺院です。
当時は現在の約20倍もの壮大な寺院で、大陸からたくさんの技術者を呼んで、日本で初めて瓦を製造するなど、最新の技術で製作されました。

この寺を中心に天皇の住居がおかれ、大陸からたくさんの情報や技術が入るようになり、日本で初めての首都として100年ほどの飛鳥文化が栄えたとされます。
今は小さな村の古いお寺という印象

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奈良の古代を巡る~破壊されたことで唯一無二になった古墳

奈良の古代を巡る~破壊されたことで唯一無二になった古墳

6世紀頃に作られたとされます。
巨石30個を積み上げて造られた石室古墳で、その規模は日本最大級。

皆様がイメージする古墳は、緑の草に覆われたこんもりした小山かなと思います。
↓こちらは卑弥呼の墓とされる(奈良が邪馬台国説にで)箸墓古墳。
こんな感じで緑の小山と周辺を守るための堀や池があるイメージ。

こちらの石舞台古墳も、もともとはそのような小山状だったのですが。石室を覆っていた盛土が失われて、

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「遊月の出雲神話を巡る旅: ファンタジー風旅エッセイともうひとつの神話」はkindleで発売中

「遊月の出雲神話を巡る旅: ファンタジー風旅エッセイともうひとつの神話」はkindleで発売中

2023年5月。
ずっと長い間夢見ていた、出雲に旅してきました。

幼い頃から神話の世界に憧れがありました。出雲の神様はちょっと不思議です。
手に負えない暴れん坊の神様が、天から追い出された直後に、ヒーローになって八岐大蛇を退治して人を救ったり、そうかと思うと、長い間かけてせっかく作り上げた豊かな国を、惜しげもなく譲ってしまったり。
それらの展開がどこかしっくりこない私は、本当のお話は少し違って

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月子の世界の月を探す旅 1

月子の世界の月を探す旅 1

プロローグ 月子からの挨拶

わたくしはこの本の進行役の環月子(たまきつきこ)と申します。

苗字の「環」は、ぐるぐる回る、巡る、囲むなどの意味があるので、月が巡る、月に掛かる金の輪など。そんなイメージでしょうか。
「環」には他にもいくつかの意味があります。例えば古代の装身具の一種で、玉や鈴などを紐に通した腕飾りとか、弓を射るときに左のひじを覆う筒形の道具で、のちの弓籠手などの意味も持つもの、など

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旅する物語

旅する物語

3月に東京を中心に、高尾山や三峯神社に行きました。
4月には奈良の大神神社や三輪山、石舞台、箸墓古墳、京都の鞍馬山などを巡りました。
そして6月に再び関西に行き、4月に周れなかった明日香村をサイクリングで見て回り、滋賀の石山寺、秦氏を巡る古墳や広隆寺などを巡ってきました。

そんな旅行記をまとめているところなのですが。

私には特技というか、ちょっとした癖がありまして。
昔から、特定の場所に立った

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