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【火曜日】我が家の庭の風景

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庭で気まぐれに野菜を育てたり、花壇を作ったりして、世話をしたりしなかったりしています。その記録を残すことにしました。
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我が家の庭の風景 part.1

我が家の庭の風景 part.1

朝目覚めると、まず猫の顔がある。枕元で見下ろされていることもあれば、布団の足元のところに乗っかられていることもある。私が起きた時にすでに、昨日の夜ご飯の残りで朝ごはんを済ませて、テレビ台に座って、テレビを付けるのを待っている時もある。パソコンの上に座って、絶対に使わせないぞと待ち構えていることもある。

元日の朝は、一緒に朝焼けを見ようと思っていたが少し遅かった。猫はずっと見張っていたのか、ぱちり

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我が家の庭の風景 part.138 「よりどりみどり」

我が家の庭の風景 part.138 「よりどりみどり」

 "よりどりみどり"の漢字が分からない。ネットの辞書で調べてみたら、「選り取り見取り」だった。思っていた漢字と違ったので、調べてよかった。またnoteに誤字して、恥をかくところだった。

 私にとって理想のティータイムは、"選り取り見取り"で、好きな飲み物が選べるものだ。コーヒーに紅茶、ハーブティーももちろん複数種類があって、お気に入りのハーブティーを淹れたい。しかし、結局は理想は理想なのであって

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我が家の庭の風景 part.137 「静かな秋」

我が家の庭の風景 part.137 「静かな秋」

 涼しい時を経験しないで、秋が終わってしまいそうだ。そのためだろうか、虫の声が少ない。人間や他の哺乳類たちに過ごしにくい気候であれば、虫たちにも繁殖しにくいなどということがあるのだろうか。一方で、哺乳類にとっては、過ごしにくいから繁殖しにくいと言う事もない。

 我が家の庭がなぜこれほど静まり返っているか。小鳥の声は聞こえるが、カラスは全くいない。久しぶりにカラスの声を聞いたと思ったら、その声が遠

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暗夜行路 153

猫様とごはん

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世の中には、美人か、不美人かの2種類しかいないとして、その性格まできっちり分けてしまえるものでしょうか。美人だったお母様が不幸な人であったのに、その内面を無視して、顔形のことばかり議論すると言うのは、非常にこのましくないですね。

我が家の庭の風景 part.136 霧と相性のよい植物

我が家の庭の風景 part.136 霧と相性のよい植物

 朝霧が深くなってきた。夜が明けると、窓の外が白い。ひんやりとした空気で、朝の4時ごろには目を覚ます。暖房つけようか迷いアレクサに朝の気温を聞いてみた10月上旬、「現在の気温は摂氏12度です」と言われた。昨日までは、早朝でも摂氏20度を超えていた。

 早朝、ひんやりとした冷気に目が覚める。朝というよりは夜である。飼い猫たちの気配に目が覚めるのだ。猫たちが寒かろうと暖房をつけてやるとそれはそれでお

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我が家の庭の風景 part.135「春を待つ」

我が家の庭の風景 part.135「春を待つ」

 秋になったばかりで春のことを考えている。今年になって雨が嫌いになった。これまでは雨が好きだった。猫の避妊手術の活動を始めてから、雨の日に行動するのが嫌になった。

 庭作業もできず、猫の捕獲活動もできない。去年なら雨が降る日は、猫と窓の外の雨の風景を眺めながら、ダラダラと過ごせば良かった。料理はしないで、お菓子を作ったり、雨でぐったりしている猫をずっと撫でていた。

 今年ももう3か月もない。こ

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我が家の庭の風景 part.133 こぼれ種

我が家の庭の風景 part.133 こぼれ種

 昨年育てたトレニアが今年も夏の終わりから咲き始めた。ただ花つきは良くなくてまばら。こぼれ種で花壇を作るのは難しいようだ。

 こぼれ種で芽吹いた植物は、雑草の間から生えてくる。雑草ごと土をきれいに取り除いてしまえば、せっかくのこぼれ種で芽吹きかけていた植物の命まで狩ってしまう。結局は命の選別をしなければならない。

