うどん県出身を魅了した蕎麦打ち
「多賀そば」
滋賀県多賀町の特産品「多賀そば」を打つ動画撮影を、桃原プロジェクトさん協力で昨年夏に記録しました。
忙しくて編集できないままでしたが、一年越しで優秀なYOBISHIスタッフhさんに仕上げてもらいました。
滋賀県多賀町は、近畿で指折りの蕎麦生産地なんです。
1996年(平成8年)から蕎麦の栽培が始まり、2020年(ちょっと情報が古いですが)は16軒の農家さんが栽培されていたそうです。
栽培のきっかけが、獣害対策。
「蕎麦はタデ科やし、蓼食う虫も好き好き⁈、猿も食わんやろ」とのことでしたが・・・。食いよるそうです・・・。
多賀そばのスゴイところを二つ
㈠ 農薬不使用で栽培!
蕎麦は、自家受粉できないので、受粉率を上げて収量が安定するようにミツバチに働いてもらっているそうです。ミツバチを守るため、農薬が使用できないそうです。
また、連作を避けるために、水田・蕎麦畑と一年ごとに循環させることで、水を好む雑草と乾燥を好む雑草も、環境が変わることで生えにくくなり、除草剤を使わなくても良いそうです。
㈡ 地産地消されている!
町内で栽培し、粉に挽き、町内で消費されているんです。
電話予約をすると、挽きたての蕎麦粉を「もんぜん亭」で購入することができます。(もんぜん亭 ℡0749‐48‐8955)
また、美味しい多賀そばがいただけるお店もたくさんあります。詳しくは「多賀そば地域協議会」ページをご覧ください。
栽培している蕎麦の品種は?
多賀町で栽培されている蕎麦の品種は、実が大きく粒ぞろいが良く、豊かな香りと甘味が人気の「常陸秋そば」だそうです。
8月のお盆過ぎに種まきをします。種まきから2~3週間で花が咲きます。 昨日、9月8日の蕎麦畑はまだ蕾でした。
もうすぐ白い花が咲き、彼岸花が咲くころには一面真っ白な蕎麦畑と真っ赤な彼岸花のコントラストが見られます。
収穫は、11月中頃から。
12月頃薫り高い「多賀そば」の新そばが町内の蕎麦屋さんで味わえます。
蕎麦打ち所作の美しさ!
徳本さんの蕎麦打ちを記録させていただきました。
まず、蕎麦打ち道具がずらりと並ぶのが圧巻で美しい。
料理を作っていて、あれが無いこれが無いと、あたふたするタイプなので、整然と美しく並ぶお道具たちにびっくりしました。
蕎麦粉から生地になり、麺になるまで、無駄のない所作。
さらに、その日の温度湿度の加減を計算しながら、美しくカタチを変えながら出来上がっていく過程は芸術だと思いました。
ビデオ1台、カメラ2台、兼 聞き取りメモ係、3名で作成しました。写真だけでは伝わらないので、ぜひ動画をご覧ください。
うどん県出身のふたりがオススメする・・・
美しすぎる所作の徳本さん、てっきり長野かどこかのご出身で、蕎麦に親しまれてきた方と勝手に思い込んでいました。
なんと、ご出身は私と同じうどん県と判明。子どもの頃からうどんは、家でも打っていました。超うどん好きです。
浴びるように美味しいうどんに慣れ親しんできた人間が蕎麦にドはまりするんです。
理由は、多賀そばの風味の良さと美味しさにあると思うのです。
私見ですが、うどん県民はアンチ蕎麦なんです(あくまで私見です)。
私も、多賀町に住むまでは、ブチブチ切れるコシのない蕎麦なんて論外、食べられたもんでないと思っていました(すみません)。
蕎麦美味しいかも??と、一気に蕎麦ファンになったのが、引っ越して来た年に開催されていた「多賀ふるさと楽市」での蕎麦搔のふるまいでした。
団子状の蕎麦掻の薫りの良さに感動!お出汁とぜんざいと2種、味見をさせてもらい、あまりにも衝撃で。蕎麦粉をその場で買って帰りました。
その後、一番安いこね鉢と包丁を買って、図書館で本を借りてきて蕎麦打ちに励みました(15年前はYouTubeとか見てなかったので本情報が頼り)。
しかし、そう簡単に素人で麺状にできるわけがない(笑)。でも、自分で打った蕎麦は見た目は別にして、めちゃくちゃ美味しいんです。
上手に麺状にならない・・・。
そんな時、お出会いする機会に恵まれたのが、美しい所作で美味しい蕎麦を打つ「うどん県」出身の徳本さんでした。
実は、蕎麦に出会ってから、うどんを打っていません。
蕎麦はコネて切ってすぐに食べられるけれど、うどんは生地を1時間以上寝かさないとコシが出ないんです。
蕎麦のことを書いていたら美味し蕎麦が食べたくなりました。今日はどこの蕎麦やさんに行こうかな(笑)。
あの時、蕎麦掻試食に出会っていなかったら、ここまで蕎麦の世界にはひき込まれなかったと思うし動画撮影記録も無かったと思います。