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(全9話) [あらすじ] 出雲市のアパートに住む、さだ子さんは、アラフォー…
窓から顔を出すと、さだ子さんがいた。「さだ子さん、会社は?」「おはようございます。林健太…
会社をクビになってから、さだ子さんは、暖かい日は公園のベンチで本を読むことにしらしい。も…
そして夜が明けた。新しい一日が始まる。今夜は、いよいよ忘年会だ。僕は薬を飲んでいるから…
僕は、ぼんやりと表札を見ていた。 《橘花さだ子》 「さだ子さんの苗字は、橘花って云う…
昨夜は酒のせいか良く眠れた。窓を開けて驚いた。夜中に降ったらしい。雪景色になっていた。願…
一夜明けて、僕は出雲空港に向かうバスの中にいた。窓の外は低く雲が垂れ込めて、街は鉛色をしている。太陽の光を完全に絶たれた景色を見ていると、僕は大声で喚き散らし、脚で床をバンバン叩きたい衝動にかられた。 ちきしょう! ちきしょう!怒りと悔しさ、ありとあらゆる荒ぶれた感情が湧き上がってくる。この行き場のない気持ちを、いったいどこにぶつければいいのか。息苦しさがピークに達した時バスは空港に着いた。 昨日、図書館で飛行機のチケットは手配していたので、スムーズに搭乗できた。しかし
翌朝、横浜は雨の街になった。せっかく遠くから来たのだ。横浜なら観光する場所もたくさんあ…
最終回 「さだ子さん、お久しぶりです。随分と長いこと仕事に行ってたんですね…
“連載していた『さだ子さん』のその後を書いた小説です。よろしかったらマガジンの『さだ子…
「林健太さん、見て」さだ子さんに、そう云われ空を見上げると、入道雲はあるが、秋の空になり…
その日は仕込みに行く前に、一度二人で入ったことがあるケーキ屋さんに寄った。以前、ここで食…