せせらぎ
朗読バージョン
≈°≈🫧🩵🫧≈°≈
密かな感情を空中にほおり投げては
その余韻を掻き集めて
なんとか言葉に落とし込めていた
濃度を薄めた情動は
君の肩先をふんわりと撫でる
私は斜め四十五度から
素知らぬフリで
麦わら帽子の下に
ひっそりと口を噤む
涼しげな横顔に隠された記憶を
少しでも覗いてみたくて
固く抱きしめられた君のその小箱に
そっと指を伸ばすけれど
もうあと一歩の距離には
静謐な小川が流れる
その透明な水面に
私は一人影を落とした
≈°≈🫧🩵🫧≈°≈
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