 紫の紫蘇や青紫蘇は、色合いもおしゃれでこぼれ種の園芸植物とコントラストが良いか

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我が家の庭の風景 part.132「欠けた庭」

我が家の庭の風景 part.132「欠けた庭」

 私には欠落した感情がある。痛いと辛いである。これが、恐らくよく分かっていない。

 悲哀はあっても嘆きはしない。悲嘆に暮れたことがない。あったのは社会に対する失望だ。これもあれもこうなる事が定められ、私に求められるものはなかったのだ。社会に対する失望は、自分に対する失望である。

 他人の忠告は聞かないで、痛い言葉は忘れてしまう。そうやって生きてきた。

 重たい足が地面にくっついている。この家

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我が家の庭の風景 part.131「約束の花」

我が家の庭の風景 part.131「約束の花」

 やりたいこと、やるべきことを一つ一つ日めくりで数えていくと、いつの間にか、その数だけ日々草の花が咲く。種から育てて、玄関先に植え替えた。白い花が日毎に綻んでいる。
 日々草は一株がどんどん広がっていくようだ。ピンクや赤の花びらの日々草に比べて、白い日々草ばかり一際元気だ。

 一般に、白い花は日陰が似合うと言われる。暗がりでも映えるからだ。しかしながら、日々草は日当たりの良い場所を好む。白い花が

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我が家の庭の風景 part.130「カゲロウという名の」

我が家の庭の風景 part.130「カゲロウという名の」

 芸人さんに「極楽トンボ」というコンビがいる。極楽トンボはウスバカゲロウの別称だ。
 我が家の庭によくアリジゴクを見かける。父が作った小さな温室の地面が好きなようだ。獲物を捕まえるための落とし穴。雨に濡れない場所に作るのは本能に刻まれた行いなのだろうか。アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ。カゲロウと名がついているがカゲロウ目の虫ではない。ただし幼虫は似ている。カゲロウは成虫になってからあまりに短い

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我が家の庭の風景 part.129「今、空は晴れているか」

我が家の庭の風景 part.129「今、空は晴れているか」

 不穏な空が続くが、雨が降らない。どのくらいの雲の量であれば晴れているのか、子供の頃学校の授業で習ったはずなのに、全く知識として身についていない。今空に浮かんでいるどの雲が雨を降らすのだろうか。雨が降らなくても雷が鳴る事はある。
 野良生活を経験した猫は、全く雷を怖がらない。少なくとも私が関わってきた10頭の猫たちはそうである。
 山の天気は変わりやすいと言う。里山も同じだろうか。春は雷が季節の訪

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我が家の庭の風景 part.128「待ちわびる」

我が家の庭の風景 part.128「待ちわびる」

 ごめんなさいという気持ちがあるから待つんだと思う。用事もないのに人は待たない。来るか来ないか分からない人を待つのは謝罪の気持ちがあるから。
ー人じゃないけど、猫を待っている。
リリースした猫は元気でいるかしら。
私の気持ちを代弁するみたいに網戸のそばで三毛猫が待っている。
戻ってきたら遊んであげるよって呼んでいる。だけど、白猫は戻って来ない。外が楽しいんだろう。

 戻って来たところで怪我や病気

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我が家の庭の風景 part.127「赤とんぼ」

我が家の庭の風景 part.127「赤とんぼ」

 赤とんぼが今年は少ない。雨が少なかったせいだろうか。川の生態系が変わってヤゴが少なくなったのか。
 8月の赤とんぼがナツアカネなのかアキアカネなのかよく知らない。赤とんぼの区別は難しくて、それでなくとも私でも見た目ですぐわかるトンボと言えばオニヤンマくらいだ。そのオニヤンマも今年はあまり庭で見ない気がする。
 赤とんぼの風流なところは田んぼの上を群れて飛ぶところだ。あるいは川辺でもいい。縦につな

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我が家の庭の風景 part.126「気持ちばかり」

我が家の庭の風景 part.126「気持ちばかり」

 台湾バジルを育てている。気持ちばかりのものだ。
令和六年四月三日午前八時五八分、台湾地震が起きた。台湾は日本で災害が起きるとさんざん寄付をしてくれている国である。九州在住の私としては中華料理店などで台湾料理にもなじみがある。私自身はそれほどの災害の被害者になったことはないが、台湾のご親切に報いなければならないという気持ちがどこかある。
かといって、私自身は自分の家の猫のことにせいいっぱいで寄付ど

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