休み明けに大切にしたい言葉とは? 新しい1週間をスタートするマインドセット(日々是新)
「『日々是好日』、そして『日々是新』の精神で1週間をスタートしよう!」
連休明けの日は仕事が結構な確率で立て込みます。グッドニュースもあればバッドニュースもあり、いろんな情報が一気になだれ込んできます。その情報の渦に巻き込まれ、メンタルがかき乱されます。
なるべく平常心でいたいところですが、なかなかそうもいきません。そんな中で、休み明けの週のスタート時に心にとめておきたい2つの言葉をご紹介したいと思います。
日々是好日(ひびこれこうじつ)
「日々是好日」は禅語で、悟りの境地を表した言葉です。
一見すると、「毎日良い日が続くことを願う」といった意味のように思いますが、真意は違います。我々は「今日はよい日だ」、「今日はついてない日だ」と良し悪しを考えがちです。
例えば、わかりやすいのは天気。雨の日は「良くない日」だと思ってしまいます。私は晴れの日が好きで、なるべく外に出かけたいのでなおさらそう思います。他にも、お金が儲かった日、逆に損をした日など、良し悪しや損得のものさしで日々を評価しがちです。
しかし、これは禅の考え方からすれば、「優劣・損得にとらわれた考え方」ということになります。この考え方を軸にしてしまうと、ある日は幸運が訪ずれても、その後に来る不運に脅えることになります。
「日々是好日」とは、そんな損得に囚われている考え方を捨てましょうという言葉です。その日一日を「ただありのままに生きる」という、とても清々しい境地です。たとえば、大雨の日であったとしても、大切な何かを失った日であっても、ただありのままに生きれば、全てが好日になるという考え方です。
「好日」の「好」は良し悪しではなく、積極的に生きるポジティブな決意を表現している言葉です。「たとえ大雨だったとしても今日を腐らずに活かそう」「たとえ何かを失ったとしても今しか感じられないこと、できないことがある」と前を向いて積極的に毎日を過ごす、そんな感覚が「好」という字に込められています。
禅の考え方では、過ぎた過去をくよくよ後悔したり、まだ来てもいない未来に無駄に不安になったりしません。目前の「今」を精一杯に生きる、これしかありません。その一瞬一瞬の積み重ねが一日となり、そんな一日は結果的に素晴らしい一日となる。そんな素敵な考え方です。
日々是新(ひびこれあらた)
もう一つ、似ている言葉ですが好きな言葉が「日々是新」という言葉。
日々是新(ひびこれあらた)
きのうはきのう、きょうはきょう。きのうの苦労をきょうまで持ち越すことはない。「一日の苦労は一日にて足れり」というように、きょうはきょうの運命がひらける。きのうの分まで背負ってはいられない。毎日が新しく、毎日が門出である。
日々是新なれば、すなわち日々是好日。素直で謙虚で、しかも創意に富む人は、毎日が明るく、毎日が元気。
さあ、みんな元気で、新しい日々を迎えよう。
「道をひらく」より 松下幸之助著
この言葉は、よく週の頭の月曜日に読み返すことが多いです。この言葉を読んだ後に「ふーーーーっ」と深呼吸をし、天井を見上げる。すると肩の力がスーッと抜けます。
人間、考えても仕方がないことを考えがちです。不安は別の不安を連れてきます。
心理学的にいうと「不安」とは「自己価値を脅かすような破局や危険の漠然とした予感」だそうです。そう「漠然とした予感」。あくまで「予感」です。実態のない感覚。しかもこの定義で考えると、「自分の存在価値を脅かす」といった事って実はそんなになかったりします。今、心にあるモヤモヤは「不安」でも何でもないのかも。そう思うと、気が軽くなるようにも思います。
まとめ
連休明けは特にそうですが、仕事の波にもまれて、メンタルのバランスを崩しがちです。そんな時は「日々是好日」の精神で、優劣や損得に囚われずに目の前のことに精一杯向き合うこと。そして「日々是新」の精神で、今日の不安を明日に引きずらないこと。
今日は今日の悩みと戦った。
それで良いのだと思います。明日はまた新しい日です。毎日をきっちりリセットし、その日のチャレンジを精一杯する。
そんな毎日を送っていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日もお疲れさまでした。