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【金曜日】俳句、詩、創作物

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小説以外の創作物。主に詩など。
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2022年6月の記事一覧

俳句 小川軽舟「雨に窓」

俳句 小川軽舟「雨に窓」

雨に窓藻の花や朝日差し込む水速き

遠山を淡く泛かべる植田かな

鮎釣や雲なき空は風見せず

磨崖仏うるほす雨や慈悲心鳥

濡れ烏やつして艶冶業平忌

雨に窓あけて羽蟻の湧く夜なり

短夜の遮光カーテン朝拒む

俳句10句よんでみた part.31

俳句10句よんでみた part.31

すごく良い発想だと思ったのに、いざ文字に記すとガッカリしてしまいます。

何のために生まれて何のために書いているのか。

思考の全てが無駄なのか、悩みます。

日々の暮らしに一筋の光明がありますように。

2022.06.20

夜更けて山梔子の碁足の黙
※将棋や囲碁の碁盤の足が山梔子の実の形をしているのは見物人が口無しになって、口出ししないようにするためらしいです。

山梔子の花や蒸す夜に甘やか

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【まとめ】一年で俳句300句以上よみました!

【まとめ】一年で俳句300句以上よみました!

はじめに
俳句ってどうやって作るのだろうと思いながら、なんとなく続けてきました。いつの間にか300句以上です。

内容はおいといて、それだけ気持ちを吐き出してきたのだと思うと恥ずかしいような、数をこなせて単純にうれしい気持ちがあります。

ほとんど日々の暮らしのことをよんできました。「日本の風景」みたいな大きなものよめず、だれにでもあてはまるようで自分だけの世界観のような共感の薄いものが多いような

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俳句10句よんでみた part.30

俳句10句よんでみた part.30

庭の作物の世話をはじめて、2年ほど経ちました。
「我が家の庭の風景」というタイトルでnoteに育てている野菜だったり、花壇だったり、手入れの行き届かない庭への思いなど徒然に書いてきました。
その時々に書いてきたことを一つにまとめると読みやすくなるということを知ったので、庭について30記事たまったらまとめようと思っています。
そして、気づいたら、庭日記より先に俳句記事が30記事たまることに6月に入っ

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「聖五月」の猫祭り

「聖五月」の猫祭り

【御礼】記事「「聖五月」という季語」にうれしいお知らせをいただきました。(後掲) 

カトリックの国、ベルギーでは、三年に一度の「聖五月」に、キリスト教の教会行事でもなく、キリスト教以前の豊穣を祈る儀礼にも由来しない、「猫祭り」という行事が、十世紀にわたって続けられている。
 
  古代エジプトでは、猫は闇でも目が見えることから闇を退治する女神バステトとして崇拝された。また、ねずみを食べることから

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俳句10句よんでみた part.29

俳句10句よんでみた part.29

選ばれる言葉というのはどういうものだろうか。流行りの物は定着しなければ、そのまま廃れてそのものの名称とともに忘れ去られてしまう。疫病の名前も流行りのパンも繰り返し見た映画の出演者の名前もいつの間にか忘れてしまっている。

俳句には季語があるが、季語が作られ使われ続けていくことは、季節を忘れないための重要な取り組みであるような気がする。季節は毎年巡ってくるので、忘れることはないと思われるかもしれない

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